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本当の自分 前編




「新入生代表、山下美月」


美月:はい!


私は、自分が何者なのか分からなくなっていた


高校入試は1番で、全校生徒の前で新入生代表の挨拶もした


スポーツも特に可もなく不可もなくこなすことが出来た


でも、私はほんとにこんなことがやりたいのかな




一実:もう、この高校に入学して1週間たったけれど、みんな慣れてきたかな?


一実:そろそろクラスみんなでなにか親睦会みたいなレクリエーションやろうかなって考えてるんだけど何かやりたいことある?


蓮加:はーい!
APEXやりたいです


一実:岩本さん…それは、家で友達とやってね?苦笑
さすがに学校では出来ないから


蓮加:うぅ…


梅澤:はい
体育館で球技大会みたいなのやりたいです


一実:そういうのを求めていた笑


蓮加:じゃあ、近くの遊園地とか行くとかはどうですか


一実:楽しそうだけど、ギリギリ厳しいかなぁ


蓮加:クゥ…


一実:まぁ、今回は球技大会にしよっか
じゃあ、競技決めていこうか


久保:ねぇねぇ美月


美月:ん?どした?


久保:梅、多分だけど、無双する気で球技大会提案したよね


美月:うーん
まぁ、体動かすの好きだしちょうどいい感じのがあれだったんじゃない?


久保:私あんまり運動好きじゃないんだよねぇ


美月:バドミントンはできるじゃん


久保:それはまぁ、中学3年間やってたらできるようにもなるでしょ


美月:それもそっか笑


久保:美月はいいよねぇ
なんでも出来て


美月:ふふふっ
なにそれ嫌味?笑


久保:違うよ
素直に褒めてるの


美月:まぁ、そういうことにしておいてあげるよ笑


久保:ねぇ〜笑


美月:それにしても○○くんて不思議だよね


久保:急に話の内容変わりすぎだよね笑


美月:それはごめん笑
でも1週間ほとんどの授業寝てるよ?
それなのに先生たちからは一切起こされないし


久保:あぁ、なんか噂だと中学の時には高校の勉強範囲全部終わってるみたいよ


美月:すごっ!
でも入試の1位私だよ?


久保:入試は合格ギリギリ攻めたみたい
ほら、うちの高校って、人数の合格じゃなくて点数で足切りするじゃん?


美月:あぁ、そういう事ね


久保:だから、授業中寝てても先生たちは分かってるらしいから何も言わないみたい
ホントなのかは分からないけどね


美月:ふーん…


一実:はい!
話し合いの結果バレーとバスケとセパタクローになりました
チーム分けは次の時間使って決めるから
それまで休憩ねぇ


美月:話し合い混ざる前に終わっちゃったね笑


久保:うわ、バドミントンないじゃん!
てか、なんであんなマイナー競技入ってんの
バドミントンの方がみんなルール知ってるでしょ!


美月:まぁ、そんな怒らなくても笑


久保:納得いかない!
ちょっと先生と話し合ってくる!


そういうと史緒里は高山先生の所に走っていった


美月:(久保は自分の素面を表に出すのに抵抗なさそうでいいなぁ…)


○○:zzz…zzz…


美月:(表に出せてるって意味では○○くんも一緒か…
けど悪い方が表に出すぎな気もするけど…)


○○:んん〜
ファ〜


美月:(あ、起きた)


梅澤:何見てんだ?


美月:あ、梅
いや、○○くんずっと寝てるなーって


梅澤:あぁ、あいつ中学の時からずっとだぞ


美月:え?


梅澤:あいつ、私と同じ中学なんだけどな
授業中ずっと寝てるのに先生には何も言われないからさ
気になって先生に聞いてみたんだよ
そしたらさ、

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
中学の担任(中担):あいつはもう、中学の勉強範囲終わってんだよ


梅澤:はい?
3年分ですか?


中担:そ
だから授業聞かなくてもわかるんだよ
だけど俺らだって出席しないやつに成績は付けられないから何しててもいいから授業に出るっていう約束があるんだよ
まぁ、テストの成績で全教科95点以上っていう制限付きでな


梅澤:へぇ
凄いですね


中担:提出物とかもちゃんとしてるし別に問題起こす訳じゃないから俺らも許してるって訳よ
まぁ、他の奴らからしたらあんまり宜しくはないんだけどな笑


梅澤:私もそれくらい天才だったらなぁ…


中担:…ま、頑張ればなれるんじゃないか?笑


梅澤:無理ですね笑


中担:そうか笑


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

梅澤:ってね


美月:ふーん


梅澤:まぁ、俗に言う天才って言うやつなんだと思うぞ


美月:そうなんだ


梅澤:なんだ?
気になってんのか?笑


美月:うーん
ある意味気になってるっちゃ気になってるかもね笑


梅澤:紹介してやろうか?


美月:いや、恋愛的に気になってる訳でもないから笑


梅澤:まぁまぁ、話してみたら好きになるかもしれないだろ?
おーい○○!


○○:ん?
なんだよひょろ長


梅澤:だからひょろ長って呼ぶな!


○○:実際ひょろひょろして身長高いんだもん仕方ないだろ笑


梅澤:ったく
○○じゃなかったら半○しにしてんだけどな


美月:(梅が言うと冗談に聞こえないんだよなぁ笑)


○○:で?何か用?


梅澤:あぁ、そうそう
美月がお前のこと気になるんだとよ


美月:言い方良くない!


○○:ん?なに?


美月:あ、いや、えっと…


○○:…なに


美月:…ごめんなさい


梅澤:こらっ!
そんなに威圧しないの!


○○:何もしてないだろ!?


梅澤:あんたはただでさえ言葉きついんだから気をつけないとダメってずっと言ってるでしょ!


○○:はいはい、わかりましたよ
山下美月だっけ?
ごめんな、怖くて


美月:いや、大丈夫…
てか名前…


○○:一応同じクラスなんだから、名前ぐらい知ってんだろ


美月:(意外だ)


○○:意外だとか思ってんだろ


美月:!?いやいや思ってないよ


○○:顔に出てるぞ


美月:嘘!?


○○:嘘だ


美月:なっ!
カマかけたな!


○○:素直に引っかかるお前がアホなんだよ


美月:うるさい!


○○:笑笑
それで?
何かあったんじゃないの?


美月:いや、梅が勝手に呼んだから…


〇〇:何だ
結局ひょろ長が悪いのか


梅澤:だからひょろ長って…


○○:ほら次移動教室だぞ
さっさと行け


梅澤:クッ!


美月:(この人も私とは違う…)


○○:…


~to be continue

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