乃木と櫻と日向 5
今泉が乃木を裏切った為しばらく金剛隊副隊長の座は空いていたが今回副隊長に就任を任命するため各隊の隊長達は乃木城の総隊長の間に集まっていた
西野:いやーついにあの子も副隊長かぁ
若月:元々実力はあったんだよ
けど、さらに今泉は強かっただけ
桜井:にしても、まさか今泉が裏切るとはね
西野:れいかでも気づいてなかったん?
桜井:うん…
でも、今思えば1人での行動も多かったし、戦う時も1歩引いて敵を見ると言うよりもこちらの出方を伺うような戦い方だったかもって感じてる
西野:なるほどなぁ
桜井:もし次会った時は確実に倒してやる
西野:その意気やな
??:私必要?
若月:飛鳥も必要に決まってるだろ
隊長格の就任式は各隊の隊長、副隊長の出席は必ず
何かよほどの事がない限りの欠席は認められてないからね
齋藤:はぁ…
あんまり人が多いところに出るのは好きじゃないんだよ
西野:そんなこと言っといて
同期入団のあの子が副隊長になって、本当は嬉しいんじゃないの?
齋藤:まぁね
けど、もう少し上に行ってくれないと
私たちの説明出来ないしなぁ
桜井:いっつも思ってたけどさ、飛鳥達の隊って不気味だよね
齋藤:あ?
桜井:あ、いや、貶してるわけじゃないよ?
常に自分たちがどの隊に振り分けられるかなんて決まってる訳じゃないじゃない?
だから、飛鳥達の部隊はどんな事でも完璧にこなせる人たちしかいない、いわゆる精鋭部隊じゃない?
齋藤:まぁ、私たちの仕事は諜報とか、戦いではないとはいえ、その隊に馴染めなければ意味ないからね
桜井:だから、本当はどの隊でも隊長クラスなのに下っ端みたいなところにいるってなると不気味だなぁって
齋藤:褒められてると思っておくよ
でも、今回金剛隊に居たあいつは除名だけどね
1隊員だったらまだしも副隊長ほどの裏切りを見破れなかったんだから
西野:でも、隊長クラスだからこそ見破れなかったんとちゃうん?
齋藤:いや?私は勘づいてたよ
西野、桜井:!?
齋藤:ちゃんと私はあいつに今泉はなるべく1人にするなって言う命令まで出してた
それなのにあいつは1人にして、結果金剛隊から死人まで出した
それはあいつの責任だ
当然除名に決まってる
まだ除名ですんでるだけ有難いと思って欲しいよ
わたし的には葬りさってもよかったのにまいやんとななみんに止められて結果除名で済ませたんだから
桜井:そう言われると庇いようないか…
てか、飛鳥が勘づいてたら私に教えてくれても良かったじゃん!
齋藤:玲香すぐ顔に出るじゃん
桜井:ウッ
西野:たしかにな笑
玲香に言ってたら今泉に気づかれてたかもしれんからそれは正解だわ笑
齋藤:まぁ、そういうことだから、
私の隊は除名させただけで、金剛隊に欲しいならあげるけど…
いる?
桜井:貰おうかなぁ
ただでさえ金剛隊の部隊長達が討ち取られて少なくなっちゃってるからね
即戦力になるような子ならありがたいし
齋藤:わかった
本人にも話しておく
西野:話してるうちに着いたな
桜井:そうね、私たちがもしかしたら最後かもね
齋藤:さっさと終わらせよう
このしきたりは好きじゃないから
〜〜乃木城 総隊長の間〜〜
西野:ごめん
遅くなった
奈々未:時間かかったわね
なにかしたの?
桜井:まぁ、ちょっとね
後で話すよ
奈々未:わかった
まいやん!全員揃ったし始めるよ!
麻衣:わかった
奈々未:それでは、これより金剛隊副隊長任命の儀を始める!
伊藤万理華!前へ!
万理華:はい!
奈々未:ここにいる伊藤万理華を金剛隊副隊長へ任命しようと考えている!
これに異論があるものは挙手を!
シーーン
奈々未:異論あるものはなしとする!
麻衣:伊藤万理華、貴殿を金剛隊副隊長に任命する
これで以上の成果を見せてくれることを期待している!
万理華:はっ!
奈々未:これにて任命の儀を終了する
副隊長達は退出を
奈々未:続いて、黒影隊の処分についての会議を開く
齋藤飛鳥は前へ
齋藤:はい
奈々未:あなたを新人育成の教官に任命する
その間黒影隊隊長の任を解き黒影隊は総隊長の権限の下動かすものとする
白石、橋本、齋藤以外:!?
齋藤:かしこまりました
奈々未:これで黒影隊隊長の処罰を決定と…
若月:どういうことだ!
奈々未:なにか?
若月:黒影隊は独立遊軍として全部隊の監視、並びに総隊長、副総隊長、参謀長ら3人の権力の抑圧も任されている部隊だ
それを総隊長の下につかせるとなったら…
奈々未:これは総隊長、副総隊長、参謀長、そして、黒影隊隊長の決定である
異論は認めない
若月:でも…!
奈々未:これ以上の黒影隊長の処罰に対しての言及は処罰の対象とする
若月:っ!!
奈々未:それでもまだあるか?
若月:…いいえ
奈々未:それでは解散
飛鳥は残って
齋藤:わかった
白石、橋本、松村、齋藤を除く隊長達は総隊長の間を出ていった
若月:クソ
桜井:そんなに怒らないで
若月:だっておかしいでしょ!
なんのために黒影隊があるのかわかんないじゃん!
桜井:そうだけども…
??:あ、わかった
西野:?
何がわかったん?まいまい
深川:ん〜
いや、分かってないかも笑
西野:なんやねん笑
??:あ、わかったー!
桜井:今度はいくちゃんか笑
いくちゃんは何がわかったん?
生田:私たち隊長に裏切り者がいると思ったんだ!
若月:は?💢💢
生田:ビクッ
若月:私たちの中に裏切り者!?
生田:いや、あの、可能性があるかなって…
若月:いるわけないでしょ!?
鳥居国が建国してすぐの頃からのメンバーしかいないんだから!
生田:えっと…ごめん
若月:はぁ…
桜井:とりあえずあの4人の決定なんだから従っておくしかないよ
西野:まぁ、飛鳥が大人しく納得したのもなにか理由があるんやろ
生田:そこなんだよねぇ
飛鳥だって分かってるはずなのに反論しなかったし
西野:しばらく見張っとくか…
深川:(あそこまで残酷ものにするか…)
〜〜総隊長の間〜〜
齋藤:これでよかったんでしょ
麻衣:うん
ありがとね
齋藤:隊長達にはあぁ言ったけどこれからも私の管理下に置かせてもらうからね
奈々未:もちろん
なんのための黒影隊を置いてるのか分からないからね
松村:私イマイチわかってないんだけど
どゆこと?
麻衣:まっちゅんは話決める時別件で出てたからね
ななみん説明してあげて
奈々未:わかった
今回新人育成の教官にしたのは黒影隊のメンバーを増やすために新人を飛鳥が直接見てスカウトが目的なのよ
松村:はぁ、なるほどね
でも、黒影隊を総隊長の管理下に置かせるって隊長達の前で嘘ついたのは?
奈々未:それは私たちのヘイトを集めようってところかな
松村:なんで?
麻衣:黒影隊を私たちの管理下に置いてるってことにすれば隊長達は黒影隊にほとんど任せていた私たちの抑圧を各部隊もやるようになるでしょ?
松村:欅の動きが気になってるのにそんな国内の仕事増やしていいんか?
奈々未:まぁ、欅も新人育成が始まってるみたいだから、大丈夫だと踏んで今回踏み切ってるからね
松村:美彩からの手紙?
奈々未:そっ!
松村:じゃあ、大丈夫か
齋藤:じゃあ、私はそろそろ新人たちと顔合わせしてくる
奈々未:うん
よろしくね
齋藤:それと、1人でもいい人が見つけれた場合の話も忘れないでよ
奈々未:わかってる
齋藤:ならいいや
それじゃね
そういうと飛鳥は訓練場に向かっていった
松村:見つけた場合何かあるん?
麻衣:まぁ、ね
奈々未:中元の処刑よ
松村:え?
奈々未:飛鳥は日芽香にちゃんと言ってたのに彼女の怠慢でこうなってるからね
後任が見つかれば当然…ね?
松村:そういう事ね
〜to be continue