猫神様
??:こんばんにゃん
○○:…はい?
いつものバイトの帰り道
居酒屋で働いている僕は今日のお客さんはだるかった、賄いは美味しかったなど今日のバイト中の出来事を振り返りながら歩いていた
しかし、十字路を右に曲がるといつも通りじゃないことが起こった
猫耳に着物まで着た女性がこちらを見て立っているのである
○○:(こんな時間に、猫耳付けて着物って…
どっかのガールズバーのキャッチか?)
○○は女性の服装を不思議に思いながらも気にしていないふりをして前を素通りしようとした
しかし、
??:挨拶されたなら君も返しなさいよ!
冒頭のような挨拶をされ、頭がおかしいのかと思い素っ頓狂な返事をしてしたら、怒られてしまった
面倒な人に絡まれたな、と思いつつも一応挨拶を返す
○○:…こんばんは
??:まったく!
挨拶されたらちゃんと返すのが礼儀ってものでしょ!?
○○:お母さんに怪しい人から声をかけられても返事してはダメって言われたので
??:え?どこに怪しい人がいるのよ
本人は自分が怪しいと思って居ないらしいので尚更めんどくさい
○○:自分のことを鏡で見てみたらいいのでは無いでしょうか?
素直に自分の考えを述べると彼女は怒った表情で近寄りながら述べる
??:はぁ?
どこが怪しいのよ
ちゃんと服を着てちゃんと挨拶までしてるじゃない
○○:今どき猫耳で着物なんてなかなかいませんよ
??:そんなことないから!
○○:じゃあ、逆にあなた以外で周りに着物を着て猫耳つけてる人いますか?
??:…そう言われてみると見たことないわね
○○:そうですよね?
てか、あなた誰なんですか?
ガルバのキャッチなら僕行きませんよ?
お金ないですし
??:はぁ?
そんなんじゃないわよ!
私は和!
そこの祠に祀られている猫神様よ!
○○:…はい?
不思議なことを言っているこの女性の名前は和で、神様だという
○○:酔っ払ってるんですか?
それともどこかに頭ぶつけました?
どちらにせよ警察行きましょ?
○○はこの人は相手にしてはダメなタイプだと考え警察に渡した方が早いと考えている
和:あなた、私がおかしな人だと思ってるわよね
○○:いえいえ、そんなことありませんよ
ただ頭のネジが2.3本飛んでるだけだと思ってます
和:おかしいと思ってるじゃない!
ほんとに神様なの!
それに!
着物は置いといたとしても、この猫耳は生まれつき生えてるものなの!
○○:またまたぁ
そんなこと言っちゃって、実際カチューシャかなんかで取れるんでしょ?
そう言って○○は和の頭の上の猫耳を取ろうと触った瞬間
和:んにゃーーーーーー!!!!/////
ちょっと!急に触らないで!///
○○:え、ごめんなさい…
てか、猫耳取れないし…
和:だから、言ってるでしょ///
生まれつき生えてるものなんだって
○○:じゃあ、神様っていうのもホントなんですか
和:そうだって言ってるじゃん
○○:なんか、疑って申し訳ないです
和:まぁ、分かればいいのよ
じゃあ、早速家に連れてって?
○○:…はい?
~~~~~~~~~~~~~~
和:随分狭い部屋に住んでるのね
○○:一人暮らしなので十分な広さです
○○は、自称猫神様と言う和の圧力に負け渋々自分の家へ連れてきたのは良いが、どうして家に来たがったのかわからずじまいでどうやったらすぐに帰ってくれるかを考えていた
○○:あのぉ、どうして僕の家に?
和:それはあなたが耳を触ったからじゃない
○○:はい?
和:あなた、同じ反応しか出来ないの?
まぁ、いいわ
猫神っていうのは人間みたいに男と女がいるの
そして、男の猫神が女の猫神の耳を触ると告白を意味してるの
○○:…はい?
和:また、同じ反応…
まぁ、いいや、続けるわ
そして、告白を断る場合はシンプルに拒否すればいいし、逆に告白を受けいれる場合は相手の家までついて行くのよ
○○:なるほど…
と言うことは、僕の家に着いてきた理由っていうのは
和:私があなたの告白を受け入れたってことね
○○:なるほどぉ
って、受け入れられませんからね!?
第1猫神様っていうのがまず受け入れきれてないのに、告白をしていて、しかも気づいたら付き合ってるなんて…
和:それはあなたが私の言ってることを信じないのが悪い
ついでに、猫耳を触るという告白は結婚してくださいって意味だからね?
○○:いや、尚更意味わからないですって
知らない人と気づいたらなんで婚約させられてるんですか
和:いやぁ、私も結婚かぁ
ようやくいい人にであたし、お母さんとお父さんにもいい報告ができる
○○:話聞いてないし!?
てか、僕はまだ認めてませんけどぉ!?
和:あ、一回告白したらやっぱりなしって言うのは出来ません
○○:そんな猫神の世界のルール僕は知らないです!
和:大丈夫だよ
守れなかったら私があなたのこと八つ裂きにするだけだからニコッ
そう言って立派な爪をこちらに見せながら笑っている和は神様と言っても死神に見えるのでした
○○:…クソ
さすがに死にたくないしな
和:いい加減諦めなさい
あなたは私と結婚して一緒に暮らしていけばいいのよ
○○:わかり…ました…
この人(?)には何を言っても通じないと諦め和の言うことを無理やり受け入れた
和:よろしい
じゃあ、早速始めましょうか
そう言って和は着物を脱ぎ始めた
○○:いやいやいや、どこの話のつながりで服脱ぎ始めてるんですか!?
服脱ぎ始めるような会話どこにもなかったですよね!?
和:は?逆に結婚初夜で始まらないわけが無いでしょ?
○○:え、いや無理ですけど…
そう言って裸のまま近づいてくる和から距離を置こうとするも運悪くベッドにつまづき後ろに転んでしまう
和:あなたは何もしないで横になっていればいいのよ
私が手とり足とり教えてあげる♡♡
猫の性欲…舐めないでね?♡♡
○○:だ、誰か助け…
ギャーーーーーー!!!!!
みなさんは猫耳をつけてる人に出会ったら、迂闊に猫耳を触るのは危険ですのでやめましょうね?
和:まだまだ足りないからもっとやるわよ♡♡
○○:も…もう勝手にしてください
〜fin
この物語はフィクションです。
気が向いたら続きも?
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