黒船の軍楽隊 番外編 ヘンデルの行進曲
1854年のペリーの日本来航時には、ヘンデル作曲のオラトリオ「サウル」の「葬送行進曲」が演奏され、3人の海兵隊員が横浜(1名、後に下田に改葬)と函館(2名)に埋葬されました。
"熊おやじ 提督マシュー C. ペリー
サミュエル・モリソン著の「“熊おやじ”提督マシュー C.ペリー」P.370に「海兵隊の衛兵が片手を背の後ろに銃を逆さにして握り(リバースアーム)、横笛と覆いをかけた小太鼓(1)でサウルの葬送行進曲を演奏した。」(There was a guard of marines with reversed arms, a fifer and muffled drum which played the Dead March from Saul.)と記されていることで、1954年3月9日に横浜でヘンデル(2)作曲のオラトリオ「サウル」の「葬送行進曲」が演奏されたことがわかります。
リバースアーム
リバースアームはイギリス連邦諸国での葬儀や追悼の際に敬意を示すために使われる軍隊の習慣です。行進では兵士の武器は後ろに向けて背中の後ろで握られ、停止時には武器を地面に向け視線を下にします。
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