大学で「行動分析学入門」を開講して得た手応え
私は「できたことノート」という名称で、できたことを内省(リフレクション)して行動変容に結びつける自己成長のメソッドを開発し、数冊書籍を出版したり、学校向けのキャリア教育や企業向けの若手向けの研修で活用しています。
大学でも数年にわたり「経験学習実践論」と題した科目を実施してきました。日々の「できたこと」を内省することはまさに経験から学んで次に活かすことに他なりません。
今年度は科目を増やして新しい授業を実施しています。
「行動分析学入門」と言います。簡単にシラバスを紹介します。
先週ちょうど6コマ目が終了して一通りの分析手法のレクチャーが終了したところです。教育効果ですが、とても「手応え」を感じてます。
昨年度よりも、大幅に内省の質が向上しているのです。
毎週レポートで「できたこと手帳」の一週間分のページを提出してもらっていますが、学生さんの成長の度合いが著しいのです。
(できたこと手帳はプライベートのことを書くので学生さんの手帳を公開する許可が得られたら今度紹介します。いかに内省力が向上しているかがわかりますので)
ところで、振り返りを書かせる授業や研修は多いと思いますがその質はどうでしょうか?
そもそも文書の質が思考力として十分でなかったり、感情に流されてロジカルな思考ができていないことも多いのではないでしょうか。(やる気満々のアピールが強いものも含めて)
その点、今回の授業では、自分の内省文をある科学的なアプローチで分析してさらに改善を加えていきますので、授業中に大きく気づきを得ることができます。学生さんたちも自分の思考力が上がっていることを成長実感できているのではないでしょうか。
わかったような気になって実際にはわかっていないという曖昧な状態を打破するために、内省文を科学しながら検証と改善のサイクルを回す手法は、学生の思考力を高める上で有効であると実感します。
今の授業の教育効果を高める改善を進めると同時に、自己効力感のサーベイも行っているので今年度は所属学会で発表も視野に分析を進めたいと思っています。
以上大学での授業実践レポートでした。