ときめいたものは楽しめるうちに。
最近お客様とこんな話をすることが多い。
年齢によって服のチョイスが変わりますね。
ときめくものと似合うものが変わりますね。
着たい服は着れるうちに着た方がいいです。
その度に思い出すものがある。
miumiuのブレスレット
大学生時代、インスタグラム上の可愛い女の子達がこぞってmiumiuのブレスレットを着けているのを憧れに思っていた頃がある。
一粒の大ぶりなストーンが揺れる、ピンク色のレザーブレスレット。
当時のバイト代で買えないこともない、いや全然買える。
けれどアイテム一つに出す金額としては勇気のいる額。
そんなことより目先の安くて可愛い服に、友だちとの遊び代に、miumiuのブレスレットより短絡的な欲にお金を注ぎ込んだ。
頭の片隅にいつもあったけれど、遂に買うことはなかったあのブレスレット。
miumiuはもちろん年齢問わず楽しめるブランドである。けれどあのブレスレットに敢えて“適齢期”を設けるのならば、今の私はもうとっくに過ぎているだろう。
今は憧れたものは多少無理してでもときめくうちに手に入れた方が良いと強く思うようになった。
そして似合ううちに味わい尽くしておけばいいと思っている。
だからマルジェラのブーツも、sacaiのアウターも、mameのバッグも、「いつか買う」と勿体ぶらないようになった。
決して全身ブランドにまみれろということではない。現状不相応の出費を推奨しているのではない。値段は問題ではない。
今買えるものなら買っておいた方がいいというだけ。
早めに買った分だけ長く楽しめるのだから。
憧れは叶えられないとコンプレックスになる。
きっと私が感じているのは青春コンプレックスのようなものだ。
ブレスレットぐらい、買えばよかったのに。
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