タイツがスースーと寒い理由
1)タイツは寒いらしい
ここ数日は、陽射しがあると温かいものの、朝晩が肌寒く感じるようになってきました。冬が近づいていることを実感できます。
お越しくださるクライアントさんも、黒タイツに移行するタイミングを窺っているのだとか。
驚いた事に、自分の判断で「よし、今日から黒タイツにしよう!」と決めて良いわけではないそうです。
職場の同僚だけでなく、近隣にある他社の女性の動向を注視しつつ、慎重に移行時期が決定されるそうな。
会社によっては、何月何日から黒タイツの着用を義務付けられているところまで存在する模様です。女性社会とは想像以上に大変なのですね・・・。
ところで、そのクライアントさんが仰るに「保温性が高いとされるタイツほど高額になるのは仕方ありません。けど、金額に見合わず、なぜか普通のタイツよりも寒く感じることがある」とのこと。
ほうほう。高価なタイツになるほど寒いと?なかなかに興味をそそられるお話です。
というわけで、もう少し具体的にお話しを聞いてみました。
2)防寒具が暖かい仕組み
座って仕事をしている時は、まったく不満はないらしく、問題は動き始めた時や、歩いている時に、太ももあたりがやたらとスースーして寒く感じるのだとか。
なるほど。高級タイツほど寒く感じる理由がなんとなく見えてきました。
寒い時期には欠かすことの出来ない、コートやジャケット等の防寒具の暖かさは、効率よく衣類と肌の間に空気の層を形成し、その空気を外に逃がさない設計がなされているか否かで決まります。
例えば、シャツでも下着でも構いませんが、身に着けた時は冷たく感じますよね?
それは、身体の熱が下着に移動していることを意味します。さらにシャツの上から上着を羽織ると、シャツの熱が上着に移動するわけです。
それで、肌とシャツのあいだ、あるいは、シャツと上着の間にある空気も暖められます。
つまり、暖かい空気の層に覆われることによって、寒さを感じなくなるのです。
寒い季節になると防寒のために、スズメがふっくらするのと似ていますね。
3)タイツがスースーする理由
保温性の高いタイツを履いて、動かない時は暖かいけど、動き始めるとスースーするというのは、歩くことによって暖められた空気が外の空気と入れ替わってしまうからでしょう。
逆に、保温性のないタイツやストッキング等は、通気性が良いので体温によって暖められた空気が留まりにくく、周囲の空気と絶えず入れ替わります。
そのため、歩き始めても「冷たい」、あるいは「スースーする」と感じないわけです。
従いまして、スースーするのは、そのタイツの保温効果が高いという事に他なりません。