半径5km
長崎には、江戸時代から続く「七高山巡り」という新年の慣わしがある。正月の2日から15日頃にかけて、市街地をぐるりと取り囲む七つの山(正確には、神社や寺院)を歩いて巡るのだそうだ。今年、自分もやってみることにした。
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七高山巡りをして驚いた。市街地から5kmと離れていないところに、別世界が広がっていたのだ。そもそも、山の中というだけで、街とはだいぶ違う世界である。そこに時折、悠久を思わせる石段や、静寂に包まれた神社と寺院とが現れる。まちのすぐ近くに、こんな神秘的な世界が広がっていたとは、思いもよらなかった。
長崎は、市街地中心部から半径5km以内に、様々な世界が隣接している。都市(街中)と田舎(斜面地)と自然(近郊の山川海)とが、極めて近くに存在しているのだ。こんな場所、なかなか無い。少なくとも、自分がこれまで住んできたところには、なかった。
もう何回も何回も「長崎すげぇ!」「長崎おもしれぇ!」と叫んできているけど、暮らせば暮らすほどに、新しい魅力や凄さや面白さを発見する。
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