男子高校生4年目の食欲と底なしのデブ
半年ぶりくらいに高校の頃の友達と会って晩ご飯食べた。
心から早くこいつと酒が飲みたいと思った。
そして大学生になってというよりも人生で初めての「ハシゴ」をした。
まずはもつ鍋食べに行った。
・もつ鍋
・酢もつ
・明太子
・出汁巻き卵
・雑炊
既にこの注文の時点で普通ならそこそこ食べている。にんにくもアホほど入れた。家帰ってから母親が本気で殺意のこもった顔してた。
からの次はどこに行くか、茶でもしばくかといった具合で街をぶらぶら。
ラーメン屋の前で2人して立ち止まる。
デブが合わされば何が起こるか?
そう、胃袋にアポを取らないまま押し込まれる暴食のスイッチ。
まぁまぁまぁ流石にね?ラーメンはね?アホよね?とよく分からない譲歩をしつつ歩みを進める。
名前は知っていたものの男だけで入るには躊躇うタピオカ屋さんの前を通った。
ふと友達が呟く。
「じゃん負けで奢りな?」
説明しよう。じゃん負けとは文字通りじゃんけんで負けたほうが奢る自制心を放棄したデブの戯れである。
そして自分は勝った。圧倒的グーがチョキをねじ伏せた。
人に支払わせるのなら何を頼むか?もちろんその店でそこそこ高くて自分だけなら買うことがないメニューしかない。
頼みました。盆栽タピオカミルクティー無糖氷少なめLサイズ。
頼んだはいいものの既に体はもつと脂、もといコラーゲンが最大まで含まれたスープでたっぷたぷ。飲み切れるのか?
飲み切った。途中蛙の卵だの鹿のフンだのイヤホンのイヤーピースだの散々な言われようの無駄に多いタピオカを飲み切った。
もう二度と頼まん。
持って帰ってこの奮闘をたたえて飾りたくなるほどの大きなカップをゴミ箱に投げ捨て歩き出す。デブの歩みは止まることを知らない。
「なぁ(自分)、俺だけ払ってお前は普通に帰るのか?」
さらりとデブは言い出す。
やってやろうやないかおう。やったるわ。
そして着いたのがデブの働くハンバーガーショップ。
負けました。そして頼みました。フライドチキンとチーズケーキ。
タピオカL飲み切ってから食べたフライドチキン。感想はただ一つ。
「お前順番とか食べ合わせとか知らん環境で育ったんか?」
「いや俺そこまで考えへんし…」
もうお前は一生ハーゲンダッツ食った後に焼肉行け。雑炊で〆てから鍋始めろ。パフェ食ってからミックスグリル食え。犯人わかってから推理小説読め。
フライドチキンには何も罪はないけれどとにかくもう当分フライドチキンは食べたくない。
詰め込まれすぎて限界を迎えたと思われる胃を抱えながら駅まで歩く。いつも自分に毒を吐くデブは一言漏らした。
「俺、お前嫌いやわ。旅行行こうぜ」
次回、暴食ツアー@北海道が決まりました。長押しの活躍にご期待ください。
・おまけ
ラーメン屋の前で立ち止まってラーメンを拒否してから3秒後に吉野家を見た時のデブの一言。
「俺ラーメンは流石に無理やな…あっ吉野家あるやん牛丼食いたい」
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