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モブだっていいじゃない

今公開されている『フリーガイ』を観てきた。

街中でグレネードをぶっ放しても銀行強盗をやろうと道端の人に殴りかかっても車を奪ってぶっ壊しても許されるゲームがある。

そのゲームに出てくる自分以外のモブキャラはどんな生活を送っているのか考えたことはあるだろうか。

今回の主役はそんな男、GUY。

毎日決まった時間に起き、同じ服を着て金魚に餌をやり、銀行で働きながら強盗が来たらうつ伏せになり同じように倒れ込む警備員と恋バナをする。

そして次の日もまた次の日も、同じ行動をやり続ける。プログラムによって成立される毎日をひたすら繰り返すGUYこと彼はある日何かの違和感があることに気がつく。

好き勝手に街でやっている人たちは誰もがサングラスをかけている。そのサングラスを運んだ瞬間、自分が生きている世界が世界ではなかったのだ。

世界が世界ではない。これは書いている自分も違和感があるけど、実際そうだった。

彼は人間が遊ぶために用意された世界で破壊をされるためのNPC、つまりはモブキャラだった。

そして彼はある人間のプレイヤーと関わっていくことになるのだが…といった感じでネタバレにならないようにここからは書く。

公開当時から「これは自分たちみたいな一般人、モブたちの応援歌だ」みたいな感想を聞いていたので「お前らもそれぞれcoolだぜ!」みたいな感じのテーマなのかと思っていたらその予想を大きく裏切られた。

どんな人だって役割がある、みたいな陳腐なものではなく、自分の周りの人だってそれぞれ生きてるんだ。みたいな優しさでもない。

この感覚をうまく書ける自信がない。

モブであることに対して誇りを持てるかと言われると、多分持てるとは言えない。

1億と3000万のうちの1人でしかないと言われるよりも1人と1億2999万9999人と言われる方が自分は嬉しい。

自分は主役だと思える気持ちを後押ししてくれる映画を久しぶりに観られた。

主役になるチャンスを見過ごしちゃいけない。与えられて強いられていることに満足して黙っていることについて考えられるいい機会だった。

こんなそれっぽいことを考えて映画を観ていたわけではないけど、意識の高いことを言わせるのがこのnoteだろう。

観ていた瞬間は(うっひょ〜!!タイカやりやがった!!!ギャハハ!!!!!)みたいな映画バカの気持ちで観てたし次のスースク2もテンション馬鹿ほど高くしながら観てた。めっちゃ面白かった。人が理論づけられて雑に殺される映画、やっぱいいっすね!!!八つ裂きにされたり怪獣に踏みつけられて雑に殺される映える死に方、これこそガン監督のそれですわえぇ。

やっぱり映画はいいですね。大きいスクリーンで観る映画、間違いない。

今日はそんな感じで締めましょうか。

ではまた明日。雑なnoteもたまにはいいでしょう。だってモブですから。


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