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お金配りおじさんと費用対効果

昨日の記事がサポートされた。

ある人の記事を引用して記事を書いたらサポートされるという企画に乗っかった結果のサポートなので、厳密には自分の記事が誰かによってサポートされたという話ではないのだけど。

でも、これってめちゃくちゃコスパいいのでは?みたいなことを考えたのでそんな感じで今日はnoteを書きます。

お金を払うからサポートをする。これってどんな意図があって、そしてどんな効果が期待されるからするのだろうか?

意図や目的としては、自分のPRをお願いするにあたってインセンティブを用いることで様々な人に自分のことを知ってもらうということだろうか。

インスタにこのお店のことを投稿したらデザートをサービスします!みたいな感じの紙が書かれている飲食店とかが考えられる。

仮に1人が投稿したものを見て実際に3人が店に食べにきたら十分プラスに転ぶだろう。来店0人から1人やってきて、その1人が3人に広がったのなら中々おいしい気がする。

じゃあその0人を1人にするにはどうすればいいか?となるとこれはやり方は変わってきて大きく広告を打つとかの広めのアプローチをすることで解決するだろう。

そうすれば0人から1人にするきっかけは何回も作れるし、何よりも0から1人を継続しつつ1人を増やすことが可能になる。

この「広告を打つこと+口コミ」がSNSが広がる前までのマーケティングとして有効的だったのはわかる。

問題はSNSが広まった最近のマーケティングについて。

集団や著名な個人よりも、単体ではそこまで価値があるわけではない個人(一般人)の数が圧倒的に多い状態が構築されてしまったことが最近のマーケティングでも重要視されるようになっているポイントではないかと考える。

例えばフォロワー10万人のTwitterをしている有名人(以下Aさん)が「このお店の○○を食べました〜!」とかを投稿するとしても、実際にそのお店に行く人ってどれくらいいるのだろうか?という話。

Aさんのこの投稿だけで直接的で効果的な宣伝にはならない。ここで重要視されるのが拡散だろう。

フォロワー10万人のうち、2万人がその投稿をリツイート(拡散)したとすると、その2万人にもそれぞれフォロワーがいるのだから最初の10万人が全員見ていて、そのリツイートをした2万人の平均的なフォロワー数が200人だとすると、その瞬間410万人がAさんの投稿を見ることになる。

さらに2万人のフォロワーのフォロワーがそれを拡散すると…といった具合で考えると、相当数の人数がしっかりと見ることはなくても流し見程度であったとしてもかなりの人がその大元の投稿を見ることになる。

Aさんが食べに行ったお店からしてみたら、0人からAさんが来たことによる1人、それを見た数百万単位の人のうち数パーセントしか食べに来なくても少なくとも千人くらいはくるはず。

410万人(ビュー)のうち2%でも8万人くらいにはなる。

ちなみに、夜のニュース番組の『ZERO』の視聴者数は大体662万人。

他のバラエティ番組とかで大体1000万人が見ているらしい。

そう考えると有名人であっても個人によるビュー数は侮れない。

ここまでのAさんの投稿は、その投稿をすることによってフォロワーにメリットが一切なかったものだった。

だってご飯を食べに行って美味しかったから載せただけだし。

それでは仮に、Aさんがそのご飯屋さんと協力してPRのために「この投稿をリツイートした人の中から抽選で○人に食事券をプレゼント!リツイートの人数に応じて当選する人数が増えます!」みたいなことを書くとどうなるだろうか?

少なくともさっきの2万リツイートでは収まることなく、8万人くらいがリツイートするのではないだろうか?

となるとそのお店の情報が最低でも8万人、そしてさっきのフォロワーのフォロワー平均が200人だったのでざっくり計算で8万+1600万(*フォロワーの200人)人がそのツイートを見ることになる。

自分がお金を払ったりプレゼントをすることによってフォロワーがその特典目当てに拡散をする。つまりは「対価のある拡散」というものが生まれてしまった。

これまでの抽選だったら懸賞のようなものがあってもそれが周りの人に波及することはなく、あくまでも個人対個人(あるいは団体)の間でしか関係は成立していなかった。

しかし、その懸賞のようなものに参加するという行為そのものが他の人にも可視化される形かつ拡散され続ける時代になったことからPRの方向性は大きく変わりつつある。

それに目をつけたのが「現金が当たるツイート」だった。

ZOZOの前澤さんがよくやっているそれで、リツイートした人から抽選で100万円を○名にプレゼントします!みたいな企画。

自分がリツイートするだけで100万円当たるかもしれないとなると、その企画に参加する人は山ほどいるだろう。

仮に2000万円相当の広告を作って流すよりも100万円を20人に当たるようにしてしまって、その20人を目指してリツイートをする人の拡散力を使った方がビュー数が増えるのではないか?

それがこんな感じの企画の狙いだろう。

実際にZOZOTOWNはがっつり宣伝とかをしていないし口コミや便利さなどで顧客を伸ばしているそうな。

よくよく調べたらそういった目先の期待値の低いことに飛びつく情報弱者のアカウント情報ってそこそこな額で売れるらしい。みたいなのが調べたら見つかった。

うまい話にはそりゃ訳がある。

広告費をお金配りと称してばら撒くことで相当な人数がその社名を広げてくれるしさらにそこから買い物でもしてくれたなら万々歳だろう。

最近はそんなリツイートをしている人は頭が悪いのでは?みたいな言説が広まってきたからそれも下火らしいけど。

それの縮小版が昨日のサポートだろう。

自分はそこまでフォロワーがいないけど、100人くらいのフォロワーに向けてその人の記事を紹介していたら何人かはその人の記事を読むだろうし、実際にビュー数も伸びるはず。

それをさらにサポートして…とすると自分は一切何もしていないのに勝手に記事が伸びる構図が出来上がる。

あぁ、やってみたい。1000円をサポートするから先着10人まで自分の記事をサポートしてくれるとして、一体何人くらいフォロワーが伸びるのだろう……(やるって言ってないから実際に紹介して1000円サポートしろとかやめてくださいね。えっ?そんなこと求めてない?ありがとうございます!!)

宣伝広告のコスパが下がりつつあるからか、それとも若年層がテレビを見ないからか、最近はテレビの広告料が下がってきているらしい。

高齢者とかが多く見るのに車のCM流しても意味ないだろうし、それなら老人ホームのCMを流す方がよっぽど需要あるでしょうよ。ってなるわな。

これからの宣伝広告はどのように移り変わるのか、果たして広告代理店はどのように業態を変えていくのか。そんなことを考えるnoteでした。

そんな感じで今日も終わろうかと。

ではまた明日。おやすみなさい。


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