レブロン、カリー、デュラントのうちNBA2023−2024シーズンで優勝できそうなのは誰か
39歳のレブロン(優勝4回経験)、36歳のカリー(優勝4回経験)、35歳のデュラント(優勝2回経験)が今シーズン優勝できる可能性はあるのか、についてESPNで記事が載っていたのでピックアップしてみた。
結論、フェニックス・サンズに属しているデュラントがこの3人の中では最も優勝できる可能性が高い、という内容である。
過去、NBAのベテランスター選手が優勝を経験したシーズンには、必ずといっていいほどキャリアのピークを迎えたスター選手がいて、そのスター選手がファーストオプションを担っていた。以下がその事例である。
・1968年−69年シーズン:セルティックスの優勝時、ベテランのビル・ラッセルにはジョン・ハブリチェックがいた。
・1971年ー1972年シーズン:レイカーズの優勝時、36歳のウィルト・チェンバレンには33歳のジェリー・ウエストと29歳のゲイル・グッドリッチがいた。
・2013年−2014年シーズン:スパーズの優勝時、38歳のティム・ダンカンには22歳でファイナルMVPを受賞したカワイ・レナードがいた。
・2019年−2020年シーズン:レイカーズの優勝時、35歳のレブロン・ジェームズには27歳のアンソニー・デイビスがいた。
今シーズンのレブロンとカリー、デュラントの環境を見てみると、デュラントにはデビン・ブッカーというサンズのエースがいる。
レブロンにはアンソニー・デイビスが、またカリーにはクレイ・トンプソンという絶対的な信頼関係を築いた相棒が存在するものの、レブロンとカリーはエースとしてチームを牽引しなければならない立場にあり、ブッカーというエースの下、ベテランとしての役割を全うするデュラントとは負担の度合いが全く異なる。
以下、記事の参考和訳(全訳ではありません)を掲載しておく。
(参考和訳)
元シカゴ・ブルズのガード、マイケル・ジョーダンが1998年のNBAファイナル第6戦でユタ・ジャズのフォワード、ブライオン・ラッセルをクロスオーバーで翻弄し、優勝を決めるラスト・ショットを決めた。そのショットはひとつの時代の終わりを告げた。
ジョーダンがブルズの6度の優勝のうち、最後にプレーオフの得点王に輝いたのは35歳の時だった。それ以来、この年齢でプレーオフ得点王になった選手はおらず、35歳以上の選手がポストシーズンの得点王になったのは、NBAでは他に1選手しかいない。1984-85年のロサンゼルス・レイカーズのカリーム・アブドゥル=ジャバー(38歳)である。
1984-85年のロサンゼルス・レイカーズのカリーム・アブドゥル・ジャバーは38歳だった。アブドゥル=ジャバー、ジョーダンに次ぐ最年長の得点王で、2021-22年のゴールデンステイト・ウォリアーズに所属していた34歳のステフ・カリーは、今シーズン36歳になった。
2023年9月29日に35歳の誕生日を迎えたケビン・デュラントは、ジョーダンが最後にチャンピオンになった時よりも若干年上だ。
そして、レブロン・ジェームズは、39歳を迎えた。
この3人のスターはいずれもNBA優勝を目指し今シーズンをスタートさせた。3人が所属するチームはいずれも、ウェスタン・カンファレンスのプレーイン・トーナメント圏内に入っており、優勝までの道のりは非常に険しいもののに思える。
この3選手のうちいずれかが今シーズン、優勝トロフィーを掲げる可能性について、過去のデータから何がわかるだろうか。
過去、35歳以上で優勝を経験し、またファイナルMVPを獲得した選手を見てみる。1971-72年のレイカーズのウィルト・チェンバレン、2019-20年のレイカーズではレブロンである。
この2つの事例は、スーパースターが若いスター選手とペアを組むことで優勝の可能性を広げてきた典型的な例である。
チェンバレンはNBA最後のシーズンとなった1971-72年、36歳だったが、ゲイル・グッドリッチ(29歳)とジェリー・ウェスト(33歳)というスター選手がいた。NBAファイナルでは、エースのウィリス・リードを欠くニューヨーク・ニックス相手に、チェンバレンはペイントを支配し、平均19.4得点、23.2リバウンドをあげ、レイカーズのシリーズ4勝1敗に貢献した。
2020年のレイカーズのタイトル獲得時には、レギュラーシーズンの平均得点25.3点に対してデイビスの26.1点、タイトル獲得までのプレーオフでは総得点が2点少なかったため、レブロンはアンソニー・デイビスにオフェンス面でやや後塵を拝した。ただし、39歳を迎えた今シーズン、レブロンはアンソニー・デイビスを抜きチームのリーディングスコアラーとなっている。
デュラントは今季、このメンバーで優勝する可能性が最も高いと思われる。これまでの今シーズンの戦績では、デュラント、ブッカー、ブラッドリー・ビールのトリオが健在なフェニックスは15勝9敗(.625)で、シーズン通算で50勝に到達する勝率を誇る。
NBA Advanced Statsによると、今シーズンのサンズの先発5人は100ポゼッションあたりプラス13.2点でネットレーティング4位、オフェンスレーティング(128.6点)はトップに位置する。また、トレードデッドラインでロイス・オニールが加わったことで、先発陣の選手層はさらに厚くなった。