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はじめての贈り物

もうすぐ、お母さんの誕生日ということで、次男(小2)が初めてプレゼントを買った。

いわゆる「肩たたき券」的なものや、粘土やダンボール作った工作のプレゼントは、小さい頃からあったが、現金で何かを買ってプレゼントしたいと言ったのは初めてのことだ。

数百円のお小遣いを長らく貯めて、予算は頑張っても千円くらい。
「お父さん、アクセサリー屋さんに連れてってほしい」というのである。

父子で行くアクセサリーショップ

冷やかす兄を横目に、僕はアクセサリー屋さんに行かなくてはならなくなった。彼は、雪遊び用の上着と長靴をしまい、よそ行き用のピーコートとブーツを用意していた。

宝石屋さんの部類に入ると、子どもの買い物するところではない。かといって、子ども向けの雑貨を売っているようなお店は、彼にとってはお母さんの喜ぶプレゼントはないという感覚のようだ。

「ところで、どうして急にプレゼントを買おうと思ったの?」と聞いたところ、「けっこうお金が貯まったから」という。僕は、そんなこと思ったことない。

ふたりでショッピングモールをウロウロして、目に入ったのが、「アクセサリーPePe」

北海道の人なら、まあ知っているであろう、あちこちに店舗のあるお店。とてもお手頃なものから、10万円以上の商品まで揃っている。

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「指輪が良いと思うんだよね~」と指輪コーナーに行くと、1万円前後の商品が並び、予算的にとても無理だということを知る。それに、指輪のプレゼントは、サイズの問題があるし、送る相手によっては「重い」場合もある。

というようなことを小学2年生相手に、なぜか男の先輩として説明しながら、イミテーションアクセサリーのコーナーへ。こちらの棚に並ぶものは安い。千円くらいで買えるネックレスやピアスもたくさんある。

「特別なときにつけるものじゃなくて、いつも付けていられるものしたい」
というのが、条件のようである。

いくつかの商品をピックアップし始めた。そのラインナップを見ると、(ちょ・・それはないだろう・・)と心の中では思ってしまうが、無用な口は出さないように気をつけた。

次男は普段から色や形の好みが宇宙人的で、ちょっと地球人には理解しがたいセンスを持ち合わせている。だからちょっと不安。笑

プレゼントが決まった!

ここで彼の目に留まったのは、バンスクリップ。
髪の毛の結び目に後付できる飾りだ。そう、お母さんはこれがけっこう好きでよく使っている。その着眼点は素晴らしい。値段もお手頃なものが多い。

予算内で気に入ったものをいくつかに絞り、しばらく考えた末に、これだというものを決めた。

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しばらく、もじもじしていたが、それを持ってレジに向かった。

店員さんに「ご自宅用ですか?」と聞かれたが、彼は意味がわからなかったようだ。なるべく口を出さない様にしようと思っていたのだけど、若い店員さんと息子が一緒に、僕の方に視線を送って助け船を求めているようで、これ以上お店に迷惑を掛けても申し訳ない。
「一応プレゼントなんですよ・・アハ」と付け加えた。

気持ちよく買い物をさせてもらって

空気を察した店員さんが、安い買い物にもかかわらず、ちゃんとラッピングしてリボンを添えてくれた。

思わず、「安いものなのに、すみません」と言いそうになったが、それは、彼のプライドを傷つける。「立派に包んでくれて、ありがとうございます」と言うと、「いえいえ、ぜんぜん大丈夫ですよ。きっと喜んでもらえますね!」といいながら、商品を渡してくれた。

お母さんの誕生日まで内緒にしてしまっておきたいけど、兄貴に冷やかされて喧嘩になるのは目に見えていた。それを想定して解決策をずいぶん考えた結果、「ちょっと早いけど・・って言って、今日あげることにする」という結論に至った。

もちろん、とても喜んでもらえたのは言うまでも無い。
プレゼントっていいよね。贈るほうも、もらう方も幸せになる。

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