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フリーランスでも経営理念は大切だよなと思った話

こんにちは。行政書士・社労士・中小企業診断士の長岡です。法定業務(資格が必要な仕事)は個人事業主として請け、それ以外の仕事は合同会社ハッソウという法人で請けています。私が代表者で出資者で唯一の従業員ということで、動きとしては個人事業主とほぼ変わらないのですけれども。流行の「フリーランス」というやつでしょうか。

それはともかく、そんな「フリーランス」でも経営理念(的なもの)は大切だよなと思った話を、つらつらと書いてみます。

noteでの失敗

noteで記事を書くようになったのは今年の4月末からですね。労働法の解説動画を販売する場として、noteを選びました。しかし、これが見事に空振りしまして、だいたい月1ペースで出した5本の動画は、1本も売れることがありませんでした。

せっかく作った動画が誰にも見られないのは悲しすぎるので9月の中旬に無料で公開したわけですが、それでも反応はあまりないですね。タイトルとサムネイルも変更してみましたが、たいした効果はないようです。

しょせんは小手先の対策ですから……。

noteの記事はYouTubeの動画と絡めているものがほとんどなのですが、どちらか一方だけ伸びるようなことはなく、そこは仲良く低空飛行を続けております。仕事の時間を割くからには、きちんと成果を出さなければいけないのでしょうけれども。

ちなみに、当面の目標は補助金解説の販売促進と考えております。

そんなわけで、有料記事の販売につなげるためにもアクセス数を増やしたいところなのですが、noteにしろYouTubeにしろ、コンテンツの対象者が大きく2つに分かれてしまっているのが問題なんですよね。

具体的にいうと……

労働法解説:就職活動・転職活動をしている個人向け
補助金解説:補助金申請を行う経営者やその支援者向け

つまり、個人(消費者)向けと事業者向けが混在しているわけです。個人向けの解説をいくら追加しても、事業者向けの記事の販売にはつながらないでしょう。もちろん、狙っていたわけではなく、気づいたらこうなっていました。これはかなり「やっちまった感」がありますね。

失敗から思い出す

この問題、数か月前から悩んでいたのですが、ここに来て思い出したんですよね、労働法の解説も、もともとは経営者向けに作り始めたものだということを。よく考えたら、自社のウェブサイトで経営者向けに書いていた、「労働法図解」というシリーズが基になっているんですよ。要するに、「経営者として痛い目を見ないために(違反しないように)、労働法の基本的なことは押さえておきましょう」というのがスタートだったわけです。

にもかかわらず、これを動画にしてnoteで販売して……とやっているうちに、いつの間にか「この内容は就職活動中の大学生に役立ちそうだな」と考えるようになっていたようで、それが気づいたら「就職活動中の大学生に見てもらいたい」にまで進んでいたんですね。いや、振り返ってみると自分でも「何やってんの?」と思いますが、一人で目先の作業を進めていくと、こういう事態も起こりかねないのかなと……。

その結果、個人向けと事業者向けの記事が混在することになってしまったと。ホントに恐ろしいことです。

経営理念の大切さ

ここで経営理念の話になるわけです。会社を設立したのは2018年3月のことでした。そのときに「(自分一人しかいないけれど)経営理念も決めておこう」と考えて作ったのが、「まじめな事業をまじめに支える」というものです。

経営理念:まじめな事業をまじめに支える
自社の成長はもちろん、従業員やその家族が安心して働ける環境づくりや地域社会への貢献についても真剣に考える、そんな事業を私たちは明るく楽しく全力で応援していきます。

出所:合同会社ハッソウWEBサイト

当時は従業員雇用も考えていたので、一人称が「私たち」になっています(若気の至り)。

それはともかく、事業者支援を行うために設立した会社であるにもかかわらず、いつの間にか違うことをやっていたんですね。もちろん、学生さんなどに労働法の基礎知識を伝えること自体は大切だと考えていますが、うちの会社が力を入れるのはそこじゃないでしょうと。少なくとも、本業に余裕がない現状でやるべきことではないですよね。

経営理念を意識していれば、ここまでズレていく前に「ちょっと待てよ?」と軌道修正できたのではないかと考えております。

というわけで、やはり目先の作業にとらわれて大きな目的などを見失わないためにも、経営理念は大切だよなと思った開業11年目の出来事でした。まあ、「経営理念」なんて大げさなものでなくても、独立してやっていくのであれば「自分は何のために仕事をするのか」みたいなものは意識しておいたほうがよいかなと。

もちろん、組織としてやっていくのであれば、きちんと経営理念を決めておいたほうがよいでしょうね。「まともな会社だったら私みたいなヘマはしないでしょ」と思われるかもしれませんが、「目先の事柄にとらわれて」みたいな話は、中小企業であっても意外とあるような気がします。補助金に釣られて新しい事業に手を出してしまうのも、似たようなものではないでしょうか。

コロナ禍で外部環境が不安定な状況だからこそ、自分(自社)の軸はしっかりと持ち続けていきたいものですね。
(とってつけたかのようなまとめ