220:困る
・最近ある理由から、「どんな仕事にやりがいを感じる?」「どんな仕事が得意?好き?」みたいな質問が、会社の偉い人から五月雨に来る。
・困る。
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・普段僕は営業をやっていて、その仕事内容を大きく分けると、既存顧客を相手にしつつ・新しい顧客からの取引を開始するための動きをやる、という2つに分類される。
・最近、それだと営業にかかる稼働が重いので、部署としてその辺りは区分けしようという動きが来期に向けて整備されているようだ。
・いまの営業部隊は残しつつ、新規営業部隊を新設しようとしているらしい。
・そして、僕はその新設される新規営業部隊の候補として名前が挙がっているとのこと。
・まぁほかの営業と比較すると、新規顧客の獲得数は少しだけ多いのかもしれないので、納得はできる。
・納得はできるが、言っても五十歩百歩なのと、新規顧客獲得の要因なんて運以外何も無いので、そこで評価されるのは今後を考えたとき少し怖さはある。
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・それと並列して、もう一つ懸念材料がある。それは所属が変わるということ。
・僕の会社にはマーケティング部といった形で、会社の存在を市場に認知させるために動いている部隊がある。
・「顧客との接点を作るため」に動いている部隊であり、そこにいる所属長は新規顧客獲得に関わる営業戦略を考えたり、一般職はそこに紐づいた形で広告出稿やメルマガ配信、テレアポなどをやっているような、そんな感じの部署だ。
・現状は、そこで引っかかった顧客(となり得る企業)を営業部へ送客するというのを命題とし、日々業務に励んでいる。
・そこに新規営業部隊を新設させる予定らしい。
・要は上長が変わる。
・僕はマーケティング部のお祭り感のある業務スタイルが結構苦手なのでうっすら嫌だなと思っているし、そこの所属長とは本当に馬が合わないので、仕事におけるストレスがかなり増えることが予想される。
・まぁ会社員だし、受け入れるしかない。
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・冒頭に戻るが、もろもろの懸念材料があるもののそれは会社員だからという理由ですべて片付けられて、それよりもそこに関わる問答で困っている。
・というのも、その引き抜きに際して本人の希望も配慮しようとしているのか、最近営業部の部長とマーケティング部の部長から「やりがい」に関わる質問をよくされるのだ。
・なんもねぇわ…と思いながら聞こえの良い文言をなんとか考えて返すと、続く質問として「それは本音?建前?」と返されてしまい、本音ですとは答えるものの「見抜かれてるな、ぐぬぬ…」となっている。
・普段「求められる会社員像」とはなんだろうというのを模索し、うまくいかないことはあれど都合の良い会社員でいることを心掛けているので、本質を問われると困ってしまう。
・僕、中途半端なんだな。
・会社員という仮面を被るのであれば、そういったところも上席にとって心地の良い回答がすんなりできるよう、仮面をより精巧なものに磨かなければならない。
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・などと思ってこの気持ちも備忘しておくかとこの記事を数日前に書いていたのだが、書いている途中で今年度は離職者が多すぎて組織再編の話は頓挫しかけているという話を聞いた。
・良かった。自分が心を込めたくない領域においては、現状維持がいちばん心地よい。
・こんなことで悩まずにいれるよう、より創作活動に魂を込めよう。
・会社員とは、とりあえずの繋ぎでやっているだけなのだ。そのことをゆめゆめ忘れてはいけない。