入院と支援学校での気づき
私が「ソーシャルファーム」をテーマに活動をしているきっかけの1つを、改めて書こうと思います。
あまり詳しく話すことがなかったのですが、
私は中学生の頃に2年以上入院していて、その期間併設の支援学校に通っていました。
皆さんは支援学校ってどんなイメージでしょうか?
そこは支援学校の中でも少し特殊だったと思います。
そこに通う子は、
・発達障がいや引きこもりといった精神的・思春期特有の問題を抱える子
・家庭環境が良くないために、ケンカばかりして荒れている子
・ダウン症の子
・肥満で食事制限中の子
などさまざまでしたが、特徴としては精神的・環境的問題を抱える子が多いため、一見普通の学校に通う子と変わらないことです。
ですが、普段の授業中は、
途中で出て行く子、立ち歩く子、かんしゃくをおこす子、初めはなんで出ていっちゃったんだろう?と正直理解できないことも多かったです。
でも、一緒にいるうちに、それぞれの行動に原因や理由があって、その子はこれが嫌なんだなとか、そんなときもあるよねって受け止めることができるようになっていきました。
病院内では、
精神的な問題から自傷行為などを行う子などもいて、トラウマになりそうなぐらいの惨事もありました。
その子自身も理解してほしかったり、どうしていいかわからなかったんだと思います。
理解できるようになっていった過程でやっていたのは特別なことではなくて、その人の好きなこと・嫌なこと・興味・感性・価値観を知るためにコミュニケーションをとることで、学校や仕事場の人と仲良くなるためにすることと変わりません。
また、とても繊細だからこそ表現や作品も繊細だったり、頭の回転がはやかったり、とても心優しくて純粋だったりと良い部分も見えてきます。
私もそうだったように、すぐには理解しにくいかもしれないけど、その人に向き合って"理解しようとする"ことの大切さをその時知りました。
多くの人は理解する前に、先入観やこうあるべきといった型をもっていて、それにそって向き合う姿勢も変えてしまいます。
障がい者手帳を取得するかどうかで葛藤している人が多いのは、サポートや理解を受けられる代わりに周りからの見られ方を気にするからです。
ソーシャルファームのような多様な人が働ける場の1番大切なことは、働く人に向き合って理解しようとして行く姿勢です。
だからこそ、働き方に工夫が生まれたり、柔軟性が生まれる。
株式会社アグティさんが、働き方の工夫や活動が取り上げられたり、求人応募がたくさん来るのは、働き方にもともと工夫があったのではなく、働く人のために工夫をしていたからです。
そんな事例をもっと作っていけたらいいなと思っています。
少しでも興味を持っていただけた方、ぜひこちらを覗いてみてください。