投資タイミング ドルコスト平均法は 間違い?

よく言われる「ドルコスト平均法」や投資における「時間分散の効果」は、アカデミックな世界では、否定されていたんです。ご存じでしたか?
(=正確には活用の合理性は多くのケースで否定されていました。)

本当にビックリしました。
有名な手法なので、なんとなく実践もしていたのですが、わたしの利用方法も間違っていました。
少なくとも、不合理な利用をしていました。

特にドルコスト平均法は、かなり「特殊なケース以外では、効果は得られない可能性が高い」というのが結論です。

今回は、現金が手元にある場合の「投資タイミング」だけを考えています。
「どの資産クラスを買う」とか「どの商品を買う」という問題を避けて「投資タイミング」にフォーカスを当てます。

投資のタイミングの問題は、例えば税金還付、債券投資の償還、不動産の売却益、ボーナス支給の場合など意外とチョクチョク発生しますで、私も良く悩みます。

私は油断するとポートフォリオの現金比率がすぐ高くなってしまいます。
性格なのでしょうが、リスクを取るのは億劫なので現金で放置しがちです。
そして「マズイ」と気付いて投資するときは、
資産価格が上がったときというパターンはよくあります。

投資タイミングは定義により、価格が下がったあとに投資するのが良いし、価格が上がる前に投資する方が良いです。

しかし、価格が、足元でどう動くかは分かりません。これはランダムウォーク理論と言われます。要するに短期の値動きを当てることはできないという理論です。

このようなタイミングの課題の解決策として、よく言われるのはドルコスト平均法です。
一定の金額で定期的に時間分散して購入する方法です。

ドルコスト平均法の利点は、①時間的に分散することで安い時も高い時も購入(コストの平準化でリスク低減)、②一定額の購入なので価格が安い時に多くの資産を買うことになる(株などの単価が下がるため)。この二つから生じます。 

一方で、ドルコスト平均法の欠点は、上昇している資産に投資した場合には、上昇前の価格で買えなくなること、複利効果が得られない投資部分が増えること、が原因で機会コスト(損失)が大きくなります。

ドルコスト平均法に関する効用を調べた研究(岡山大学 田路 正幸 笛田薫 2011)がありました。この研究では、比較対象として一括投資との比較が検討されています。

この研究の結論としては、
ドルコスト平均法が一括投資と比較して有利となる条件とは、①儲からない投資の場合、②儲かる投資であっても、非常にボラティリティ高い領域の投資である場合である。(シャープレシオが低い領域の投資。)ボラティリティが高い領域でも、シャープレシオが高いものに投資したい私としては、
ドルコスト平均法を活用すべき場面はありません。

ショックです。間違いました。
要するに、チマチマやらずに、さっさと投資しておくのが正解だったんです。
特に、この2年の上昇局面では損している感じです。

もっと早くこの論文読んでおくべきだった。
勉強は大事。

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