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鏡の中の絵

 高階秀爾『名画を見る眼』、著者本人が出演して話している日曜美術館という番組を途中から観ていて、面白くて慌てて録画した。
 途中からだから本当の最初かはわからないけどわたしが最初に見た絵は、男の人と女の人が描かれていて、真ん中には丸い鏡がある。その鏡の中には男の人と女の人の後ろ姿が描いてあり、それだけでなく、今まさに部屋に入ろうとしている、その絵を描いている画家自身ともうひとりの人物が描かれている。
 写実的な絵。鏡の上には画家のサインが、鏡が掛けてある壁に直に書かれているようなやりかたで描かれていて、それは、男の人と女の人が婚約する承認のサインで「絵の中に入れちゃった」。
 その絵が、スペインの宮廷画家、ディエゴ・ベラスケスの「ラス・メニーナス(宮廷の侍女たち)」(1656年)の隣に並べられる。
 この絵にも、鏡が描かれている。
 最初に見た絵は「15世紀の作品」とナレーションが入り、なので、並んだ2枚の絵には200年の開きがある。
「絵画は進化します」。その進化について、高階さんが解説してくれる。
 

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