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kaleidoscope1674
伝えていないバージョン
「本当と嘘は分けなくていい、というか動いた感情にとっては本当も嘘も見分けようがない。
ドラマを観て、泣いたり、笑ったりする。
頭の理解では、これはドラマだから脚本があり作られた話である、と考える。だけど、感情の方では、悲しい、切ない、などをそのまま感じてそれは体にも現れ涙を流したり眉間に皺が寄ったり微笑んだりする。」
昨日は、久しぶりに息子は幼稚園に行く日で、夏休み中に3日間だけ登園するのだけど、息子は前日から、3回は多すぎる、2回でいい、と泣いていた。朝も泣きながらバスに乗り、けど、行ってしまえばなんとかなるのだろう。
午前中、娘とショッピングセンターに行き、フードコートでカレーうどんを食べる娘の横で、わたしは「」の中に書いたことを思いついてスマホにメモした。
思いつく前は、ガラス窓の向こうに見える駐車場を行き交う人や車を見ていた。夏らしい空と雲が山の向こうにあって、先に進むとわたしの実家方面に行く道路が真っ直ぐ伸びていた。
駐車場の、車から降りてショッピングセンターにやってくる人たちは、わたしが2階のフードコートから見ていることを知らない。
そのことを、カレーうどんを食べている娘に伝えようと思ったけど、やめた。伝えても、伝えなくても、どちらでもよかったけど、伝えていたバージョンの娘の反応を、今の、伝えていないバージョンのわたしは知ることができない。