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今のままでいいのだろうか

『消費社会の神話と構造』を読んでいて、この書いている人が、文章がすごくうまいなと思う。
 本を書く人なのだから文章がうまいのは当たり前、歌手に歌がうまいですねと言っているようなものかもしれないけど、なんとういうか、書いている内容自体は難しいんだけど、その難しい内容を書き記す文章が、小説みたいに面白い、という感じ。
 こういう本を、こんなにたくさんの分量で、書く情熱ってすごいよなあ。書いていることを知ってほしいとか、お金がほしいとか、いろいろな思いがあるのだろうけど、一冊の本を、小説でもそうだけど、長い文章を書くって、すごいことだよなあ。
 けど、文章がうまいな、って感想って、偉そうかな。嫌な書き方をしているかもしれない。そもそも、文章がうまいって、なんだろう。
 小説を書いたら、絶対にみんな推敲をすると思うんだけど、推敲って、大変じゃないですか。誤字脱字とか、間違えないようにとか、間違えちゃダメなのかなあ、ほんとうに。いや、適当に書いたのを出したいわけではないので、ちゃんとした原稿を出したいのは、それはそう。うまい文章を書きたいのもそう。だけど、それで、いいのか、と頭の中で誰かに問われている、その誰かはまあ、自分なのですが、今のままでいいのだろうか。
 なぜか、夜に高崎線の籠原駅で降りたことを今、思い出して、夜の籠原駅は暗かったから、今のわたしも暗いのかもしれない。


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