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靴下、白、黒

 一人暮らしをしていたとき、駅前の飲み屋街によく飲みに行った。おいしい焼き鳥屋さん、牛の頭の骨が飾ってあったイタリアンレストラン、カウンターがぴかぴかで日本酒がおいしかったお店、お好み焼き屋さんも、カフェも行った。
 その飲み屋街に、また行きたいな、誰かと飲めたらいいな、楽しそうだなー、とたまに考える。
 
 一人暮らしをしていたとき、寝る前に、バナナマンとおぎやはぎとラーメンズが一緒に出ているコントのビデオ『君の席』というのを毎晩観ていた時期があった。毎日観て、飽きるとか飽きないでは既になく、3組のコントが大好きで、大好きなコントを観ながら眠りにつけるのがよかったのだろう、いつも、お葬式のコントのところで眠くなり、そこから記憶がなくなり、朝を迎えた。
 コントの中で、設楽さんが演じる人は、喪服に白い靴下を履いていて、それが変だと、友人役の矢作さんに指摘され、コンビニに黒い靴下を買いに行く。
 わたしは、そのコントを観ていた当時も、今も、冠婚葬祭の決まりはわからないものが多いので、喪服に白い靴下を履いてきてしまう設楽さんの気持ちが、わかるような気がする。
 

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