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小さな変化に気づく

昔々、あるところにコツコツがいた。

コツコツは、修行中の身だった。

なかなか成長できなくて、師に秘訣を聞いた。

……力が伸びていかないんです。どうしたら、良いですか?

師は静かに言った。

……はじまりがわかるか? 物事がはじまるとき、小さな変化がある。それは良いときも悪いときも同じだ。

コツコツはよくわからなかった。

……はじまりなんて、わかりません。

師は未来を見通すように言った。

……なんでも、小さいうちに気づくことだ。いつも心を見ていなさい。どんな変化も見逃さないようにしなさい。大きくなってからでは面倒だ。まだ、小さなうちに、はじまったばかりのうちに気づくことだ。

コツコツはわかったような気がした。

コツコツは、心をいつも感じた。

落ち込むとき、何かが少しずつ間違っていることに気づいた。

メモを書いて、履歴を確認した。

間違いに気づいた。

だんだん、よくなっていった。

悪くなる変化と良くなる変化。

ちょっとした気持ちの浮き沈み。

その変化の流れをよく感じた。

小さな流れが、大きな流れになる。

コツコツは、大きな流れをつかんだ。

成長した姿を師に見せた。

師は「よくやった」と褒めた。

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サトシマ
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