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低用量ピルはなぜ保険適用にならないのか?

日本では、治療ではない場合の低用量ピル服用は全額自費負担になります。なんでかなと、ふと疑問に思い、調べてみたところ、とあるサイトに、
「継続的な避妊を目的として低用量ピルを服用する場合は、治療を目的とした服用とはならないため、保険適用にはなりません。 一方で低用量ピルには、PMSの緩和や生理痛の緩和、経血量の減少、ニキビ改善などの副効用があるため、それを目的に処方を希望するケースも多いです。」
とあった。

そうそう、なんかそんなんだったわ。

30代前半で子宮内膜症になりピルで子宮内膜にあったポリープを排出させるという治療を受けたので、その時のことを思い出した。保険適用だったと思うけど、それでもピルは安くない価格だった記憶。ちなみに、過去に戻れるなら10代〜20代の自分に、産婦人科に行けと言いたい。センター試験の日は生理2日目でほんと辛かったし、20代でも生活に支障をきたすほど生理痛が酷かった。生理痛で苦しむ若い子たちに、我慢してロキソニンばかり飲むのでなく、ぜひ勇気を出して婦人科に出向いて、ピルを選択肢の一つとして検討してほしい。

で、この、「避妊は治療ではないから保険適用されない」という説明に話を戻すと、「妊娠は病気じゃないから保険適用じゃない」理論に通じる考え方の古さと不寛容さを感じる。つまりこれは、「健康体の子たちは、好きで避妊するんだから全額自費払ってね」ということになる。裏返すと、「セックスも妊娠も、女性が自ら望んで行うことなので、その場合は国は補助しません。快楽なので。」ってことでしょうか?
セックスしても絶対妊娠しない人たちが決めたから、こんなルールなんでしょうか。妊娠も出産も辛いし、生理もつらいんですけどね。

本当に日本の婦人科系の医療は、戦後から何の発展もなくほぼ時が止まってる状態に見える。

健康であってもそうでなくても、低用量ピルを無料もしくは低価格で服用できる日が日本にきてほしい。なお、イギリスでは生理痛について大学の医務室の先生が、こちらが相談したわけでもないのに聞いてきて、毎月痛くて困ってると言ったら、無料で処方してくれた。もちろん仕組みやリスクも説明された。また、sexually activeなのかどうか、ズケズケ聞いてくる。イエスの場合避妊してるかとか困ってることないかとかズケズケ聞いてくる。もちろん医師側にズケズケという感覚は無く、必要なことだから淡々と聞いてくるのだ。

また、ヨーロッパでは、避妊目的でピルを使う場合、男性にとっても大切な問題なので、そういった教育もきちんとされている。私は、子どもに、彼氏彼女ができたら、自分や相手の身体をどう守るかをきちんと教えたいと思っている。(フランスでは、ピルについて男性もきちんとした知識を持っているし、セックスをする前にエイズ検査を受けるのが相手への配慮と教えられている。)

女性(およびそのパートナーたち)が望んだタイミングでの妊娠ができる社会、もしくは、望まない場合にそれが支援される社会になるよう、草の根から変えていくしかないのだ。

ピルは排卵を止めることになるので、女性が適齢期になったときまで、より多くの卵子を身体に残すことにもなるので、国家的な視点から見ても、メリットは大きいと思うが、、。
晩婚化が進み、子供を産まない女性の婦人科系のトラブルが増えて、結果的に医者は儲かっているからか?

などなど、本日、産後満4ヶ月にして生理が戻ってきたので、ピル服用について滔々と考えてみました。私もまた飲みたいけどもう40近いので、どうしよっかな。

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