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【俳句10句】優しい手~夏目友人帳 漆 第二話「いつかの庭」に寄せて

優しい手

半月の箱庭まどろみし屋敷
ぽつてりと花壇へ肉球秋びより
不器用なてのひら包む月明り
おもひでを聞きつつ洗ふ障子かな
長き夜の先生は酒のことばかり
秋晴の花壇よ照れて嬉しくて
月白や蒔かれし種の鈴のごと
姫神の帰還の歌は金秋へ
おぼろげな父のほほゑみ秋の苑
優しい手秋夕焼の僕の家

夏目友人帳 漆 第二話「いつかの庭」に寄せて
大事な人に笑ってほしくて、喜んでほしくて、頑張り取り組む。その気持ちと姿は「花」。
それは妖も人間も同じ。いや、妖の方が人間より純粋で誠実かもしれない。
原作を読むたびに温かい気持ちになる佳作。
今回、素晴らしい映像作品になり感謝。

※俳句10句は、放映された物語からインスパイアされて作者(私)が詠んだものです。
映像より季節は「秋」と判断しました。
(作品中に秋以外の季語「箱庭」(夏)、「種蒔(本作ではどちらかというと「物種蒔く」のイメージ)」(春)が登場しますが、必要性から敢えて使っています)
インスパイアに基づく俳句なので、必ずしも物語通りの映像でなかったり、物語に登場していない事物が登場することもあります。
ご了承くださいませ。

お読みいただき、ありがとうございました。
「夏目友人帳 漆」第三話は、第二話と同様に原作でも大好きな「とおかんや」。幻想的な妖との闇の世界がどのように映像化されるか、とても楽しみです😊

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