青山のSENNHEISERショールーム
小学生の頃、TVでYMOを見た。衝撃的なバンドだった。カッセットテープが擦り切れるほど聴いた。っと言うと今時の人には通じない感覚だと思う。
YMOを子供の頃に見て、気になって、格好いいなと思ってたのが演奏中に付けていたヘッドホンです。上の写真のヘッドホンがそれです。
子供心にも「あのヘッドホンは高級なんだろうな」と思ってました。実は7年前、東京の青山界隈を探索してた時期がありまして、地下鉄青山一丁目あたりから出て割とすぐにツイン形状の少し古めのビルがあります。ひっそりとしたビルで大きなテナントは入ってないのですが、そこの2Fに「SENNHEISER(ゼンハイザー)」のショールームがあるのを見つけました。
ゼンハイザーはヘッドホン業界では老舗のドイツのメーカーです。詳しくはこちら。
そこには歴代のヘッドホンが置いてあります。一番古い機種の辺りを探すと・・・「おー、こ、こ、これは・・・幻の・・・」っと上の写真のヘッドホンが置いてありました。値札を見ると・・・「非売品?」。なんと、余りにも歴史的なヘッドホンであり、生産してないため、非売品です。
ショールームなので、置いてるヘッドホンは全て試聴可能です。果たして、この黄色い非売品のHD414はどうか?。恐る恐る係のお姉さんに聴いてみます。「これは試聴可能なんですか?」「ええ、どうぞ」と丁寧に巻き取られて、止められていたヘッドホン・コードを解いてくれるではないですか。
かなり緊張しました。非売品となってる幻の名機。
1968年発売。世界初のオープンエアー型ヘッドホン。YMOが使ってた、そのヘッドホンでiPodに入ってる曲を試聴しました。「おー、すげー、40年前にこの音質。あり得ん。驚きー」って心の中で叫んでました。
ゼンハイザーは昔からそうですが、音源ドライバーは一個です。あと耳の外側にイヤーパッドを当て、外部の音も入ってくるオープンエアー型を推奨する方針なのです。その後、耳の穴に引っ掛けるインイヤー型になり、昔のイヤホンの形状になっていきます。
HD414もそうでしたが、基本はナチュラルで変にイコライジングしないで音の各周波数が滑らかに繋がって、不自然に何処かの周波数が強調される音質ではないのです。今時のカナル型ヘッドホンは高音、低音で音源ドライバーを分けて二個鳴らして音を作ったりするので、不自然で強調された音質になってます。刺激的ですが疲れますね。
ゼンハイザーはそういう方針ではないので、音の繋がりが良く、耳に優しいです。所謂アナログ音源的な鳴り方をします。低音が不足に感じるかもしれません。音楽に適切な音質は中低音の豊かさだとおもいます。この部分に歌手の声だったり、ギター、ピアノの良く目立つ楽器の成分が集まってます。ここが豊かに聞こえる事で耳が安心して音楽を楽しむ事が出来ます。曲のメロディー、コード感を感じるのはこの音域です。
近頃は時代の要請でゼンハイザーもカナル型のイヤホンを作成してます。音質はゼンハイザーの音ですが、カナル型で鳴る場合はどうなんでしょう?他にも良いのがあるのでゼンハイザーを選ぶ必要はないかと思いました。
寧ろこの「インイヤー型」がニッチではありますが、根強いファンは残ってると思うので、頑張って作り続けてほしいです。このインイヤー型のゼンハイザー・サウンドは希少なものになってきてます。最下位モデルとして製造を続けて欲しいです。
私の数あるヘッドホンの中でも長期に愛用してる一つなので。
お願いします。
イチオシはMX375だったのですが、製造中止でMX365になったんでね。
私の愛用はもう一ランク上のこちらです。
ゼンハイザーはアナログちっくな音で好きなのです。膨よかです。
中野ブロードウェイの3Fのフジヤエービックで一生懸命試聴してイヤホンを選んでる男が居たら私かもしれません。その時はソッとしておいて下さい。
下の場所です。