平原苗

エッセイや小説を書いていこうと思います!

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  • 【エッセイ】寝るということ

    自身の寝るということについて書いたエッセイです。

最近の記事

【エッセイ】ボーナスデイの過ごし方

もうすぐ3歳になる男の子の子育てに奮闘中の姉から「明日一人時間を一日もらえるんだけど、何も決まってなくて何かないかね…」とLINEが来た。 「なんだろうな…神保町?古本巡り。わたしも行く」と返事すると「え…神保町に行くとは決まってない」と姉。 「やれやれ」みたいなスタンプを送り、しばし雑談した後「スーパー銭湯に行こうか悩んでる」と姉。「え!わたしも行く」と私。 姉「舞浜のユーラシア」 私「遠い…」(うちから) 姉「そこしか知らない」 私「うーん…まぁそこでもいいよ」 姉

    • 【エッセイ】叔母の膝の上で食べたたい焼き

      母方の祖母が営んでいた文房具店の斜向かいに、たい焼きを売っている「とらや」という店があった。一度移転したのち、閉店となり今はもう無くなってしまったが、私にとって、たい焼きといえば「とらや」だった。 3歳ぐらいの頃、文房具店で店番をしていた叔母に「おさかな食べたい」と言って小遣いをもらい、とらやのたい焼きを買いに行った。種類はあんことハムマヨネーズ、どちらも美味しいが、その頃わたしは家族から「蟻」と呼ばれる程の甘党だったので、選ぶのは当然「おさかなください、あんこ☝️」(人差

      • 【エッセイ】こんにちは富士山

        わたしの住むマンションから富士山が見える。 見えると言っても都内某所からの眺めなので、両手でハートを作ってその中に入るくらいの大きさである。(🫶←これ) 富士山が見えることを知ったのは引越し初日のことだった。引越しのトラックを待っている間、暇だったのでベランダの掃き出し窓から外を眺めていた。 避雷針、電柱、電線、製麺所、教会、アパート、一軒家の屋根、よく知らない木の枝が見える。高い建物が無いからか、空が広く見えるな〜なんて思いながら、遠くに見える小さな建物を目で追いかけてい

        • 【エッセイ】郵便ポストを確認するのが面倒くさい

          Amazonから注文したマスカラが配送済になったことを知らせるメールが来た。 マスカラはメール便で届くので郵便ポストに投函されているはずである。メール便のボール紙の上部が郵便ポストから顔を覗かせている様子を一瞬思い浮かべ、テーブルに置いてあるコップの水を飲み干し、またソファにもたれる。 スマホでXを見ていると、無職の人が良いことを言っていたのでいいねをつける。よくわからない外国人から連日にわたりフォローされる。外国人風の名前なだけで、本当は日本人かもしれないが興味もない。よく

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        • 【エッセイ】寝るということ
          3本

        記事

          【エッセイ】顔を洗うのが面倒くさい

          左手の中指と人差し指で鼻のザラザラを確認しながら右手でテレビのリモコンを持つ。お昼過ぎのこの時間帯で、地上波で面白い番組はやっていないだろうから、U-NEXTで観たい映画やドラマを探してマイリストに登録する作業に入る。ひと通り登録し終わったら、マイリスト一覧で視聴済のものと、登録したけど今後も観なさそうなもの(一時の感情で登録したであろうもの)をマイリストから削除する。このマイリスト調整を行っている間、左手の中指と人差し指は定期的に鼻のザラザラを確認しにいく。一晩寝て起きただ

          【エッセイ】顔を洗うのが面倒くさい

          【エッセイ】寝るということ その3 - 寝付けないときにすること

          今夜は中々寝付けそうにないというとき、隣りで寝ている旦那にしばらくの間手を繋いでもらっている。旦那の左手を私の左手で握っているから、手繋ぎというより握手に近いかもしれない。右手で握らない理由は、仰向けだと眠れないのと右手でスマホを持っているから。 スマホを見てると眠れないよ、と旦那。 そうだよね、と言いつつわたしはスマホを離さないけれど、手は握ったままでいてくれるから優しい。 1人のときは、旦那の手ではなく太陽を思い浮かべていた。家から出ると、大きな太陽が空に浮かび、暖かな光

          【エッセイ】寝るということ その3 - 寝付けないときにすること

          【エッセイ】寝るということ その2 - 身体の感覚

          羽毛布団から手足を出すと、部屋のひんやりとした空気に触れ、鼻から吸い込む空気も幾分冷たく感じる。スマホを握っている掌は逆に温かく熱を帯びていて、画面に触れる指の腹までも発熱しているかのようだ。スマホで逆光した黒い指先がわたしの身体の延長線上に存在していることに対しては何も感じないけど、左耳が枕に潰されてそれ相応の痛みを感じる。それも私の身体の一部というより、耳という単体がつぶされて外界からの音を遮断されている(逆に鼓動からくるザワザワとした音だけが身体に響く)だけに過ぎない。

          【エッセイ】寝るということ その2 - 身体の感覚

          【エッセイ】寝るということ その1 - 二度寝

          羽毛布団にくるまって寝ると、眠りにつく前に身体が熱くなりすぎて、着ていた服を一着ずつ脱ぐはめになり、だいぶ薄着で眠りにつくのが明朝7時頃、昼過ぎに起きると胸や太腿や敷きパッドが汗びっしょりに濡れている。不快感で起きたのか、起きて不快感に気づいたのかはわからないけど、尿意と空腹でとりあえず起きて、ついでに着替えてまた羽毛布団に入る。敷きパッドは湿っているけど、眠れないほど不快ではないので横になりたい気持ちに分配が上がる。ちなみに10時間以上溜めた尿は温かく匂いが強くて、敷きパッ

          【エッセイ】寝るということ その1 - 二度寝