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パンクが懐メロになる日/シド・ヴィシャス

(敬称略)

どこかの誰か
「それってあなたの感想ですよね?」

わたし
「はい、そうです(きっぱり)。」

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わたしは
カラオケに行かないので
実際のところは
知らないのですが。

聞くところによると
最近のカラオケには
懐メロとして歌える
「洋楽」がたくさん
入ってるそうですね。

定年間近のおっさんが
会社の飲み会の三次会とかで
平成生まれの部下たちの
蔑んだ視線に気づかずに
「ウイ・アー・ザ・チャンピオン」なんか
歌ってるんですかねぇ。

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ところで
カラオケに
「パンク」の曲って
入ってますか?

「アナーキー・イン・ザ・UK」とか
「ロンドン・コーリング」なんか
けっこう盛り上がるような
気がしないこともありません。
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学生運動の「闘士」が
卒業後
大企業に
しれっと就職して
「企業戦士(笑)」に
転向したことについては
「いちご白書をもう一度」とか
「あの頃のまま」とかで
「若気の至り」
「美しい青春の想い出」へと
見事に
大衆心理の「すり替え」が
行われました。

さすがユーミン。

「スポンサー」の意向を
忠実に
作品に反映させる手法
見事です。

「パンク」についても
同じことが
行われたんじゃないでしょうか?

きっと
もっと
巧妙な手段で。

小●サウンドとか
ビー●ングとか
バブルの馬鹿騒ぎと
それが崩れた後の虚脱に乗じて。

当事者の
端くれ(のさらに端くれ)だった
わたしは
そんな妄想(?)を
禁じ得ないのです。

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今でこそ
「勝手にしやがれ!!」のサウンドが
細かく分析されたりしていますが
リアルタイムで聴いていたときは
そんなこと
全然気にしていませんでした。

ただただ
「うるさく」て
「ヘタクソ」で
「めちゃくちゃ」だと思って。

「うるさく」て
「ヘタクソ」で
「めちゃくちゃ」なのが
「パンク」だと勘違い(?)して
いたのです。

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誰だったか忘れましたが
パンクのミュージシャンが
「宇宙に関する
(数十分の)長ったらしい曲なんて
お呼びじゃないんだよ。」と
発言していたのを記憶しています。

「ツェッペリンがどれだけ偉大かより
クラッシュがどれだけ切実かのほうが
ずっと重要だ。」という
名言を吐いたのは
大貫憲章だったかな?

わたしはギター小僧だったので
「パンク」に
夢中だったわけではありません。

どちらかと言えば
「パンク」が「仮想敵」としていた
「従来型のハードロック」や
「プログレ」
「後に産業ロックと呼ばれるようなロック」が
好きでした。

乏しい小遣いで購入するのも
そんなレコードが優先していました。

それでも
夜中に
渋谷陽一や
森永博志が
ラジオ番組でかけていた
「ザラザラしたサウンドにのせて
何やらイライラした感情を
唄うのではなく吐き出すような音楽」を
いまでもしっかりと覚えているのです。















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