父を自宅で看取ると決めた日
「人生で困ったことがあったら、社協に連絡しなさい」
社会的養護内容の先生が言った言葉だ。
余り好きな先生ではなかった。
児相の管理職を定年したあとに先生をしている方で、発言の端々に自慢が混ざるような人だった。
こういう困っている人がいたから私はこんな風に助けてあげた、それが当時の私には自慢に聞こえて鼻についた。
そのくらいその時の私は心が荒んでいた。
いや、本当に困った時なんて誰も助けてくれないし。人生経験の薄い若い同級生達なら耳障りのよい感動的な話だろうけど、既に三十