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【大学受験】「学力」だけでは合格できない!合格するために必要なこととは?
こんにちは。
私大入試の結果が続々と出てきましたね。
来週にはいよいよ国公立二次試験!
この仕事をしていると、この子は絶対に受かる!
逆に、この子は厳しいかもしれない…というのがなんとなく見えてきます。
周りから見たら、がむしゃら感はないのに最短ルートで受かっていく人もいれば
めちゃくちゃ努力して頑張っていて、模試では結果が出ているのに本番は全くうまくいかない…
みんな同じように合格に向けて頑張っているはずなのに
その差はどこにあるのでしょうか?
大学受験合格に必要な条件と落とし穴
大学受験で合格を勝ち取るには、「学力」だけではなく、メンタル・戦略・習慣 などさまざまな要素が関わります。
ここでは、一般受験合格に欠かせない条件や、あると有利な要素、逆に注意すべき落とし穴について整理してみます。
私の経験と主観に基づきますので、その点を踏まえた上でお読みください。
1. 絶対条件(これがないと100%合格できない)
☑︎学力
→試験において学力は必須!言うまでもないですね。
志望校への熱意だけで合格はもらえない。
☑自己効力感
→ 「自分なら目標達成できる!」
自分の力を信じて挑戦する力。信念。
これがないと努力が続かず、本番でも実力を発揮しにくく、挑戦が怖くなる。
☑自己肯定感
→「たとえ不合格でも自分の価値は変わらない」どんな自分も許可できる。
自分の価値を結果で判断するのではなく、良い時も悪い時も肯定できる力。
模試でD判定でもそれはそれ。
ここまでやるべきことはきちんとやっていている!と肯定できる力はとても重要。
ただし、自己肯定感にこだわりすぎると他責思考が強くなったり、挑戦できなくなる(「本気でやってないから」のような言い訳)という副作用もある。
☑セルフコンパッション
→自分への思いやり。
結果がなかなか出ない、成績が上がってこない…受験ってそんな時多いですよね。
そんなときも自分を責め続けるのではなく、親しい友人に声をかけるように自愛できるかどうか。
「頑張ってるよね」「大丈夫だよ」
本来一番大切にすべき自分へ厳しすぎる人がとっても多いです。
でも、なんでも「いいよいいよ」の甘やかしとは違います。
☑GRIT(困難に直面しても粘り強く努力し続ける力)
→ GRITとは「やり抜く力」と言われています。
失敗や困難を乗り越え、目標達成のために粘り強く努力し続ける力受験勉強では、成績が伸び悩んだり、疲れが溜まったりすることがありますが、グリッドがあれば最後まで諦めずに続けられます。
☑本番に強いメンタル(試験のプレッシャーに負けず、実力を発揮できる)
→実はめちゃくちゃ重要。
どれだけ学力があっても、この力が弱いと受からない。
そして、意外にもこれを軽視している人が多い!
☑︎基本的な生活習慣
→6〜7時間の睡眠時間、起床就寝時間の固定、3食食べる、栄養バランスの整った食事(完璧でなくて良いですが、受験期間中はつい手軽に食べられる糖質に偏りがち。それにより血糖値が乱高下して集中力の低下もあり得る)
メンタルについての補足。
根性論を言っているのではありません。
がむしゃらさだったり、超ポジティブ思考が必要なわけではありません。
受験期間を通して、なるべく気持ちの大波を立てないこと。安定した精神状態を保つことが大切です。
試験当日においても同じで、例えば知らない問題が出たり、傾向が変わっても必要以上に動揺しないで対処できるような状態のことです。
またあがり症や緊張は敵ではないということ。
緊張はコントロールできるので、緊張必ずしもは不合格の要因にはなりません。過緊張ならないようにトレーニングしていくことが大切です。
これらついてはまた違うときにお話ししたいと思っています。
2. 必要条件(これがないと合格は難しいが、これだけでは足りない)
☑学力がある(試験で合格点を取ることは必要条件)
→ここでも学力?と思ったかもしれません。
今、志望校レベルまでなかったとしても最終的に、究極試験当日必要とされるレベルに達していればOKです!
「学力」は絶対条件でありながら、それだけでは絶対に合格はできないと私は考えています。
どれだけもともとの学力や才能があったとしても、努力できる人には量や質で結果的に劣ることが出てくるからです。
☑ 継続して努力ができる
☑ 計画性・時間管理能力
→効率性を考え、やるべきことを整理する。見通しを持って試験本番までに必要な学力をつけるためのスケジュールをくめるか?
☑柔軟性・素直さ
→計画がうまくいかない、成果が上がらない場合に軌道修正できるか?
周囲からのアドバイスに素直に耳を傾けられるか?(自分軸はもちろんあってよい◎でも、自己流や必要以上のこだわりは時に危ない)
☑受験における目標や学習の目的が明確である
→モチベーション維持や、最後のひと踏ん張りで大きな差が出ます
目的地がはっきりしている人と、していない人とでは手段やスピードも違ってきます。
地図をきちんと見ていなければ、どんどん違った方向に進んでしまうことも。
☑︎課題発見・解決力
→先生や親、友人に言われたからやる。
ではなく、自分で自分自身の課題を考え、その解決のために何が必要なのかを考え・行動する。
3. あると有利かも?合格の可能性を高める要素
☑基礎学力(あれば絶対に有利だけど、努力でカバー可能!)
→これまでの積み重ねは人によって違いますよね。
☑︎リスク管理能力
→本番や試験までの間の想定外をいかに想定内にしておけるか?
そうすることで「不安」ではなく解決すべき「課題」となり、必要以上に心配することも減るはず!
ケアレスミスなども意識して自分のミスの傾向を突き詰めていければ、おのずと少なくなっていきますよ。
☑集中力・記憶力(効率よく学習を進めるために有利)
☑学習環境
→これも人によってさまざまです。
集中できる環境が整えられればベストですが、難しい場合もありますよね。
☑ 試験戦略を考えられる(自分に合った勉強法・受験校選び・当日の戦略が必要)
☑︎ポジティブ思考や自信
→「どうしたら自信がつきますか?」「ネガティブ思考なんですが…」という相談を受けますが、自信はあってもなくてもよいと思っています。
あればもちろん有利に働くこともありますが、なぜなら「自信」というのはその人の思い込みだからです。
同じ志望校、学力偏差値、同じように勉強してきても自信がある人もいればない人もいます。
その人がこれまでの過去をどう受け止め、捉え、考えるかに過ぎないからです。
自信はあるとパワーになります。
でも、もし自信がない人がいても大丈夫です。
それよりも、目の前のことに全力を尽くすこと。
自転車に一番最初に乗る時だって、成功したことがないから自信はないですよね。でも、乗れた。
「自信」よりも「自分ならきっと成し遂げられる」という自己効力感を高めていけるように積み重ねていけるとよいと思います!
<補足>
🌱 自信 = 自分全体に対する「できる!」という気持ち
例:「私は勉強が得意だから、どんな試験でも大丈夫!」
🌱 自己効力感 = ある特定のことに対する「できる!」という気持ち
例:「私はそんなに頭がいいわけじゃない…」とちょっと不安(=自信はあまりない)。でも、「この問題は、たくさん演習してきたし解けるはず!」
🌱自己肯定感=どんな状態の自分でも「OK!」と許可を出せる気持ち
例:「試験の結果は良くなかったけど、私の価値は変わらない!大切な存在だ」
🌱セルフコンパッション=自分を大切に思う気持ち
例:「うまくいかないこともあるよね。次にまた頑張っていこう!大丈夫!」
4. 落とし穴になりやすい要素(気をつけるべきこと)
⚠︎自信過剰
⚠︎他人からのアドバイスを素直に聞くことができない
→自己流に走りがち、方向性がずれていても軌道修正できない
⚠︎過度なネガティブ思考や自己否定
→反省も必要ですし、心配性、ネガティブだからこそ準備ができるということはありますよね。
でも行き過ぎた自己否定は、何も生み出してくれません。
⚠ 完璧主義(計画通りに進まないと焦り、ストレスになる。1から順番にやらないと気が済まず、結局最後まで終わらない。)
→受験は満点を取ることが目的ではなく、合格最低点を取れれば良い!多くの大学では奇問難問で差がつくのではなく、基本問題でどれだけ落とさないか?が重要。
⚠︎応用問題、過去問演習に偏りすぎる
⚠ 周りの評価を気にしすぎる(比較しすぎると自己肯定感が下がる)
→誰のための受験なのか?ここを見失ってしまうと、過度なプレッシャーにつながることも。
比較すべきは他人ではなく、過去の自分!
⚠ 努力だけに頼る
→効率の悪い勉強法では成果が出にくい。量をこなしたり、努力することは大事だけれど方向性のズレた努力は結果につながらないことも。
⚠ 親からの過度なプレッシャー(期待しすぎ、先回りしすぎ、口出ししすぎ、監視しすぎなど…)
→ストレスが増し、本来の実力を発揮できなくなる。
これが大きな落とし穴になっていると感じるケースが増えている気がします。
こちらについては、またどこかのタイミングでお話ししたいと思います。
⚠ 勉強のしすぎ(オーバーワーク)
→睡眠不足や体調不良で逆にパフォーマンスが落ちる。
以前は、睡眠時間を削ってでも勉強しろ!みたいな流れがありましたがそれは昔。
体が資本です。体調、メンタルを崩してはどれだけ頑張ってきても水の泡になってしまうことも…。
5. まとめ
大学受験で合格するには、バランスが重要です。
特に、「自分を信じる力」「グリッド(やり抜く力)」「本番に強いメンタル」 は、学力があってもこれらが欠けると合格が難しくなると感じます。
要するに、自分の能力や受験に対するマインドセットが非常に重要なカギです。
「どうせ自分なんて…」と思っているうちは結果がでません。
にも関わらず、これらの力が足りず、本番で実力を出しきれない生徒さんが本当に多いのが悔しくて非常にもったいないです。
受験におけるマインドセットやメンタルのトレーニングは、是非みなさんに意識してほしいと同時に、保護者の方にもサポートいただきたい点です。
また、「親のプレッシャー」「完璧主義」「無計画な努力」 など、受験勉強を邪魔する落とし穴にも注意が必要です。
合格のカギは、「自分のために戦う」という意識を持ち、正しい努力を積み重ねること!
もし自分に足りないなと感じるものがあっても大丈夫です。
完璧な人はいないですからね。
自分に足りないものを数えるのではなく、
自分の持っている強みは何かを見つけ加点していくことがとても大切です。
最後の一点でも多く取れるよう、学力だけでなく様々な角度から自分を高めていきたいですね。