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自分の好きな色さえもわからなかった私



「あなたの好きな色は何ですか?」

小学生の頃から自己紹介のときや
友達同士の会話でよく聞かれていた質問。



その時からずっと、
この質問に対する私の答えは決まっていつも
当時の”好きな人や彼氏の好きな色”だった。

このシンプルな質問に対してさえも
自分の答えがない私。
わからない私だった。



明確に覚えている。
小学生の頃、当時プロフィール帳というものが流行っていた。
自分の好きなことや嫌いなことを書く項目がいくつもあって、そこには決まっていつも”好きな色”の欄があった。
そして常に”オレンジ”と書いていた私。


理由は単純。
当時、幼いながらに何年も片思いしていた相手がオレンジを好きだったから。


私自身はオレンジを見ても、ときめくことも
何の感情も湧いたこともなかったのに。


むしろいつも無意識に選んでいたのはオレンジの対極、水色だったような気もする。



小学生のうちはなんだ可愛らしい話だと済まされる話でも、それが大人になってからも続くとなるとワケが違う。



いつからこうなってしまったんだろう
自分の”好き”がわからない状態。

自分の”好き”を追求するどころか
わかっていながらも蓋をして

好きな人の好きなものを
好きになりたかった私がいた。


ー何のために?


そうすることでその人に近づける、
近いと感じられると思っていた。

”一緒”であることがいいと思っていた。






月日が経ち、社会人になった私は長い間パートナーがいなかった。

一人の時間が長く、
それこそ”おひとりさま”を楽しむ毎日。
特に福岡に住むようになってからは”おひとりさま生活”の楽しさに拍車がかかっていった。
初めての一人暮らしに憧れのカフェでの仕事。
人も食べ物も街も雰囲気もすべて、自分とマッチする感覚があった。

一人暮らしの自由さと、自分で全部やるという責任のバランスもとても心地よく、毎日が充足感で満たされていた。

”自由”が大好きだった。

好きな時に好きなことをして、
自分で自分を満たす毎日。
一人で飲み歩いては行く先々で出逢う人と仲良くなって一緒に飲んだり、好奇心で屋台で働いてみたり、ふらっと思い立って一人旅に出かけてみたり。

”自分は何でもできる”
いつもそんな気がしてた。
内側から湧いてくる根拠のない自信。

生まれてから一度も持てなかった自分に対する”自信”さえ、その当時は持てているような気がしていた。
自分でしたいと思ったこと、興味を持ったことを実行することで自分を満たしていたから。
当時は”自分軸”や”他人軸”という言葉すら知らない私だったけれど、今思えば、そのときの私は”自分軸”で生きているように感じていた。




それからしばらくして、
最愛の彼と出逢う。
人生で初めて誰かを”愛する”ことの意味を教えてくれた彼との出逢い。


長い間ご無沙汰していた恋愛。
とは言っても、
恋愛をしていなかったわけではない。
恋愛はするけれども二番手だったり、好きな人から好かれなかったり、そんな成就しない恋愛ばかりしていた。

だからいっそのこと、一人でいた方が気楽。
そんな風に思う自分がいた。
どうせ海外に行くし、今恋愛しても仕方がないと半ば諦めモードで自分に言い聞かせていた。



そんな中出逢ったカナダ帰りの彼は、また海外へ行く予定で日本に一時的に帰国のような形で来ていた。
自分の夢の実現のために常に”留まる”という選択を好まない彼。
一度通った道はまた通らない。
いつも何か新しいことに挑戦したい。
もっと学び、成長し続けたい。
そんな彼は、当時の私と同じ価値観を持っていた。
”留まることなく成長し続けたい”という点で。

ただ、動機は違った。
自分の店を開きたいという長年の夢を抱き行動し続けている彼とは違い、私は常に満たされないという不足感から留まりたくない、成長し続けなければいけないと自分を奮い立たせ、行動していた。
彼の行動の動機は愛、
一方で私は恐れだった。

そしてワーキングホリデーでオーストラリアへ渡るという夢も偶然一緒だった私たち。
それまで漠然としていたものが、二人で実現させようと決めたことで人生の確かなプランに変わった。
お互いにバリスタ同士であることもまた、
二人の共通点のうちの一つだった。
日本の一般常識や雇用形態に囚われず、自由にやりたいことをやって生きるという考え方も。

そんな共通点がいくつか重なったこともあり、いつしか”同じであること”が”好ましい”と思うようになっていた。
もちろん、育ってきた境遇は全く違う。
経験だって、同じものは一つとしてない。
これは誰にでも言えること。
それでもたまたま、一部の価値観や考え方が同じで、好きなことや趣味が似通ったり同じだったりしていたことが、私の”同じでいたい”気持ちを助長した。



遠距離恋愛から始まり、
後に同棲を始めた私たち。
次第に、”一緒(同じ)でいたい”という気持ちが強まっていった。


”彼が自分の人生のすべて”
いつしかそう思うようになっていった私は完全に、彼の色に染まっていった。

無意識に?
それとも意識的に?

もはやそれすらもわからない状態。



ワーキングホリデーのビザ申請のとき
質問を自由に選んで回答を設定する項目があった。

ここでもシンプルな
”好きな色”
この質問を選択。


赤と答える私。


ここでも理由は小学生の頃の私と同じ。
彼の好きな色だったから。


彼は日頃から頻繁に赤いものを身につけ、
赤い洋服や小物を多く持っていた。

正直、私は赤を好きだと認識したことは一度もなかった。
むしろ好きな色の対極にあると薄々気づいていたほど。


それなのに?


その質問に”赤”と答えたとき
正直、心がざわっとした感覚があった。

それでも、私の好きな色は赤と答える。
完全に、彼に合わせていた。



彼から頼まれているわけでもないのに。






”自分軸で生きている”ような感覚で自由気ままに暮らしていた私が彼と出逢い、人生が180度変わった。

こんなにも愛おしいと思える人と一緒に過ごす時間は、とても貴重で特別だった。
毎日、しあわせだった。
自ら好んで彼と一緒にいる時間を増やし、彼のために”してあげたい”と思うことがあれば気持ちのままにとにかく行動に移していた。
彼のためなら何でもしたかった。

それにもかかわらず、あの自由気ままに生きていた時期の私をどこか懐かしむ自分もいた。

このときの私は気付けていなかったけれど、
自由気ままに生きて充足感を得ていた一人暮らしの時は”自分で自分を満たせていた”のにもかかわらず、いつしか私は”彼に自分を満たしてもらう"ようになっていた。

今までずっと満たされなかった恋愛関係での”愛”。
これを初めて与えてくれて、心から満たしてくれる彼の存在が大きすぎて、それまで出来ていた自分で自分を満たす部分までもを彼に求め、依存するようになっていた。

やがて、心のどこかに虚しさのような気持ちが芽生え始めた。
のびのびとしたいように一人で過ごしていた頃の自分が恋しかった。
そのときが一番、自分らしくいられたような気がしていた。
人生で一番輝けているような感覚。
本来の自分。
そんな気がしていた。


こうして、当時は自分の心の内に抱えていた思いを言語化することさえできなかった。
ただただずっと、モヤモヤしていた。






「自分はこれまでこんなに誰かに愛された経験はない。だからとても嬉しいし、幸せ。でも、もっとななにもななの人生を生きて欲しい。自分(彼)のことだけでなく、なな自身のために生きて欲しい。」

彼が時折、私に言っていた言葉。


今思えば、彼は気付いていた。

私が彼に染まろうとしていたこと。
彼にすべて合わせようとしていたこと。
常に彼を優先して生きていたこと。


このときの私は全く気付かない。
気付くどころか、
「何でそんなことを言うの?」と
まるで自分が突き放されたかのように感じ、
不安に陥っていた。

そして
”彼にとって自分は必要ない” 
”このまま私の愛が重いと思われて彼の負担になって、いずれ振られるかもしれない”
そんな不安ばかりが私を支配していた。


今はわかる。
当時の私は彼の愛情表現や心遣いを素直にそのまま受け取れず、違う解釈をしてネガティブな思い込みをしていた。

そしてそれが無意識に積み重なり、
喧嘩の度に爆発していた。

”どうせ私には価値がない” 
これを毎回、彼にぶつけていた。


当時の私は気付かない。

喧嘩の度に湧き出る怒りや悲しみが出来事によるものではなく、自分の思い込みによるもの、解釈によって発生し、その積み重ねが招いたということを。




彼はただ私に
”私自身のことも大切にして欲しい”
と伝えてくれていただけなのに。


この思い込みに気づけたのは、彼と別れた後。
失って初めて、物事を冷静に見れる自分がいた。

過去を振り返り、
起きたことに対して違う角度から見て
”きっとあの時、彼はこう思ってくれていたんだな”
そんな風に、違う解釈ができた。





今は、彼との出逢いから別れまで、すべての出来事が必然だったと思える自分がいる。
こうして私に気付きを与え、学ばせてもらったことに感謝しかない。
どうしたってあの時の自分では気付けなかった。
別れた後に振り返りをし、内観した結果、見えたから。

全部、必要な道のりだった。

私には気付くまでの時間が必要だったし、
その経験も必要だった。
すべては自分と向き合い、気付くために。


過去は変えられないけれど、
起きたことに対する見方、
捉え方は変えられる。


ーその経験から何が得られた?

 こんな気付き、学びがあった。

 経験させてくれてありがとう。


こうして、つらく苦しかった経験を
これからの人生のための学びへと
プラスに変えられる。

そして新しい意味づけもできる。
自分の望ましい方へと。




私たちの思考の約9割は思い込み。
そして自分の受け取り方や解釈によって
無意識に感情を選んでいる。

怒りや悲しみ、嬉しさや喜び、
感情は内側から勝手に湧き出ると思いがちだけど
実はその感情が起こる前には必ず、
自分の”解釈”がある。

自分がある一つの解釈を選び
それに準じた感情を生み出している。

実はそこにはいくつかの側面があって
捉え方によって生じる感情も様々異なる。

そして物事の見方や捉え方、
解釈は自分で選べる。

だからこそまずは何が事実で何が思い込みなのか
切り離して考えてみるところから。


この思い込みに気付けて
事実と解釈を切り離して考えられるようになれば
人生をずっと楽に生きられるようになる。

対人関係も良くなっていく。



実は今まさに、
私のクライアントがここを意識して
自分の人生を楽に生きれるようなっている。
ストレスも激減。

事実と思い込みを棲み分けし、
思い込みに気付いて行動を変える。

対人関係に活かしてそこでのストレスをなくすこともそうだけれど、何よりも大切なのは自分との関係。


というのも、私はこの”思い込み”によって
自分の人生が
”こうあるべき””こうでなければいけない”
と思い込んで、自分の望む人生の創造を自ら阻んでいたから。


”自分を苦しめているのは他人じゃなく、自分”


そう気付けたとき、
自分の人生は自分次第であって、
全部自分で決めれる。
自分次第で如何様にも人生は輝いていく
心からそう信じられるから。


自分の外側の世界(親や親戚、友人、一般常識などの自分以外の人の考えや価値観)の声ばかりを聞いていると、それがあたかも真実かのように思い、いつの間にか自分の信念(それが正しいと堅く信じ込んでいる心)となってしまう。
それも自分が気付かないうちに、無意識に。

それがいくら大多数の人の意見や考えであろうとも、肉親や自分と近い存在の人の言葉であろうとも、一般常識といわれることであろうとも、
あなたの価値観はあなたが決めていい。

外側の世界は関係ないよ。

あなたの人生だもの。

あなたがどう感じ、どう思うか
それが何よりも大切。

だってあなたの人生はあなたが主役で、
あなたの思いによって創られるから。

あなたの心が何よりも大切。

その心の声がちゃんと聴こえるように、
自分にとって不要なモノは手放して。


誰かの生き方や考え方、
価値観があなたにとっての正解ではない。
その答えを見つけ出せるのはあなただけ。

外側の世界によって無意識に出来上がってしまった自分の周りの重たいものを削ぎ落として。
シンプルに。

自分の内側の声が聴こえるように。

自分の芯の部分に辿り着ければ
もう大丈夫。



自分の好きな色さえもわからなかった私が
ちゃんと見えるようになった自分の色。
自分の内側が聴こえるようになって
やっとわかった自分の価値観。
自分にとって大切なこと。
自分の本当の望み。



コーチングって様々あるけれど、
この自分の深掘り=自己理解
がとても大切。

結局のところ、
自分を知らなければ何も始まらないから。

”こんな自分もいる”
そういう側面がわかってこそ、
自分を受け入れられる=自己受容

どんな自分もOK

良い悪いもなくて
ありのままのあなたが素晴らしい

そう思えることこそが
セルフラブ=自分を愛すること
だから。

自分を大切にすること=セルフケア
これも自分を愛することと一緒。

全部、繋がっている。





あなたがあなた自身をありのままに受け入れ、愛し、そして自分の心に正直に生きられるように。

私のコーチングでは本当の自分と繋がり、
自分と一致するお手伝いをしています。
自分の本当の人生を歩んでいけるように。




あなたも絶対に大丈夫。

誰もが自分の望む人生を創造できる。



そのためにはまず、自分の内側から。

内側が愛と調和で満たされますように。





With love and gratitude


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NANA|セルフラブサポーター🌻
人生を豊かにするセルフラブコーチング🌳

心と体の栄養学【ホリスティック栄養学】を取り入れたセルフケアと心の対話を通じてありのままの自分を受け入れ、愛の自給自足をするお手伝いをしています。

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