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英文法を体系的に学ぶ

英文法の学習法

こんにちは。この記事を見つけてくださり、読んでくださりありがとうございます。
みなさんが学生の頃、英文法をどのように学んでいましたか?
私が生徒の頃から「英文法」に対する「苦手意識」はクラス中に蔓延していました。おそらく「覚えることが多い」「こんがらがる」と言った理由が主だったように思います。

私自身も英文法の授業は
①先生が説明
②問題を解く
③答え合わせ・先生の解説を聞く

という順序で進んでいました。
昔から英語が得意だった私ですら、授業についていけずに、苦手になってしまった分野があります。

そして、時が経ち、私自身が教師として英文法を教える立場となってこの「難題」に立ち向かうときが来たのです。

「知識を詰め込み、アウトプットで強化する」というフローはもちろん大切であり、基本的な学習スタイルだと思います。
ですが、一斉授業との相性がよくない。そう感じました。
個人が各々の「できる」「できていない」に応じた学習、いわゆる、個別最適化された学びが英文法に必要であること。そのためには、自分が主体的に取り組む基盤を築いてあげることが必要であること。を感じ、教材を開発しました。

体系化された学び「学習構造チャート」

英文法に移る前に「学習構造チャート」について説明させてください。

学習構造チャートとは、斎藤昇先生の著書『中学校数学科「山登り式学習法」入門-生徒の数学的能力を高める授業づくりー』の中にある、1つの学習ツールになります。

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この本の中に、1つ1つの知識を体系的に結びつけ1つずつの項目をクリアすることを山登りにたとえ、数学を学んでいくという学習方法が紹介されています。

それを、英語の文法にも応用できないかと考え、斎藤先生の学習法を参考に、考案したのが、英文法学習構造チャートになります。


英文法学習構造チャート

前任校では、英語・表現Ⅰ。現在の勤務校では、コミュニケーション英語Ⅱを担当しています。どちらの教科でさえ、文法というのは切っても切り離せないものとなっています。

最近での授業では、長文の中に「仮定法」が登場してきました。本文のメインポイントでもあったために、今回の単元では、仮定法の構造チャートを用いて、知識を深めています。

その際に作成し、使用した英文法構造チャートがこちらになります。


この構造チャートのポイントとしては
①下層部から上層部にかけ、知識の難易度が高まっている。
②各↑(矢印)は、知識の関係性を表す。(下の知識を使って理解する)
③ナンバリングされたものを基本的には順番通りに理解していく。

というものになります。
すべての項目が別の項目との結びつきがあることが可視化できると思います。それを体系的に学んでいくのが英文法学習構造チャートです。

実践的な使い方

ここからは、実際にこの学習構造チャートをどのように用いたのか使用例をお伝えします。

①ロイロノートでの使用
この構造チャートのPDFファイルをロイロノート上にアップデートします。ロイロノートの利点としては、カードを作成し、カード内にまとめることができるということではないでしょうか。これは、現実に紙面だとでき得ない使用ではないかと思います。

生徒に配布した学習構造チャート(カードをPDF上に追加している)
構造チャート上に載せた各番号の解説カード

このように、生徒が苦手な所をピックアップして解説を見たり、視聴したりすることができます。
事前のチェックテストや、ワークで問題を解き、苦手な所を探して、そこを重点的に学習することで、体系的にかつ効率よく学習を進めることができると信じています。

②youtubeでの活用
このロイロの解説カードに音声を吹き込んだ動画も一緒に載せています。

こちらの解説動画を配信するアカウントを作成し、随時構造チャートの番号に合わせて投稿しています。

生徒への効果の実感

ロイロノートやyoutubeを用いての、文法学習は初めて3か月ほど経ちました。まだ短時間で授業内やテスト等で見られる生徒への効果として

①自分の「得意・できているところ」と「苦手・分かっていないところ」が可視化でき、一分野に偏らない学習ができている。
②解説を何度も自分のペースで確認することができるため、主体的に学びに向かう力の向上につながっている。

が主に見られました。今まで生徒自身が行っていたものと違う方法で、学習できるという気づきが大きいものだと感じることができています。
ただ、この方法は、生徒の主体性や自発性に依存するため、生徒のやる気を鼓舞するまた別の教員のチカラもためされているように思います。

今後の課題

このような教材を開発しましたが、まだまだ課題は多いです。
①学校のネット環境
②生徒の主体的に学びに向かう姿勢

①本校では、生徒にipadが付与されていますが、校内のwifiの環境はあまりいいものではありません。多くの生徒や教員が一斉にアクセスすると、画面が固まってしまうことが日常茶飯事のレベルです。こちらは、学校全体が、IT革命が急速に起こっている社会の中で生きていく子どもたちの未来を思い、DXやIoTに対応いしていかなくてはいけない必要性を強く念頭に置き、学校開発に努めることが使命だと思います。

②前章でも挙げた通り、「個別最適化された学び」と、「主体的に学びに向かう姿勢」は切っても切り離せない関係です。どちらかを重点に置いたものではなく、双方で向上させていく指導をこころがけていくものだと感じます。

教員も生徒と同じように、変化に飲まれていくのではなく、変化を前向きに捉え、必要なものに対応していく力をつけていきたいものです。

目の前の生徒の教育的ニーズを察し、最適な教材を開発できるように今後も努めてまいりましょう!

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