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世間に転がる意味不明:出口戦略のない大阪万博事業(やるしかないのハタ迷惑)

世間に転がる意味不明:出口戦略のない大阪万博事業(やるしかないのハタ迷惑)

成功基準のない戦略はコンコルド効果を誘発しやすく撤退基準がないので周りの迷惑も顧みない。

ちょっと長いよ。

■無関心って・・・いいのか?

先日、関西圏に住む知人と話をしていて「大阪万博ってどうなの?」って訊ねたら「やるんじゃない?俺は行かないけど」と他人事のような発言があった。

少なくとも彼らの周りで「大阪万博」が話題になることはないようだ。
前売り券などは企業が購入しているが個人の販売は芳しくないようだ。「万博に行く金があるんならUSJに行くよ」というのが普通の感覚のようだ。

万博の目玉である「空飛ぶクルマ」も単なるデモに終わるのであれば、その舞台は万博である必要も無い。

○万博「空飛ぶクルマ」商用飛行を断念 スカイドライブ、デモフライトにとどめる
2024/6/14

スカイドライブ(愛知県豊田市)は14日、2025年大阪・関西万博の目玉「空飛ぶクルマ」について、万博では乗客を乗せずにデモフライトを行うと発表した。乗客を乗せる「商用運航」を模索していたが、事実上の断念を表明した形となった。

https://www.sankei.com/article/20240614-4SW7FBQ23RMGRD3YQNSE2E3EDI/

もっとも、「これは一大事」という報道はなく、たいした問題ではないという事なのだろうか。本来は、万博に花を添えるはずだったと思うのだが皆無関心だとしか思えない。

いいのか?

■成功の条件がない

経済政策をはじめとして戦略がないと感じている。ここで言う戦略とは「成功のための手順、その前提条件、プランBがそろっていること」が条件となる。得に撤退基準すなわち出口戦略がなければ傷口だけが広がってゆくことになりかねない。

すでにパビリオンの建設の遅れや撤退なども指摘されているが、こうしたことは一次は話題に上ったが今は「延期論」すら出てこない。あらかじめの「地政学的リスク」も配慮していないことは明白であろう。

○アルメニア 万博・独自パビリオン「タイプA」断念の方針 5月末に国内北部で洪水発生
2024/06/14

 アルメニアは現在、万博協会が建てた建物を複数ヵ国で共同出展する形式の「タイプC」に移行する方針で協会などと調整を進めています。

 ほかに、スロベニアやイスラエル、パキスタン、ナイジェリアがタイプCへ移行することが分かっています。

 万博協会の発表によりますと、「タイプA」で参加する国は当初約60ヵ国でしたが、その後、53ヵ国に減っていました。そのうち14ヵ国は建設業者をまだ決められておらず(6月6日時点)、今後、タイプAを断念する国がさらに増えることも懸念されています

https://www.asahi.co.jp/webnews/pages/abc_26167.html

また、突然の仕様変更などがあれば建築会社も対応が難しくなるだろう。
しかし、こうした声も、報道を探さなければ見つけることもむずかしくなってきている。
下記の様に取り上げるメディアも少ない。

○万博海外館14カ国「相当厳しい」
2024/06/14

 関西経済同友会の永井靖二代表幹事は14日、大阪市で定例記者会見を開き、2025年大阪・関西万博で建設業者が決まっていない海外パビリオン14カ国について「開幕から逆算しても相当厳しい工事日程になる」と懸念した。

https://nordot.app/1174259794404376822

いったい最終的にどんな万博になるのか。
どうなったら成功でどうなったら撤退するのかの基準がなければ、流されるだけであろう。
そうして、そうした無責任な行政は周りを迷惑な形で巻き込む。

■来ることが前提

万博の目玉もない、独自性の高いパビリオンも期待できない中で、吉村知事は「当然来るよな」という恫喝ともとれる参加の強制をしようとしているのではないかと危惧される報道も見る。いわゆる「小中学生の招待」である。これを拒否することは許されないのだろうかというようなアナウンスである。

○最新ニュース 特集 番組 コラム 地震・台風・災害 全国 情報ご意見
「本当に横暴だ」子供たちの万博無料招待 『希望する』と“回答せざるを得なかった”と小学校校長が語る
06月03日

大阪・関西万博に子供たちを無料で招待する事業をめぐり、大阪府内の約7割の学校が訪問を希望していることが分かりました。しかし学校現場からは「希望する」を回答せざるを得ないと不満の声が上がっています。

【大阪府 吉村洋文知事】「子供たちの見分の機会を広める、大きな教育的意義があるという意味でこれだけ多くの学校が参加の希望をされたと思っています」

大阪府は、万博に子供たちを無料で招待する事業をめぐり、府内の全ての学校に訪問を希望するかどうか、5月末までに回答を求めていました。

これについて大阪府の吉村知事は3日、約9割の学校から回答があり、全体の約7割が訪問を希望、約2割が「未定・検討中」だったと明らかにしました。

しかし、今回「希望する」と回答した小学校の校長は…
【大阪府内の小学校の校長】「今は不安要素しかないので、できれば遠足の行先に万博を選びたくない」

会場へのアクセスや昼食を食べる場所などがあいまいで、大阪府から納得のいく説明がなく、今の状態では、万博に遠足で行くのは難しいと考えています。

ではなぜ、今回訪問を「希望する」と回答したのでしょうか。

学校へのアンケート画面を見てみると、選択肢は訪問を「希望する」もしくは、「未定・検討中」のみ。「希望しない」は存在せず、「未定・検討中」と回答すると、「事務局より連絡する」との記載があります。

https://www.ktv.jp/news/articles/?id=12772

同じ内容の記事は下記も該当する。
https://www.fnn.jp/articles/KTV/708811

当然、行くという回答に近い回答をすれば行くことを前提としたスケジュールが強制されうだろう。それは自主的な参加とは言えない。

■一方的なコミュニケーションでは信頼は築けない

自分たちの都合だけを伝えることは、コミュニケーションではあるが適切ではない。適切ではないコミュニケーションの上に信頼関係は築けない。

夢州に土壌汚染があることは知られている。

○衆議院質問文情報

PCB(ポリ塩化ビフェニル)やダイオキシンが含まれる大阪港の浚渫土砂は、夢洲二区および夢洲三区に埋め立てられた。また、夢洲一区にはダイオキシンやPCBなど有害化学物質が含まれている焼却灰が埋め立てられた。こうした経緯から夢洲の土壌が汚染されていることは明らかであった。

https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a211023.htm

先般のガス爆発の事故もその延長線上であろう。こうしたことへの誠実な回答がなければ不信感が増す。下記の記事はその典型であろう。

○「安全だと誰も言わない万博」爆発事故で教職員組合 大阪府に学校単位の招待中止申し入れ
2024/6/5

2025年大阪・関西万博に大阪府内の小中高校生を学校単位で無料招待する事業を巡り、大阪府の教職員組合3団体は5日、事業の中止を求める申し入れを行った。3月に万博会場の工事現場で発生した爆発事故への対応が不十分だとして「安全だと誰も言わない万博に子供を連れていくことはできない」と訴えた。

https://www.sankei.com/article/20240605-CJY7ZBOPQRLFTJRCLYMQOTE4LY/

下記があたかも特定の市長のヒステリーだと片付けないで欲しい。大阪府知事の不誠実さの帰結なのだから。

○万博ポスター、交野市が撤去…市長「府の強権的な手法に対する抗議として指示」
2024/06/05

大阪府交野市は4日、市役所など市施設から2025年大阪・関西万博をPRするポスターなどの掲示物の撤去を始めた。山本景市長が市職員らに指示した。万博に小中高生らを無料招待する府の事業を巡り、山本市長は、学校への意向調査を「強権的」と批判しており、抗議の意味で撤去させるという。

https://www.yomiuri.co.jp/expo2025/20240604-OYT1T50148/

2024/06/16

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