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戦略人事:AIコーチというアプローチ(チームメンバーとしてのChatGTP)

あまり整理できなかったけど、とりあえず。

■知らないが許されない時代

問題がますます複雑化する中で、その問題解決も素早く対応しなければならないというプレッシャーは、「知らないのでできません」あるいは「知らなかったので間違えました」という事への許容が寛容性を失ってきている。

もちろん未知の事への取り組みは試行錯誤であるのだから「知らない」「分からない」は当然のことではあるが、それでも「知らない」「分からない」を放置することは望ましくない。

これを解決するのは「試しにやってみる」と「調べる」であろう。
それはどのようなことを人々に求めているのだろう。

(1)同じ土俵に立つこと
 伊藤レポートで、経営者が人事部門に戦略的な活動を期待しているもののそれが満たされていないことが指摘されている。これは、人事部門に単なるオペレーションスタッフではなくコーポレートスタッフになることを求めている。
 従って経営者目線で企業活動を見るための「教養(リベラルアーツ)」(広い視野を裏付ける知識と経験)を前提として「経験」に基づく「戦略策定・提言」が求められる。

(2)アグレッシブ
 組織的なバックアップは必要であるが、まずは「調べる」、簡単な実験などを通して「確認する」と云うことに対し積極性がないと評価されない時代が近づいているかもしれない。言われたことだけをすると言う姿勢、自分で調べることをしない姿勢、問題を放置している姿勢は、企業にとって望ましいものではない。

■変わりゆくもの

ここ数年「AI」に関する話題が多くのニュースの中核にある。しかし、それは表面的なことにとどまっていることが多い。その最たるものは「AIが仕事を奪う」であろうか。

「AI」が仕事を奪うわけではない。技術革新が進めば人々の仕事が変質するだけである。
○人工知能が私たちの仕事を奪う経済学的な根拠
2024/02/05

技術がもたらす失業を、経済学では「技術的失業」と言います。これは資本主義にはつきもので、1800年前後のイギリスで起きた最初の産業革命において、すでに目立った技術的失業が生じています。

その頃、「織機(しょっき:自動で布を織る機械)が普及し、それによってそれまで手で布を織っていた職人である「手織工」が失業しました。そして、怒りを覚えた手織工たちが、機械を打ち壊す抗議運動をしました。それが、みなさんが世界史で習った「ラッダイト運動」です。

https://toyokeizai.net/articles/-/727794

しかし、今まで主流だった仕事が傍流になるだけで雲散霧消するわけではない。
むしろ、一部の専門家の仕事がAIで代替できることでサービスを受けられる範囲が広くなるので、歓迎すべき事なのではないか。下記の記事で「通訳の仕事がなくなる」と騒ぐ話を聞いたことがない。

○透明ディスプレーに自動翻訳文 新千歳空港のレンタカー受付
2024/04/26

 透明ディスプレーをはさんで、お互いの言葉でやりとり―。自動車リースやレンタカーを運営するオリックス自動車は26日、北海道の新千歳空港店の受付に13種類の言語に対応した自動音声翻訳システムを導入した。増加するインバウンド(訪日客)にスムーズに対応するのが目的。

https://nordot.app/1156512064025985652

■危機感の先にあるもの

こうしたAIの進歩の中で、アーリーアダプターとまでは云わないが、失敗を恐れないメンタリティで事に望む姿勢が必要になる。それは、現状に疑問を持ち、これを解決することに積極的な人々が勝ち組になる可能性を示唆する。

その一端として興味深い記事を見た。

○au、チャットボット問い合わせ対応に生成AIを活用開始
2024年03月07日

KDDIは2024年3月7日から、LINEアカウント「auサポート」でのチャットボットによるお問い合わせ対応に、生成AIの活用を開始します。
生成AIを活用することで、お客さまの入力内容を要約できるほか、情報が不足している場合に生成AIがお客さまに再質問を行うことが可能になります。これにより、お問い合わせ内容の解決までにかかる時間を短縮し、お客さまがストレスなく迅速に問題を解決できるようになることを目指します。

https://newsroom.kddi.com/news/detail/kddi_pr-1153.html

この記事だけを見ると分かりにくいのだが、AIが質問することにより「文章をまとめるのが苦手な人」などをAIがサポートすると云うことである。この文脈の中で「AIコーチ」という言葉が目を引いた。

○AIコーチが教えるのは、答えではなく「問い」 組織カルチャーの磨き方を探る
2024.04.30

ビジネスの現場でも私たちは連続的に無意識/意識的な問いと行動を繰り返している。問いによって新たな視点や気づきを得て、それが行動変化をもたらす。問いの質が変われば行動の質も変わる。この繰り返しによって自己実現や組織変革が達成され、カルチャーが醸成されていく。こうしてコーチングを考えると、問う役割が人ではなくAIに代わっても、問われることの価値は担保されそうだ。

https://forbesjapan.com/articles/detail/70636

新しいAIの役割を定義することで危機を脱することができる。

■相互に問いかけを繰り返す

「もし、あなたが死にそうな状況になって、助かる方法を考えるのに1時間あるとしたら、どんなことをしますか?」
そう問われたアインシュタインはこう答えた。
「最初の55分は、適切な質問を探すのに費やすだろう」

真偽はともかく、問いかけをすることで解決に導かれると云うことは心理の一端を見ることができる。

多くの活動は、それが正しいかどうかが分からない。従って、常に問いかけをする必要がある。

先日、HRMのコンサルタントと部下の面談の指導をどう見たらよいのかと云うことで意見交換をした。結論は出なかったが、
・人の捉え方
・評価の仕方
・面談の仕方
について、自分では気がつかないことも多い。答えを教えてもらうのではなく、「どんな人の捉え方をしているのか」「それはなぜなのか」「他のやり方もあるがどうおもうか」など様々な問いかけを考えるきっかけが欲しい。

かつて、AIは正解をかえすという役割で研究が進んだが、「問いかけをする」というアシスタント的な方向性を考えることも有益ではないか。

近未来のAIは、相談相手というパートナーになりうる。

2024/07/28

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