南雲司

小説を書いています。異世界物、戦記、SF但しサイエンスファンタジー。いま書いているのは、気球、空戦、謎理論の魔法科学がない交ぜに成ったもの?

南雲司

小説を書いています。異世界物、戦記、SF但しサイエンスファンタジー。いま書いているのは、気球、空戦、謎理論の魔法科学がない交ぜに成ったもの?

マガジン

  • ミズグルマ ダンジョンマスター編

    ミズグルマ 勇者編の続編 シャオの活躍で、飛竜=勇者を異界に弾き飛ばしたのは良いが、世界線への干渉が新たな歪曲された結節点を産み出してしまった。そこには勇者同様の歪な存在が観測されると言う。はたして、その存在はどのような展開をもたらすのか。乞う御期待。

  • ミズグルマ 勇者編

    ジャンル: 小説 SF(ただしサイエンスファンタジー) 舞台をハイファンタジーにとったSFなので読者を選ぶと思います。読みやすさには留意したつもりなので、お暇なら手に取ってみてください。意外とあなたの好みに合うかもしれません。 内容: ある世界で起こった技術革命からの混乱の極一部を一人の当事者の極狭い視界からの視点で記述している戦記物風のなにか。

最近の記事

いろいろありまして、ネットにアクセス出来ない状況でした。 まぁ、いまでも簡単には繋げないんですけどね。 その辺りの経緯など、纏められれば揚げたいとは思っています。 いつになるかはわかりませんが。

    • 水車ダンマス編 エピローグ

      10X EPボーイミーツガール EP気が付くとシャオの膝の上に頭が乗っていた。巨人と死闘を繰り広げた巨大な広間で、回りには兵達が忙しく動き回っている。指示なんか出さなくても勝手にやるんだよな、空軍って。 「変な夢を見た」  体を起こすのが勿体なくてシャオの顔を見上げながらそう言った。 「どんな?」  鷲型に乗って勇者と空戦をした、そういったら、夢ではないのだとシャオは言う。 「レコードの中にいた」  中で勇者に触れ、半ば取り込まれながら戦っていたのだと言う。なにそれ怖い。負

      • 水車ダンマス編 第10話

        110 1 2 3 4 5副団長死す 6大団円 1 シャオは訝しく思う。なぜあのダンジョンマスターなのだろう。神の器として余りにも脆弱に見える。ウロからレコードの中に入って歪な決節点を俯瞰している。所々に澱みがある。歪なのだからそちこちに澱が溜まって澱みが出来る、なにも不思議はない。  本当にそうか?なにか見逃してはいないか?そう思って睨め付けていると小さな澱みの一つからよく知っている波動を見付けた。 「これは…飛竜?」  レコードにも決節点にも意識と言うものは存在しない。

        • 水車ダンマス編 第9話

          109 1契約 2回収 3進撃の空軍 4犬と長官と角ウサギ 5ダンジョン陥落 6窮余の一策 1 流石に神樹のウロで嫁達といちゃつく事は御法度ののようで、虎治は追い出された。それだけではないのだろう、シャオが虎治の視線を鬱陶しく不快に思っていた事も、迂闊な言動で自らを死地に追いやりかねないダンジョンマスターを安全地帯である神樹のウロから解放する要因となり得る。 「ここに住む、おーけー?」  空軍府の森内飛び地拠点の一つに借家を借りそこに虎治を押し込める。 「狭いよ、嫁だけで二

        • いろいろありまして、ネットにアクセス出来ない状況でした。 まぁ、いまでも簡単には繋げないんですけどね。 その辺りの経緯など、纏められれば揚げたいとは思っています。 いつになるかはわかりませんが。

        • 水車ダンマス編 エピローグ

        • 水車ダンマス編 第10話

        • 水車ダンマス編 第9話

        マガジン

        • ミズグルマ ダンジョンマスター編
          12本
        • ミズグルマ 勇者編
          34本

        記事

          水車ダンマス編 第8話

           王都に入城した共和国軍は治安の回復に勉める事に為った。連合軍が撤退して、共和国軍が到着する、僅か二日ばかりの間に、何が原因なのか市民同士の衝突が大小五件程、武器を持った兵士が居なくなった事で跳ねっ返った、一見意味不明な数を恃んだ商店の略奪狙いと思われる暴動もどきが数件、落ち着いていれば二個小隊程で済む治安維持も、大隊規模の兵が必要とあって、追撃は跨乗戦車二十両と空軍に任せることに為った。殲滅は無理なので追い払う、駆逐せよとの命令が下った。下手に追い付いて捕虜を取るのも煩わし

          水車ダンマス編 第8話

          水車ダンマス編 第7話

          107 1連合軍ダンジョンへ 2避退 3騎兵隊出撃 4グル師走る 5漸進のダンジョン 6  湯石ダンジョンだ、ガオッケンはそう思った。あまり知られてないが、水車の元となる湯石はダンジョンで採れる、とガオッケンは勇者に教えて貰った。聞けば湯石の一番の生産地であるドワーフの坑洞も奥にダンジョンを抱えているらしい。そして、エルフの経済を支えているのも湯石だ。このダンジョンから採掘しているに違いない。 「ダンジョンに潜るぞ」戸惑う兵士達。 「中に防衛陣地を作る。森の中では防ぎきれん

          水車ダンマス編 第7話

          水車ダンマス編 第6話

          106 1水軍との合流 2神樹の意図 3ハーレム事情 4ガオッケンの挑戦 5椄敵 6次話からクライマックス  二十両程度の戦車では流石に破竹の勢いとまではいかない。突破するべき敵防衛線もなぜか無く連合軍は王都に引き籠っている。電撃戦の必要はない、それでも十分な速度での進軍ではあった。  空軍からは二隻の強襲艦が帯同している。もっとも乗っているのは精強な陸戦隊ではなく飛空挺の整備技士と整備機材、補給物資、空中指揮要員である。機首が巨大な鮫のように大きく口を開ける仕様になってお

          水車ダンマス編 第6話

          水車ダンマス編 第5話

          105 1隣人同盟 2連合軍内部の不和 3天才シャオ 4取って来い遊び 5水軍工廠 6  森人の丸太気球は既に丸太でもなければ気球でも無くなっているのだが、その隠蔽魔法の秘匿性の優秀さもあって余人の目に触れる事は極めて稀で相変わらず[丸太]と呼ばれている。この丸太には舵輪も帝国の水上機のような操縦桿も付いていない。座るのではなく跨がる膝の宛がい方や体重の移動で細やかに機動する。真空制御術式の応用で慣性に介入しているから可能な事で、そうでなければ、高G下では直ぐに制御不能にな

          水車ダンマス編 第5話

          水車ダンマス編 第4話

          104 1森の賢者 2賢者続き 3水軍航空戦 4巫女の呻吟 5連合軍の真空気球と不活性硫黄 6  憎しみより恐れが勝ったのだろうか、それともゴブリンが元々根に持たない質であったからだろうか、神樹の意向を受けた森人を介したダンジョンマスターとの和解をゴブリンは受け入れた。会談に適当な場所が無かったため、ゴブリンの集落の外縁東側に東屋を設え会場に当てた。  ゴブリンの長、空軍からは目付として俺の他に集落奪還作戦に参加した少尉、当事者ではなかった森人の長が仕切り担当で参加した。代

          水車ダンマス編 第4話

          水車ダンマス編 第3話

          103 1陸戦隊敗走す 2専守防衛 3トンビがくるりと 4水軍司令のワクワク 5意外に強敵  森の東に、二個小隊を派遣する事になった。若い隊員から質問がでた。 「エルフの管轄じゃないんですか」ぶっぶー、エルフと言ってはいけないよ、森人といいなさい。 「神樹の領域から外れてるからねー」 「空軍府の防空は手伝ってくれてるじゃないですか」  あれは相互扶助、神樹の防衛手伝ったからお返しして貰っただけ。  シャオが手を挙げた。はい、シャオ君。 「案内は何人か出せる」  念のため言う

          水車ダンマス編 第3話

          水車ダンマス編 第2話

          102 4敵は海賊 6ギフト最強 1ゴブリンの依頼 2軍備  島嶼の中程にある平坦な、しかし、やや大振りな島にて、水車発動機の不調の為飛行も儘ならなかった水軍の飛空挺も漸く改修の大分を終え、小隊単位での飛行訓練が再開されていた。元王国港湾の奪取の目処が立ったのだ。  空軍は制空権をほぼ完全に取り戻したらしいが、地上兵力が圧倒的に足りない為、陸軍との合流を待って反攻の烽を挙げる手筈だ。水軍の作戦もそれに呼応して行われる。  だが、それまで暇だ。 「付近の湖族を徹底残滅し、そ

          水車ダンマス編 第2話

          水車ダンマス編 第1話

          101 1ダンジョンマスター 2コアとマスター、始めての召喚と諸問題 3ハーレムオンリー  鏑矢虎治は小岩に腰掛け腕組みをして唸っていた。某有名私立高校に受験する積もりでくそ真面目に勉強してたら、脳がパンクしそうになったので真夜中の散歩と洒落込んだ。  野良猫が足元に絡み付いてきたので蹴飛ばした。覚えているのはそこまでで、急に目の前が暗くなり、気が付いたら洞窟の中にいた。光源もないのにうっすらと周りが見える不思議な洞窟だ。勿論彼はここがどこだか知っている。  ダンジョンだ。

          水車ダンマス編 第1話

          水車ダンマス編 承前

          100 承前  飛竜=勇者の消失は時空連続体にダメージを与え、発生すべき断裂を塞ぐ瘡蓋が出来た。それは、似つかわしく歪な結節点となった。 「また勇者が出たの?」頭を振るシャオ 「現れたのは歪な結節点、そこに勇者と同規模の歪な存在の反応が紐付けられている事が判明」解りやすく頼む。 「新たなダンジョンとダンジョンマスターの可能性」  長官の音頭で簡素な建国式を終え、俺達は旧空軍府の管轄領域を奪取した。奪取と言っても、とことこ歩いていって看板立てただけだけどね。  森人空軍の

          水車ダンマス編 承前

          水車 第三章 エピローグ

           森の麓に水車車が来ていた。見張りに立つ森人はその車に見覚えがあった。以前見た時にはピカピカに磨き上げられていた車体は薄汚れアチコチがベコンベコンに凹み部品のもげたらしい破断面もある。森人は隠蔽から姿を現し手招きをした。今森の客人となっているクウグンの長の車だからだ。  参謀長が出迎えた。 「長官ご無事で」 「司令君はどこ?」  まだ戻ってきてはないが、森人と組んだ陸戦隊の救出班が確保に成功して連行してくる所だと伝える。 「連行?」 「はい、勝手に単機で飛び出して、飛竜と空

          水車 第三章 エピローグ

          水車 第三章 第10話

           (ここは、ウロの中、只の人が神樹と交信出来る唯一の場所)シャオ!どこに居るんだ。みんな心配してたぞ。 (迷子?)小首を傾げるシャオを幻視する。  神樹からレコードのアーカイブに分け行って飛竜の事を調べてたら抜け出せなくなったらしい。 「食事とかどうしてる」 (問題ない、欲しいものが好きなだけ出てくる)ギクリとした。これは、あれだ、肉体が滅びて精神が神樹と融合したとかのパターンじゃね? (融合したのは勇者)はい? (飛竜と融合、先の飛来はそれに因る混乱が原因)

          水車 第三章 第10話

          水車 第三章 第9話

           参謀長からストップが掛かった。 「あの中を飛ぶ気ですか?」空一面カゲロウだらけだ。あ、むりだわこれ。 「発進中止!掩体へ戻せ!」兵曹の誰かが仕切る。  命令の先取りは駄目だよ。てか、ウチじゃ普通だけど。コンマ一秒争うような戦闘ばかりしてたからねー、仕切れる奴が仕切るみたいな習慣ついちゃった。うぉっと、ブレスだ。森、盛大に燃えてるなぁ、神樹大丈夫か?て、いきなり火、消えたし。え?真空魔法の応用?そんなのもできるんだ。  戦況はさっばり分からん。飛竜が暴れてるのは分かるが、森人

          水車 第三章 第9話