僕には夢があるんだ 第2話
第2話 無理かな
源は「川を見たい」という夢を思い続けました。
源「でも、どうすりゃあいいの? 無理かな…」
ただ、日が過ぎるだけでした。
ある日、目の前を蟻が横切りました。
源「蟻さん 蟻さん 教えてくれない?」
蟻「なんだい? 石ころ 今忙しいだよ」
源「僕は夢を持ってるんだ。夢の実現法を知らない?」
蟻「夢? 何言ってるんだ! 仕事、仕事、仕事で俺は忙しんだ!」
今度は蜂が飛んで来ました。
源「蜂さん 蜂さん 夢の実現方法を教えてくれない?」
蜂「夢? 何言ってんだ! おいらは戦いの準備をしているんだ。
敵が攻めてくるかもしれないのに夢? 坊や何言ってんだ!」
今度は小鳥が飛んできました。
源「鳥さん 鳥さん 夢はどうすれば実現するのか教えて?」
鳥「夢? 私は美味しい果実を探して、忙しんだよ!
夢なんて見たこともないよ。」
今度は青い綺麗な蝶々が飛んで来ました。
蝶「ここら辺に、変な石ころが居るんだって? 君がその石ころ?」
源「そうです。私が変な石ころです。」
蝶「夢のこと知りたいだって? どんな夢?」
源「川に行き、川に入りたいんだ!」
蝶「石ころには足が無いから、無理かな?
でもね、夢を実現するには「無理かな」と言う思いを無くさないとね!
心の奥底にある「無理かな」という思いをね!」
源「どうすれば、いいの?」
蝶「夢が実現している自分をイメージするのよ。
源くんが川の中で、涼んでいる様子をイメージするのよ!
それも夢で見るぐらい何回も、実現した自分を頭に描くのよ。」
源「へえー そうやって「無理かな?」と言う思いを消すんだね。」
蝶「そうなのよ! そうなのよ! 頑張って! またね!」
源「ありがとう 僕 頑張るよ! ありがとう」
青い蝶は飛んで行きました。
源は「川の流れですずんでいる自分」を、寝ても覚めても想像しました。