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僕には夢があるんだ 第3話

第3話 野良君お願い

 仲良しの野良猫が遊びに来ました。
 野良「ああ、退屈だな…、何か面白いことない?」
 源は考えました。どうしたら連れってくれるかな…

 源「野良君は川を見た事ある?」
 野良「もちろんあるよ、この先の高校の横に流れてるよ。」
 源「川には、水が流れているの?」
 野良「そうさ、それも冷たいんだ。美味しそうな魚も居るんだぜ」
 源「へえ、すごいね!」

 源は毎日毎日、野良ちゃんに川のことを聞きました。
 遂に野良君が「じゃあ、川に連れていってあげるよ。」
 源「もっと大きな川がいいな。町の向こうに大きい川があるそうだよ。
  そこに連れって行って!」
 野良「大きい道を渡らないと行けないんだ。車がビュンビュン走っていて怖いな!」
 源「大丈夫! 人間について行けばいいんだよ。」
 野良は一瞬考えました。
 野良「よっしゃ じゃあ乗りな。」


野良君が、源を川まで連れていってくれることになりました。
源は背中にまたがり、野良君の背中にしがみつきました。
野良君は、次々と人間を追い越し、あっという間に公園に着きました。
子供に追いかけられたり、ハトを脅かしたりして公園を抜けたら、大きな通りに出ました。

大きなバスとか車が走っています。
轢かれたらペッチャンコになってしまいます。



源「落ち着いてね! あのお婆さんの後ろに付こう。」
お婆さんは、我々に気付き「あら エライね、赤信号で待つなんて賢い猫だわ!」
お婆さん「さあ、一緒に渡りましょう。後ろを付いて来なさい」
野良「二ャアーン ありがとう!」
野良「源ちゃんの言う通りだね!」

通りを無事に渡り、町に入りました。
道は歩行者天国、人で一杯です。
人「あ! 猫だよ。 可愛いね!」
野良「この町を通り抜ければ、大きな川にでるよ。一気に走り抜けるから、しっかり握っていて!」
野良は人々の合間を駆け足で走りました。
源は落ちそうになり、尻尾にしがみつきました。
あっという間に走り抜け、川原に到着しました。

野良「源! 川に着いたぞ」
源「これが川なんだ! 広いだね。 川の中に落としてちょうだい」
源「野良君 ありがとう! 道を渡る時は、人間に付いて渡るんだよ!」
野良「了解、じゃあな!」
ポチャン
源は、川の流れの中で、心地よい水の流れを感じていました。
源は願いが叶う事を学びました。



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