僕には夢があるんだ 第1話
第一話 僕には夢があるんだ
庭の方で何かがザワザワしている。
耳をすますと、石ころが喋っています。
「私の方が綺麗よ」「俺の方が丸い」「私のくびれどう?」「俺は一番大きいだ」…
石ころ達も色々な思いを持って生活しているのでした。
「源ちゃんは何を思ってるの?」
「う〜ん」
源には、ある思いがありました。
でも、まだ誰にも言ってません。
「僕には夢があるんだ。」
「へえ〜 なんだい、その夢は?」
源は、思い切って言いました。
「川を見たいんだ。」
源ちゃんは川を見たかったのです。
一瞬みんな黙った後、ゲラゲラ笑い始めたました。
「源ちゃん そんなの無理だよ。俺達には足がないんだから」
「でも でも川に行って水に入りたいんだ。」
「この子は変わった子だよ。 ゲラゲラ
源ちゃんは可愛いね でも子供だね!」
源ちゃんの思いは強く、毎日川の流れにいる自分を夢見ていました。