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熟成に向くお酒。
おはよう御座います!
朝からでもお構いなく、お酒を上げて行きます笑
今回は「熟成」、つまりお酒のポテンシャルです。
まずは前回登場した生酛ですが、これは江戸時代に誕生日した素晴らしい日本の醸造技術となります。
感覚で先人方は乳酸菌(酸っぱい香り)が野生の悪玉菌を淘汰する事を発見します。
冷凍庫は愚か冷蔵設備も無い時代のお話しです。
野生菌と闘い生き残ったお酒たちですので、豊富な酸と旨味あるアミノ酸を持ちます。
簡単に表現すると乳酸のヨーグリーな香りと、野いちごの様な甘酸っぱい軽快さが有ります。
熟成すると、この乳酸がゆっくりと変化して行き、アミノ酸が現れ調和が取れて参ります。
食べ合わせとしては発酵系。
ウォッシュチーズとかグラタン、酸味のある果物やお野菜に鰹節など。
もう一つは同じく生酛系統で有る山廃です。
こちらは1909年に誕生しました。
時は列強意識の渦中。
当時は、お酒や煙草、新聞、花札など娯楽は数少なく、酒醸造による税収が最も多いのでした。
生酛造りで米を磨り潰す工程を山卸しと言いまして、かなり労力を使います。
量産性を高める為にそれを科学的に解消したのが、山卸廃止酛即ち「山廃」です。
生酛は人の力で酒母を造りますが、山廃は極力手を加えず、放置。
例えはアレですが表現しやすいので説明しますと、様々な菌が蜜を求めに来る虫の如く集まり、その間に糖化と発酵が進んで行きます。
その複雑怪奇な現象の中で、更に強い酵母が生き残り酒となります。
正直、山廃の方はクセが強く、ビギナーの方には推しづらいです。
雑穀感、アミノ酸と酸値が高くてパワフルな発酵臭とバナナなどの完熟香です🍌
しかし酸が高い為、長期的期待値も高いです。
熟成が進むと酸味とアミノ酸が落ち着いて丸みが出て、千歳飴や仄かなパイン香、心地良い酸味が締め上げます。
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中華料理、アジアエスニック、お鍋、赤身魚のヘモグロビンなどとも良く、自分の好みは悦凱陣の常温若しくは燗酒に市販のマグロ切り身に辛子、刻みのりを和えてお醤油を回したアテと合わせます。
間違いありませんw
と言う位、慣れてしまえば多くのコンビネーションを見つけ出すことが出来ますし、お酒よりもおつまみ造りにハマるかも🥢
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熟成する事でお酒の良し悪しが見えて来ますが、食材と組む事で更に可能性を感じて頂けますよ!
或いは欠点が個性に繋がる事さえあります✨
※次回は華やかなお酒(速醸酛)のお話しです。