幕末:武士道とは?
『幕末:武士道とは?』
半次郎:剣一筋の、浪人侍。だが、幕末の中、坂本竜馬の影響で、銃も、持ち歩くようになる。幕末の中でも、鎖国派にも、開国派にも付かない。組織が、嫌いが故。
土方歳三:新選組の、副長。
沖田総司:新選組の、一番隊組長。
坂本竜馬:元土佐藩藩士。いち早く、銃を、外国文化を、取り入れる。
お竜:坂本竜馬の妻。
おみつ:遊郭の、女郎。半次郎の、お気に入りである。
おゆき:土方歳三の、愛人。
徳川慶喜:徳川15代将軍。大政奉還を、成し遂げた。
桂小五郎:長州藩士。刀の、不必要を、訴えた。
高杉晋作:長州藩士。長州藩を、討幕側に、方向転換させた。
【シーン1】~過去のシーン~
ここは、とある江戸の港。ここに、黒船が来る・・・・。
町民①「!何だ!!あれはぁ~!?」
町民②「船かぁ~!!?」
町民③「・・・・でも、・・・あれ・・・木材じゃない・・・・」
町民④「・・・・あの船は、一体・・・・」
この黒船が、現れたことで、この港一帯は、騒然としていた・・・・。
【シーン2】~過去のシーン~
ここは、とある道場。ここで、半次郎は、道場破りをしていた・・・・。
半次郎「次っ!!」
こう言われても、この道場の、門下生達は、互いに、顔を、見合わせるばかりで、誰も、戦おうとしなかった・・・・。
半次郎「誰か居ないか!!?」
やはり、戦おうとせず、顔を、見合わせるばかりである・・・・。
半次郎「・・・・居なければ、看板は、貰って行く・・・・」
坂本竜馬「・・・・私が、相手いたそう・・・・」
こう言われ、半次郎が、その方向に、振り向くと、そこには、木刀を、手に持っている、坂本竜馬が居た・・・・。
半次郎「・・・・ほう・・・・」
こう言われても、坂本竜馬は、面倒臭そうに、指で顔を、ポリポリと、かいていた・・・・。
坂本竜馬「・・・・私は、この道場の師範の、『坂本竜馬』と申す者・・・私が、相手いたす・・・・」
半次郎「・・・・望む所・・・・」
この後、半次郎と、坂本竜馬は、共に、木刀を持ち、構える。そのまま、試合が始まり、試合は、一進一退だったが、この試合、半次郎が勝つ・・・・。
坂本竜馬「!!参った!!!」
半次郎「・・・・では、・・・看板は、貰って行く・・・・」
坂本竜馬「・・・・はい・・・・」
こうして、半次郎は、この道場を出て、この道場の、看板を、貰って行った・・・・。だが、坂本竜馬の表情は、なぜか、晴れやかであった・・・・。
坂本竜馬「・・・・諸君・・・・」
門下生達「!はい!!」
坂本竜馬「・・・・今日で、この道場は、閉める・・・・」
門下生達「!先生!!」
こう言っている、坂本竜馬の表情は、なぜか、微笑ましかった・・・・。
坂本竜馬「・・・・諸君・・・・」
門下生達「・・・・はい・・・・」
坂本竜馬「・・・・かえって、この方が、良かったかもしれん・・・・」
門下生①「!なぜです!?」
門下生達「先生!!!」
この後、坂本竜馬は、晴れやかに、一息つく・・・・。
坂本竜馬「・・・・刀の時代は、終わる・・・・」
これを聞いて、門下生達は、唖然とする・・・・。
坂本竜馬「・・・・何だか、そんな気がするのだ♪・・・・」
この後、坂本竜馬は、道場の奥に、引っ込んだ・・・・。門下生達は、この出来事に、呆然としていた・・・・。
【シーン3】~現在のシーン~
ナレーション(坂本竜馬の声で)「時は、幕末。黒船が来航し、日本に、衝撃が走った。日本は、『尊皇攘夷派』と、『幕府側』に分かれ、争いが、巻き起こった・・・・」
このナレーションの間、この幕末の様子が、絵巻物で流れていく・・・・。
【シーン4】
ここは、とある街道。ここを、半次郎が、1人で、旅をしていた。そのまま、しばらくして、半次郎は、とある茶屋に寄る・・・・。
半次郎「・・・・ああ~っ、疲れた・・・おいっ、茶と団子を頼む・・・・」
女性「・・・・はい、ただいま・・・・」
この後、少しして、この女性は、お茶と団子を出す。それを、半次郎は、ゆっくり、口にする・・・・。
半次郎「・・・・日本は、『尊皇攘夷派』と、『幕府側』に、分かれたか・・・・」
こう言ってる間も、半次郎は、ゆっくりと、お茶と団子を、口にしている・・・・。
半次郎「・・・・まあ・・・どっちにも、興味はないが・・・・」
この後、半次郎は、お茶と団子を、食べ終わり、代金を払う・・・・。
半次郎「ご馳走様でした」
女性「・・・・はいよ・・・・」
この後、半次郎は、立ち上がり、再び、この街道を、歩き始めた・・・・。
【シーン5】
ここは、京都。ここで、新選組である、土方歳三と、沖田総司は、この京都を、見回っていた・・・・。
土方歳三「・・・・おいっ総司・・・聞いたか・・・・?」
沖田総司「・・・・ええっ聞きました・・・・」
この後、土方歳三は、深く、ため息をつく・・・・。
土方歳三「・・・・薩摩と長州が、手を組んだか・・・・」
沖田総司「・・・・みたいですね・・・・」
この後も、土方歳三は、深く、ため息をつく・・・・。
土方歳三「・・・・どこも荒れるぞ・・・この京都も、例外じゃない・・・・」
沖田総司「・・・・我々が、武家社会を、守らないと・・・・」
土方歳三「・・・・当然だ・・・・」
こうして、土方歳三と、沖田総司の、京都見回りは、続いた・・・・。
【シーン6】
ここは、長州の城の中。ここの、一部屋で、桂小五郎と、高杉晋作は、会話していた・・・・。
高杉晋作「・・・・なるほどな・・・『坂本竜馬』の、言う通りだな・・・・」
桂小五郎「・・・・もう、刀は、不要・・・ですね・・・・」
高杉晋作「・・・・ああっ・・・どんな剣豪も、西洋の、最新の武器の前では、無力・・・・」
桂小五郎「・・・・むしろ、もっと、西洋の技術を、積極的に、取り入れないと・・・・」
高杉晋作「・・・・ああっ・・・そうしないと、日本は、海外の植民地になる・・・武家だとか、幕府だとか、言ってる場合じゃない・・・・」
桂小五郎「・・・・最新の武器があれば、幕府軍も、敵じゃない・・・それは、いい・・・あとは、どれだけ、犠牲を、最小限に、抑えられるかだ・・・・」
高杉晋作「・・・・日本は、知らなきゃな・・・刀の時代は、終わったと・・・・」
桂小五郎「・・・・そうだな・・・・」
この後も、高杉晋作と、桂小五郎は、難しい顔で、深く、考え込んでいた・・・・。
【シーン7】
ここは、とある街道。ここを、坂本竜馬は、1人で、歩いていた・・・・。
坂本竜馬「・・・・もう、刀は、古いぜよ・・・・♪」
この後、坂本竜馬は、一息つく・・・・。
坂本竜馬「・・・・新時代が・・・やって来る・・・・♪」
こんなことを、言いながら、坂本竜馬は、無邪気な、子供のように、満面の笑みを、浮かべていた・・・・。
【シーン8】
ここは、江戸の、遊郭。ここで、半次郎は、ここの女郎である、おみつと、性行為を、していた・・・・。
半次郎「・・・・俺が!好きか!?・・・・」
おみつ「・・・・ええっ♪・・・好きよ♪・・・・」
半次郎「・・・・いいねぇ~♪♪・・・・」
この後も、半次郎と、おみつの、性行為は、続いていった・・・・。
【シーン9】~性行為後、・・・・~
ここは、江戸の、遊郭。ここで、半次郎は、ここの女郎である、おみつと、布団の上で、並んで、横になっていた・・・・。
半次郎「・・・・なあ?・・・おみつ・・・・」
おみつ「・・・・何です・・・・?」
半次郎「・・・・あの黒船、どう思う・・・・?」
おみつ「・・・・どうと言われても・・・・」
半次郎「・・・・う~む・・・・」
こう言いながら、半次郎は、深く、考え込む・・・・。
半次郎「・・・・どういう仕組みなんだろうか・・・・?」
おみつ「・・・・何がです・・・・?」
半次郎「・・・・あの船だよ。黒船・・・・」
おみつ「・・・・さあ・・・・?」
半次郎「・・・・だよな・・・・?」
おみつ「・・・・まあ・・・・」
この後も、半次郎は、深く、考え込む・・・・。
半次郎「・・・・西洋の技術は、常識を、覆す物ばかりだ・・・・」
おみつ「・・・・そうですね・・・・」
半次郎「・・・・う~む・・・・」
この後、しばらく、また、半次郎は、考え込む・・・・。
半次郎「・・・・日本は、植民地に、なるかもな・・・・」
おみつ「・・・・ですね・・・・」
半次郎「・・・・う~む・・・・」
この後、半次郎は、再び深く、考え込む・・・・。
半次郎「・・・・この時代・・・武士は、どうあるべきだろうな・・・・?」
おみつ「・・・・さあ・・・・?」
半次郎「・・・・だよな・・・・?」
おみつ「・・・・はい・・・・」
この後も、半次郎は、深く、考え込んだ・・・・。
【シーン10】
ここは、とある屋敷。ここで、土方歳三と、おゆきは、性行為を、していた・・・・。
おゆき「・・・・土方様・・・愛しております・・・・」
土方歳三「・・・・俺もだ・・・おゆき・・・・」
この後も、土方歳三と、おゆきの、性行為は、続いた・・・・。
【シーン11】~性行為後、・・・・~
ここは、とある屋敷。ここで、土方歳三と、おゆきは、布団の上で、並んで、横になっていた・・・・。
土方歳三「・・・・このままじゃ、いかんはず・・・・」
おゆき「・・・・今こそ、武士らしい武士を・・・ですね・・・・?」
土方歳三「・・・・ああ、そうだ・・・・」
この後、土方歳三は、体を起こす・・・・。
土方歳三「・・・・今、日本は、・・・あの黒船に、ブレている・・・・」
おゆき「・・・・そうですね・・・・」
この後、土方歳三は、一息つく・・・・。
土方歳三「・・・・今こそ、日本は、強い結束力で、武士道精神を示し、西洋の最新の武器に、負けないという、精神力を、示す時だ・・・それなのに、・・・それなのに、日本は、武士道精神を、示すどころか、西洋の、モノマネに、走りよる・・・・」
この後、土方歳三は、深く、ため息をつく・・・・。
土方歳三「・・・・モノマネでは、いかんのだ・・・モノマネでは、西洋には、勝てん・・・いや、植民地に、ならなかったとしても、日本の、武士道精神は、滅びる・・・それでは、支配されたのと、変わらんではないか・・・・」
おゆき「・・・・ですね・・・・」
土方歳三は、仏頂面を、している・・・・。
土方歳三「・・・・無くしては、ならんのだ・・・武士道精神だけは・・・・」
この後、おゆきは、土方歳三を、愛おしそうに、見つめ続けていた・・・・。
【シーン12】
ここは、とある居酒屋。ここに、お竜は、看板娘として、働いていた。しばらく、働く場面が、流れた後、この居酒屋に、坂本竜馬が、入って来る・・・・。
お竜「!いらっしゃい!・・・!竜馬様!♪」
坂本竜馬「おうっ!今帰ったぞ!♪」
お竜「おかえりなさい!竜馬様!♪」
坂本竜馬「おうっ!・・・お竜!・・・とりあえず!熱燗!♪」
お竜「はぁ~い♪♪」
この後、お竜は、席に着いた、坂本竜馬に、一本、熱燗を出す・・・・。
坂本竜馬「!おっ!♪これこれ♪♪」
この後、坂本竜馬は、この熱燗を、飲み始める・・・・。
坂本竜馬「くぅ~!!やっぱ!いいねぇ~!♪」
お竜「・・・・っで!どうでした!?」
坂本竜馬「・・・・それがな、・・・徳川家茂様は、病気で、亡くなられたばかりでな・・・・」
お竜「・・・・そうですか・・・それは、残念・・・・」
坂本竜馬「・・・・うん・・・だからな、次の将軍、徳川慶喜様に、改めて、『大政奉還』を、提案するつもりだ・・・・」
お竜「・・・・はあ・・・何だか、政は、難しゅうございますな・・・・」
この後、坂本竜馬は、豪快に、大笑いする・・・・。
坂本竜馬「そうよな!?俺も!!よく分からんことも多い!」
これを聞いて、お竜は、クスクスと、笑いが、込み上げる・・・・。
お竜「・・・・そうですか♪・・・・」
この後、坂本竜馬は、一息つく・・・・。
坂本竜馬「・・・・まあ!!・・・仕方のないことさ!♪・・・これをしなきゃ!!日本は!支配される!!・・・それだけは!!!確かだ!!・・・・」
お竜「全ては!これからの日本のため!♪」
坂本竜馬「そうぜよぉ~!!♪これは!将来の!!日本のため!♪」
この後、坂本竜馬と、お竜は、見つめ合った後、無邪気に、笑い合った・・・・。この後、この店に、半次郎が、入って来る・・・・。
お竜「!いらっしゃい!」
半次郎「・・・・熱燗を・・・!んっ!?」
この後、半次郎は、坂本竜馬の存在に、気付く・・・・。
半次郎「・・・・あなたは・・・・」
坂本竜馬「おおっ!!いつぞやの!道場破り!♪」
半次郎「・・・・あなたは・・・確か・・・坂本竜馬さん・・・・」
坂本竜馬「そうぜよ!そうぜよ!!覚えとったか!♪」
半次郎「・・・・好敵手のことは、忘れるはずも、ありません・・・・」
これを聞いて、坂本竜馬は、豪快に、大笑いする・・・・。
坂本竜馬「そうか!そうか!!俺は!好敵手か!♪」
半次郎「・・・・まあ・・・・」
この後も、坂本竜馬は、豪快に、大笑いをした・・・・。
坂本竜馬「まあ!♪こっちに来て!飲もう飲もう!!♪」
半次郎「・・・・はあ♪・・・・」
この後、半次郎は、坂本竜馬の、座っている、テーブルに、腰掛けた・・・・。
坂本竜馬「それじゃあ!♪再会を祝して♪・・・乾杯!!♪」
半次郎「・・・・乾杯♪・・・・」
この後、坂本竜馬と、お竜は、熱燗で、乾杯した・・・・。
【シーン13】~それから、しばらくして、・・・・~
ここは、とある居酒屋。ここで、半次郎と、坂本竜馬は、楽しそうに、会話していた・・・・。
半次郎「・・・・武士の時代は・・・終わる・・・ですか・・・・」
坂本竜馬「そうぜよ!そうぜよぉ~!!これからは!刀では無く、西洋文化の!!時代が来る!」
これを聞いて、半次郎は、苦笑する・・・・。
半次郎「・・・・皮肉ですな・・・剣を交えた、我らが、刀の時代の終わりを、語っている・・・・」
坂本龍馬「まあのう!!♪」
この後、坂本竜馬は、またも、豪快に、大笑いしていた・・・・。
半次郎「・・・・時代の流れ・・・ってやつですね・・・・♪?」
坂本竜馬「・・・・その通り!・・・その通り!!・・・刀の時代は!・・・終わりさ!!・・・・」
こうして、坂本竜馬は、武家社会を、豪快に、笑い飛ばした・・・・。
ナレーション(半次郎の声で)「・・・・この頃、私は・・・もう、道場破りを、やめていた・・・『黒船』以来・・・誰も、刀を極めようとも、しなくなったからである・・・・」
【シーン14】~酒を、飲み交わした後、・・・・~
ここは、京都の街中。ここを、坂本竜馬と、お竜と、半次郎は、歩いていた。相当、飲んだはずだが、2人は、酔っ払って様子もなく、普通に、歩いていた・・・・。
坂本竜馬「・・・・なあ、半次郎・・・・」
半次郎「・・・・何です・・・・?」
坂本竜馬「・・・・これ見てくれ・・・・」
こう言いながら、坂本竜馬は、懐から、短筒を、取り出す・・・・。
坂本竜馬「・・・・これ・・・分かるか・・・・?」
半次郎「・・・・銃・・・ですね・・・・」
坂本竜馬「そうだ!!銃だ!・・・・これは、『短筒』と、呼ばれる・・・・」
半次郎「・・・・『短筒』・・・・」
坂本竜馬「・・・・そうだよ、『短筒』だよ・・・これが、西洋の武器だ・・・・」
半次郎「・・・・はあ・・・・」
この後、坂本竜馬は、得意気な笑みを、浮かべる・・・・。
坂本竜馬「・・・・戦国時代・・・『織田信長』は、刀で戦う、戦国武将達に対し、『火縄銃』を、取り入れ、戦で、連勝を、積み重ねた・・・・」
半次郎「・・・・それは、有名な話・・・・」
坂本竜馬「・・・・この『短筒』も、そう・・・全ては、新しい物を、取り入れた者が、戦で、勝利する・・・武士も、この『短筒』には、敵わない、少なくとも、一対一では、・・・・」
半次郎「・・・・なるほど・・・・」
坂本竜馬「・・・・本当なら、戦国時代・・・『織田信長』が、『火縄銃』を、取り入れた時点で、刀の時代は、終わってた・・・俺は、そう思う・・・・」
半次郎「・・・・刀の時代・・・・」
坂本竜馬「・・・・そうだ・・・今の日本は、『織田信長』に、学ぶことがある。俺は、そう思う・・・・」
お竜「もう!♪この人ったら♪」
この後、坂本竜馬と、お竜は、無邪気に、笑い合い、半次郎は、深く、考え込む・・・・。
半次郎「・・・・『織田信長』・・・・」
土方歳三「・・・・噂通りだな・・・武士の風上にも、置けん・・・・」
坂本竜馬「!んっ!?」
この後、坂本竜馬、お竜、半次郎は、声の、聞こえて来た方向に、振り向く。すると、そこには、土方歳三と、沖田総司が居た・・・・。
土方歳三「・・・・『坂本竜馬』だな・・・・?」
坂本竜馬「・・・・いかにも・・・・」
沖田総司「・・・・新選組、一番隊組長。沖田総司・・・・」
土方歳三「・・・・同じく、副長。土方歳三・・・・」
こう言いながら、土方歳三と、沖田総司は、剣を抜く・・・・。
半次郎「・・・・新選組か・・・・」
こう言いながら、半次郎も、剣を抜く・・・・。
坂本竜馬「・・・・待て、お主ら・・・いつまで、刀に、拘る。いつまで、武士道に、拘る・・・・」
土方歳三「うるさい!覚悟!!」
こう言いながら、土方歳三は、坂本竜馬に、斬りかかる・・・・。これを見て、坂本竜馬は、『短筒』で、土方歳三の、足元に、威嚇射撃をする。それで、土方歳三の、足が止まる・・・・。
土方歳三「卑怯な!!」
坂本竜馬「そんな、刀など、捨てなさい。武家の時代は、終わる。例え、わしを殺し、『大政奉還』を、防いでも、外国から、攻められ、確実に、終わる。いずれにしても、終わるのだ」
土方歳三「黙れぇ~!!」
こう叫びは、するものの、やはり、坂本竜馬が、『短筒』を持っているため、土方歳三は、近付けない・・・・。
坂本竜馬「怖かろう?この『短筒』が。これが、西洋の武器ばい」
土方歳三「黙れぇ~!!!!」
土方歳三は、こう叫ぶが、最早、負け犬の、遠吠えだ・・・・。一方、半次郎と、沖田総司は、剣を構え、互いの出方を、伺っていた・・・・。
沖田総司「・・・・貴様・・・できるな・・・・」
半次郎「・・・・貴様こそ・・・さすがは、天才剣士、『沖田総司』・・・・」
この後も、しばらく、半次郎と、沖田総司は、互いの出方を、伺っている。そして、半次郎と、沖田総司は、一進一退の、斬り合いを、展開し始めた・・・・。一方、坂本竜馬と、土方歳三は、あのまま、膠着状態で、あった・・・・。
土方歳三「西洋の文化ばかり、取り入れては、武士道は、滅びる」
坂本竜馬「それで、日本が、植民地化するくらいなら、滅びればいい」
土方歳三「ふざけるなぁ~!!」
坂本竜馬「お主!この『短筒』に!手が出らんのに!どう!!日本を!守る!?」
こう言われ、土方歳三は、悔しそうに、歯を、食い縛る・・・・。
坂本竜馬「お主らは!!まだ若い!未来がある!!刀を捨て!新時代を!生きてみらんか!?」
土方歳三は、やはり、悔しそうである・・・・。こうしてる間に、沖田総司は、半次郎の刀を、弾く・・・・。
半次郎「!くっ!!」
沖田総司「死ね!!」
こう言いながら、沖田総司は、刀で、とどめを、刺そうとする・・・・。
坂本竜馬「!半次郎!!」
この後、坂本竜馬は、構えてた『短筒』を、沖田総司の方に向ける・・・・。
土方歳三「!隙あり!!」
こう言いながら、土方歳三は、坂本竜馬との間合いを、急速に詰める。それに気付き、坂本竜馬は、再び、『短筒』で、土方歳三の、足元に、威嚇射撃をする・・・・。
土方歳三「!くっ!!」
土方歳三は、やはり、近付けない。そして、沖田総司の方を見ると、沖田総司は、刀を落とし、口から、血を吐いていた・・・・。
土方歳三「!総司!!」
沖田総司は、咳と共に、口から、血を吐き続けていた・・・・。
沖田総司「・・・・すみません・・・土方さん・・・・」
沖田総司は、やはり、咳と共に、口から、血を吐いていた・・・・。
坂本竜馬「・・・・お主・・・結核か・・・・?」
沖田総司「黙れ!!!!」
沖田総司は、この後も、血を吐き続けている・・・・。
坂本竜馬「それは!!良くないぞ!西洋の医術なら!助けられるかもしれん!」
沖田総司「うるさい!!」
坂本竜馬「強がるなぁ~!!」
沖田総司は、やはり、血を吐いている。それを見て、土方歳三は、刀を納める・・・・。
土方歳三「・・・・総司・・・ここは、一旦、引くぞ・・・・」
沖田総司「・・・・はい、すみません・・・・」
この後、土方歳三は、沖田総司を、連れて、この場を、跡にした・・・・。
坂本竜馬「・・・・無理せんが、いいのにぃ~・・・・」
半次郎「・・・・新選組・・・沖田総司・・・・」
こうして、坂本竜馬、お竜、半次郎は、しばらく、この場に、立ち尽くしていた・・・・。
【シーン15】
ここは、江戸城の、とある広間。ここに、徳川慶喜と、その前方に、平伏してる、大勢の家臣が居た・・・・。
徳川慶喜「・・・・なるほど・・・そこまで、薩摩と長州の、勢いが・・・・」
家臣①「・・・・はい・・・もう・・・武家の時代は・・・・」
これを聞いて、徳川慶喜は、深く、ため息をつく・・・・。
徳川慶喜「・・・・そうか、・・・まあ、・・・仕方の無いことだのぉ~・・・・」
家臣①「・・・・はい・・・・」
この後、徳川慶喜は、しばらく、深く、考え込み、また、深く、ため息をついた・・・・。
徳川慶喜「・・・・もう・・・いっその事、・・・武家社会を、終わらせ、朝廷に、政権を、渡した方が、良いかもしれんな・・・・」
これを聞いて、家臣達は、全員、悔しそうな、顔を、覗かせた・・・・。
家臣①「・・・・殿・・・・」
家臣②「殿」
家臣③「殿・・・・」
こうして、この広間は、重苦しい空気に、包まれた・・・・。
【シーン16】
ここは、京都の街中。ここの、とある居酒屋で、坂本竜馬は、草鞋を履き、外に出る準備を、していた・・・・。
坂本竜馬「・・・・それじゃあ!♪お竜♪♪・・・行って来るぜよ♪・・・・」
お竜「・・・・いってらっしゃい♪・・・・」
こうして、坂本竜馬は、外へ出た・・・・。そこに、半次郎も、出て来る・・・・。
半次郎「・・・・坂本さん・・・もう、江戸へ・・・・?」
お竜「・・・・ええっ♪♪『大政奉還』とやらの為♪・・・・」
これを聞いて、半次郎は、苦笑する・・・・。
半次郎「・・・・これで、武家社会は、終わりか・・・・」
お竜「・・・・元々、終わった方が、良かったのかも、しれませんね・・・・」
半次郎「!えっ!?」
お竜「・・・・正直・・・幕府の世って、年貢を、納めたり、部落差別があったり・・・時には、『生類憐れみの令』なんてあったり・・・悪いことも、たくさん・・・身分制度もあるから、生まれ持った、身分で、将来や、生活が、決まるし・・・・」
これを聞いて、半次郎は、一息つく・・・・。
半次郎「・・・・そうですね・・・農民は、年貢のため、自分の娘を、遊郭に売り、何とか、生活して、その娘は、体を売る始末・・・・」
お竜「!あらっ、武家で、そこまで、考えて、下さったのは、竜馬様くらい♪」
半次郎「・・・・自分も、立派な人とは、言えませんよ・・・自分も、遊郭で、女郎と、寝てるんですから・・・・」
お竜「!あらっ、そうなんですか?」
半次郎「・・・・はい・・・・」
これを聞いて、お竜は、クスクスと笑う・・・・。
お竜「確かに♪」
半次郎「・・・・お恥ずかしい・・・・」
こうして、半次郎と、お竜は、クスクスと、笑い合った・・・・。
【シーン17】
ここは、とある屋敷。ここには、土方歳三と、沖田総司が居て、沖田総司は、結核のため、布団に、寝込んでいた・・・・。沖田総司は、時折、咳込み、口から、血を吐いている・・・・。
土方歳三「・・・・総司・・・大丈夫だ・・・大丈夫だぞ・・・必ず・・・必ず、良くなるからな・・・・」
これを聞いて、沖田総司は、土方歳三に、微笑む・・・・。
沖田総司「・・・・大丈夫ですよ・・・嘘つかないで下さい・・・自分の死期くらい、分かります・・・・」
土方歳三「そんなこと言うなぁ~!!!!」
こう言われても、沖田総司は、笑顔を、絶やさなかった・・・・。
沖田総司「・・・・優しいですね・・・土方さんは・・・・」
これを聞いて、土方歳三は、涙を流す・・・・。
土方歳三「・・・・総司・・・・」
この後も、沖田総司は、笑顔のままだった・・・・。
沖田総司「・・・・できれば・・・僕は、・・・武士らしく・・・戦で・・・死にたかったです・・・・」
土方歳三「・・・・分かる!・・・分かるぞぉ~!!・・・だから!そんなこと言うな!!・・・共に!戦で果てよう!!・・・・」
これを聞いて、沖田総司は、咳込み、血を吐きながらも、やはり、笑顔だった・・・・。
沖田総司「・・・・そう・・・したかったですね・・・・」
この後、沖田総司は、絶命する・・・・。これで、土方歳三の、表情は、強張る・・・・。
土方歳三「・・・・総司!・・・総司!!・・・総司!!!・・・・」
この後、土方歳三は、死体となった、沖田総司の、体を、強く抱きしめた・・・・。
土方歳三「総司いいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃ~!!!!」
こう絶叫しながら、土方歳三は、涙が、ポロポロ溢れ、止まらなかった・・・・。
【シーン18】
ここは、とある店。ここには、西洋の物が、たくさん売っていた。当然、西洋の武器も、・・・・。ここに、半次郎が、入って来る・・・・。
店主「・・・・いらっしゃい・・・・」
半次郎「・・・・『短筒』は、あるか・・・・?」
店主「・・・・はい、ございますよ・・・・」
半次郎「・・・・いくらだ・・・・?」
この後、この店主は、そろばんを、取り出し、それを、いじり始める・・・・。
店主「・・・・これくらいで・・・・♪」
この値段を見て、半次郎は、驚きを、隠せない・・・・。
半次郎「・・・・西洋の銃が、こんなに、安いのか・・・・?」
店主「・・・・はい♪・・・最新の武器が、次々に、入りますので、『短筒』だと、これくらいで♪・・・・」
半次郎「・・・・なるほど、・・・では、・・・・」
この後、半次郎は、代金を払い、この『短筒』を、買った・・・・。
店主「・・・・まいど♪・・・・」
半次郎「・・・・うむ・・・・」
この後、半次郎は、この『短筒』を、懐に入れ、この店を、跡にした・・・・。
半次郎「・・・・これが、あんなに、安く・・・時代を、感じるのぉ~・・・・」
こう言いながら、半次郎は、この『短筒』を、見つめていた・・・・。
【シーン19】
このシーンでは、新選組を、含めた幕府軍と、薩長同盟の、戦の様子が、次々に、流れていった・・・・。それらのシーンの間に、次のナレーションが、流れる・・・・。
ナレーション(半次郎の声で)「そして、幕府と、薩長同盟の、戦争は、激化した。幕府側には、新選組もいたが、やはり、最新武器を、取り入れた、薩長同盟。刀など、歯が立つはずもなかった。『坂本竜馬』の、指摘通り、戦国時代に、『織田信長』が、『火縄銃』を、取り入れた現象が、そのまま、起こったのだ。こうして、幕府側は、追い詰められていった・・・・」
【シーン20】
ここは、江戸城の、とある広間。ここに、徳川慶喜と、平伏している、坂本竜馬が居て、その後方に、大勢の、平伏してる家臣が、大勢いた・・・・。
徳川慶喜「・・・・『大政奉還』・・・とな・・・・?」
坂本竜馬「・・・・はい・・・・」
徳川慶喜「・・・・ふむ・・・・」
こう言いながら、徳川慶喜は、考え込んでいた・・・・。
坂本竜馬「・・・・いかがですか?・・・もう、・・・刀の時代じゃない・・・慶喜様が、一番、分かっていらっしゃるはず・・・・」
この後も、徳川慶喜は、しばらく、深く、考え込むが、やがて、一息つく・・・・。
徳川慶喜「・・・・私もな・・・政権は、もう、朝廷に、返すべきとは、思っていた・・・先代の、家茂様と、同じく・・・・」
これを聞いて、坂本竜馬は、安心する・・・・。
坂本竜馬「・・・・それは!♪何より♪・・・・」
徳川慶喜「・・・・うむ・・・皆の者!!・・・聞いての通りだ!・・・・」
これを聞いて、この場の家臣達が、泣き始める・・・・。
家臣①「・・・・慶喜様ぁ~・・・・」
家臣②「・・・・慶喜様・・・・」
家臣③「・・・・慶喜・・・様・・・・」
この後、徳川慶喜は、一息つく・・・・。
徳川慶喜「・・・・これで、良かった・・・正直・・・黒船の来航・・・儂には、この将軍の座は、荷が重かった・・・儂としても、これで、良かった・・・・」
この後、坂本竜馬は、満面の笑みを、浮かべる・・・・。
坂本竜馬「慶喜様ぁ~♪♪」
この後、徳川慶喜は、真顔で、コクンッ!と頷く・・・・。
徳川慶喜「・・・・ではっ!これより、『大政奉還』を行い、政権を、朝廷に返すものとする・・・・」
家臣達「・・・・ははぁ~・・・・!!」
こう言いながら、家臣達は、平伏した・・・・。
ナレーション(半次郎の声で)「・・・・こうして、この日より、政権は、幕府から、朝廷へと、返還された・・・・」
【シーン21】
ここは、江戸の、とある宿屋の2階。ここで、坂本竜馬は、1人、酒を飲んでいた・・・・。
坂本竜馬「・・・・いやぁ~♪・・・『大政奉還』も成されたし!♪良かった良かった♪・・・・」
この後、坂本竜馬は、満面の笑みで、酒を飲む・・・・。
坂本竜馬「新時代の!♪幕開けぜよぉ~!!♪」
この後、坂本竜馬は、大声で、笑っていた・・・・。
坂本竜馬「・・・・さてっ!・・・京都に帰ったら、・・・お竜と、ゆっくり過ごそう♪・・・・」
こうして、坂本竜馬は、楽しく、酒を飲んでいた。すると、・・・・。
坂本竜馬「!んっ!?」
この後、この宿屋の明かりが、真っ暗になり、大勢の、覆面侍が、坂本竜馬を襲う・・・・。
坂本竜馬「何じゃあ!!貴様らはぁ~!!?」
坂本竜馬の方も、刀と『短筒』で、反撃し、何人か、撃退するが、数が多過ぎて、何度も斬られ、遂に、絶命した・・・・。
ナレーション(半次郎の声で)「・・・・『大政奉還』が、成され、新時代の、幕開けに、差し掛かった所で、『坂本竜馬』は、泊まってた宿で、何者かの、襲撃に遭い、暗殺された・・・何者なのかは、分かっていない・・・・」
【シーン22】
ここは、とある街道。ここを、半次郎は、旅を、していた。目的地は、元『江戸』の『東京』。
ナレーション(半次郎の声で)「・・・・幕末の、あの時代・・・大勢の者が、将来の、日本を思い、命を、落としていった・・・。幕府か・・・朝廷か・・・。鎖国か・・・開国か・・・。あの時代・・・武士道を、最後まで、貫いた者達が居た・・・『新選組』である・・・。だが、『新選組』の隊員達も、ほぼ命を落とした・・・やがて、明治になり・・・武士は、刀を捨てた・・・。そこで、疑問だ・・・『武士道精神』とは?・・・『武士道精神』は、必要だったか?・・・『坂本竜馬』は、早々、刀を捨て、『武士道精神』を、捨てた・・・。俺は、そんな、『坂本竜馬』と、飲み明かした・・・。あの時代・・・『新選組』を、除き、刀を、極める者が、居なくなったのが、原因だが、俺は、『武士道精神』には、迷いがあった・・・。だが、その答えも、『坂本竜馬』の、『火縄銃』論にあったと思う・・・『織田信長』は、戦国時代に、既に、鉄砲を、取り入れた・・・つまり、武器が、変わっても、『武士道精神』はある。そういうことなのではないか?・・・僕は、『武士道精神』を、貫こうとする、『新選組』の者達に、同情の感情もあった・・・だが、日本の行く末を、考えた場合、刀は、捨てなければ、ならなかった・・・。だが、武器は、変わっても、何かのために、武器を使う。これで、『武士道精神』であるとならないか?『織田信長』も、『火縄銃』を、使用しても、戦国武将だったのだから・・・。だから、私は、廃刀令で、刀は捨てても、『武士道精神』は、捨てないつもりだ・・・。刀は無くとも!『武士道』は!貫ける!!」