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#53 「もっと鈍感になった方がいいよ」と言ったら怒られるだろうか

 少し前から「繊細さん」がいろんなところで話題になっているけど、ぼくは絶対に違うだろうなと思う。それどころかぼくは、「鈍感さん」だと思う。

鈍感な方が穏やかに生きていけると思う。ぼくはよく、落ち着いているとか優しいとか言われることがあるけど、それは外部からの刺激に鈍感だからというのもある気がする。ちょっとやそっとのことで乱されることも、揺さぶられることもない。動かざること山の如し、みたいな。

でも、鈍感さんには致命的な問題もある。時として、人の気持ちが分からないことがあるのだ。何の悪気もなくかけた言葉が、逆鱗に触れたり傷を抉ったりすることがある。刺激に鈍感であるがゆえに、時々普通が分からなくなる。

うちの会社の独身寮で後輩が隣人トラブルに巻き込まれている。なんでも、電話の声や物音がうるさいと言いがかりされているらしい。実際そんなにうるさいことはないのに。後輩の隣人はきっとすごく「繊細さん」なんだろう。後輩も後輩で、その言いがかりを真に受けて気を使いすぎて、最近憔悴気味だ。彼もまた真面目な「繊細さん」なんだろう。

彼らに、「もっと鈍感になった方がいいよ」と言ったら怒られるだろうか?だとしたら、どんな声をかけてあげるべきか?


鈍感さんは、それはそれで悩むこともある。

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