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採用広報は「届ける」とセットで設計するとよさそう

「渾身のインタビュー記事が書き上がった!さてこの記事をどう届ける?」と悩んだことはありませんか?わたしはめっちゃあります。

いまや当たり前となりつつある採用広報ですが、「コンテンツをどう作るか」にばかり注目されて「どう届けるか」があまり語られてないので筆をとりました。


コンテンツは届かないと意味がない

言葉にするとすごーく当たり前のことなのですが、作ったコンテンツは届けたい相手に届かないと意味がありません。

採用広報に携わっている方の中には、「そんなこと分かってるよ!」と思いながらも、どうすればいいかが分からずに届ける設計ができていない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、採用広報コンテンツのシーン別届け方を整理してみました。日々コンテンツを生み出している皆さんのお役に少しでも立てたら嬉しいです。

届けたい相手ごとにコンテンツの目的と届け方を整理する

採用広報コンテンツをどんな人に届けたいか?を整理すると、「選考中の候補者」「選考中ではない一般層」「自社の社員」に大別できます。ここでは、それぞれの対象ごとにコンテンツを届ける目的と届け方をまとめています。

選考中の候補者に届ける

まずは自社に応募してくれている、選考中の候補者向けの届け方です。すでに自社に興味を持ってくれているこの層には、「自社への志望度を高める」「実態を知ってもらってミスマッチの入社を防ぐ」「選考に進む不安を払拭する」などがコンテンツの目的となりそうですね。

ここでのポイントは、候補者の知りたい情報を適切なタイミングで提供することです。
カジュアル面談前・一次面接前・最終面接前・内定後、とそれぞれのフェーズによって候補者の知りたいことは違うはずです。作ったコンテンツは候補者のどのフェーズで届けたいか?を考えて設計すると良さそうですね。

届ける手段は、選考案内するときのメールがいいでしょう。例えば面接を案内するメールに「よければこの記事を読んでおいてください」と添えれば、かなりの確率で読んでくれるはずです。
とはいえ、あまりに多くの記事を案内しては候補者の負担になるので、選考ステップごとに数記事ずつを案内するのがよさそうです。

【選考中候補者への採用広報コンテンツの届け方】
目的:自社への志望度を高める、ミスマッチを防ぐ、不安を払拭する
届け方:選考案内のメール
ポイント:候補者の知りたい情報を適切なタイミングで提供する

選考に進んでない一般層に届ける

次に、まだ選考に進んでない方へ届けたい場合です。自社のことを知っている方もまだ知らない方も、転職を考えている方もそうでない方も含まれていて、ここでは便宜的に一般層と表現しています。

一般層にコンテンツを届ける目的を一言で言えば「自社を知ってもらう」ことでしょうか。採用広報担当者としてはコンテンツをきっかけに自社に応募してほしいと思っているでしょうが、まずは自社のことを知ってもらわないことには応募に至りませんから。

ここでのポイントは、「相手はまだ自社に興味を持っていない」と自覚することです。まだ自社のことを知らない、あるいは知っていたとしても応募するほどの興味ではない状態ですから、前述した選考中候補者向けのコンテンツと同じ感覚で届けようとしても届きません。

例えば「営業マネージャーの頭の中」というインタビュー記事があったとします。
選考中候補者にとっては自分が受ける会社の営業マネージャーはどんなことを考えているのだろう?上司になる人はどんな人かな?と気になるのでそれだけで読んでくれます。しかし、まだ選考に進んでない一般層にとっては読む理由がありません。知らない会社の知らない営業マネージャーの考えを知りたい、とはふつうならないですよね?

一般層に届けるためには、自社を知らない人でも興味を持ってもらえる工夫が必要なのです。自社に興味がない相手にどう届けるか、については以下の記事で詳しく解説しているので、よければお読みください。

一般層へ届ける手段は、XやFacebookなどのSNSになりそうです。SNSで受け入れられ拡散されるために、上述した「自社を知らない人でも興味を持ってもらえる工夫」が必要ですね。
なお、検索流入を狙うパターンもあるかもしれませんが、採用広報コンテンツではレアケースかと思いますのでここでは割愛します。

【選考に進んでいない、一般層への採用広報コンテンツの届け方】
目的:自社のことを知ってもらう
届け方:SNS、(検索流入)
ポイント:相手はまだ自社に興味を持ってないことを自覚する

自社の社員に届ける

最後に、自社社員への届け方についてです。採用広報コンテンツはその会社らしさを表すものなので、カルチャー浸透の意味でも社員に読んでほしいですよね。読んでくれた結果、SNSでの拡散にもつながりますし。

ここでのポイントは、自社の社員だからといって読んでくれるのが当たり前ではないと認識することです。

採用広報コンテンツをつくっている広報職の方にとっては自社の発信に目を通すのが当たり前の習慣になっているでしょう。しかし、広報職以外の社員にとってはちがいます。彼ら彼女らにとっては、自社の発信するコンテンツも世の中で日々発信されるコンテンツの一つでしかないのです。

読んでくれて当たり前と思わず、「どんなコンテンツか」「見どころはどこか」などを添えて、読みたいと思えるように社内に発信するといいでしょう。

【自社社員への採用広報コンテンツの届け方】
目的:カルチャーの浸透、SNSでの拡散
届け方:チャットツールなど自社で使っているもの
ポイント:自社のコンテンツだからと言って読んでくれて当たり前ではない

どう届けるか?の視点がコンテンツ作りにも活きる

以上、届ける対象別の目的・届け方を整理してみました。今後採用広報コンテンツを作る方は、上記を参考に「届け方」も含めて設計してみるとよさそうです。

また、こうして届け方を整理することで自社に足りないコンテンツに気づくこともできます。「最終面接前に読んでもらうような、代表のビジョンを語るコンテンツがないな」とか、「自社のことを知らない人が興味を持てるコンテンツがないな」など、届け方を意識するからこそ気づけることがあるんですよね。

そうして、届けることから逆算してコンテンツを作るのもいいかもしれません。日々奮闘している採用広報担当者にとって少しでも参考になったのなら嬉しいです。最後までお読みいただきありがとうございました!

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