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なべはるの心に残った note

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なべはるの琴線に触れた note をまとめるマガジン
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#マネジメント

マネジメントは教養や所作ではなく、"業務"である

はじめに「マネージャーは尊敬される人柄じゃないと無理ですよね」 「マネージャーは対人感受性がないと」 「そもそも、人として向き不向きがあるよね」 経営者の方と議論していると、マネージャーを誰にしようかと悩む時、あるいは自社のマネージャーについてコメントをする時、こういうご意見はよく伺います。 これらの問いに対して私の答えは「No」です。 マネジメントはフローもやり方もはっきりと言語化できる"業務"であり、そこにはマニュアルが存在します。訓練すれば誰でも一定程度のレベルで実

会社を動かす人事は何をやっているのか?(カプコン社編)

目次を見ていただければ分かるが、とんでもなく長い記事である。文字数にして1万文字となってしまったが、内容は相当濃いものになったと思う。目次を見て、気になったところから読んでいただけるとありがたいです。 現在、様々な組織課題の分析系コンテンツは普及してきているが、実際に社内で人材育成・マネジメント施策を推進している人からすると「実際、他社はどういうことをやっているのか?」の方が気になるのではないだろうか。 坂井自身、自分のプログラムの導入先の企業の「その後」をお伺いすること

人事評価制度の本質と効果的な構築方法:落とし穴を避け、組織の成長を促す

評価制度を勘違いしてた新人マネージャー時代「人事評価制度は、給与を決めるためのもの」 1社目でマネージャーをしてた時は、そんな風にしか捉えられていませんでした。pay for performance(成果主義)の会社だったので、マネージャーとして「メンバーが結果をだせる状態をつくる」ことに集中していました。 今思えば、評価制度が成果主義でシンプルだったので、チームとして大きなゴールにたどり着くために別でアプローチする必要があったんですよね。これはこれで正解です。 だけど、

「心理的安全性」をバリューに掲げたけど、ほぼ効果がなかった話

今回は、組織づくりについての話。 現在うちの会社は7期目で、メンバーは業務委託の方を含めると100人近くになりました。 おかげさまで退職率も低く「みんないい表情で働いてますね」と言っていただくことも増えました。心理的安全性も高く、「組織をよくするために自ら積極的に動く」というカルチャーが醸成されていると自負しています。 ただ、ずっと平和でいい感じだったのかというと、そんなことはありません。当初、組織づくりはめちゃくちゃ大変で、起業して最初の2〜3年はずっと組織のことで悩

個人だけではなく”組織が”マネジメントをできるようになる

▼絶賛採用強化中です!興味ある方は是非ご連絡ください。 ▼法人向けサービスはこちらから マネジメントアドベントカレンダー2021も最終日となりました。 マネジメントのノウハウがこれでもかというくらい詰っていて、これらを集めただけで大ヒット書籍になりそうです。年末にぜひ全部読んでみてください! noteに出た分はこちらにまとめています。 ”組織全体で”マネジメントが実行できるようにするマネジメントアドベントカレンダーでは個人のマネージャーとしてどうあるべきか、どのような

オープンでフラットな組織が突然「閉鎖的」と言われるとき

柴田(@4bata)です。「それぐらいわかるだろ・・・」が通じなくなるタイミングがあるんだなという発見です! 考えたきっかけ:「オープンでフラットだと思ってたけど、結構閉鎖的なところもある」というセリフを聞いたその人に情報が伝わってなかったのかな。私の最初の感想は「前からそうだった気がするけどな・・・」。以前から整った形で情報はちゃんと流れてない。私にとっては、今働いている会社が閉鎖的には見えてない。実際には閉鎖的な部分があるのだろう。その差を理解してみたくなった。 情報

うちの社員は、ほんまに凄いんやぞ

「なぁ、うちの社員は凄いんやぞ」 親父がそう自慢してくる度に、僕は心の中で「こんな地方の小さい会社に凄いやつがいるわけないやん」と小馬鹿にしてました。 親父は石鹸会社の社長です。社員数名。典型的な地方の零細メーカー。社長といっても、親父自身が製造もやるし営業もやる。いつも作業着を着て、油でどろどろになるまで働いてました。 (20代の頃の親父) 僕にはその姿はものすごく格好悪く見えたんです。そういう姿に憧れて、父と同じ道を歩みたい、と思う人もいるのかもしれませんが、僕は

人に向き合う - 組織崩壊から上場まで、グッドパッチでの3年間

■はじめに2017年7月にグッドパッチに入社してから、丸3年が経ちました。グッドパッチは2020年6月30日に東証マザーズに上場することになりましたが、ここまでの道のりは決して平坦なものではありませんでした…というか大変でした。 何でもオープンに語るグッドパッチなので「今だからこそ言える話」はそんなにないかもしれませんが、個人目線でいろいろ振り返ってみたいと思います。 (※長いのでお時間のある時にご覧ください) ■崩壊時の組織「うち、今組織がヤバい状況です…」2017年夏

【スライド約300枚】ベンチャーマネージャーのマニュアル

\マネジメントスクール&コミュニティ「Emo」受講生募集中/ 本マニュアルの概要本マニュアルは、「ベンチャー企業のマネージャーに必要な行動の型・知識」を、私のマネジメント・経営の実践経験、及び様々なベンチャー企業の経営アドバイザーとして観察したことを元に体系化してまとめたものです。 総論だけではなく各論に突っ込んだ、ベンチャー企業のマネージャーのための”実務マニュアル”です。 (ベンチャー企業のマネージャーのことを、以下ベンチャーマネージャーと呼びます) ベンチャーマネー

カルチャー崩壊と再構築。 Goodpatchが取り組んだ組織デザインの2年間 - 後編

Goodpatchの組織とカルチャー崩壊からの再構築までのストーリーを描く記事、後編です。前編をまだ読んでない方はこちらから。 流れを変えた17年新卒カツキのプレゼン2018年に入りましたが、まだ会社には閉塞感が残っていている状況でした。そんな時に会社でオースティンであるSXSW2018への参加資格を掛けて、希望者が自分の持つデザインノウハウのプレゼンをして、全社員の投票でオースティンに行けるメンバーが決まるという社内企画がありました。 SXSWに行くために6名のメンバー

偏差値35.3を突き付けられたマネジャーはいかにメンバーに向き合ったか

今回は、ひとりのマネジャーに焦点を当てて私たちの組織改善の取り組みをご紹介したいと思います。(組織全体の取り組みについてはこちらの記事をご覧ください) グッドパッチのクライアントワーク部門でマネジャーをしているヒロさんは当初35.3だったエンゲージメントスコアを半年後に61.8、さらに半年後に75.5と劇的に改善したマネジャーです。 ※エンゲージメントスコアの測定にはリンクアンドモチベーション様のMotivation Cloudを利用しており、数値は偏差値の形で算出されます

プロフェッショナルチームのマネジメントについて

LINEには多面評価的な制度があって、半年に一度、一緒に働いている同僚やメンバーの方からフィードバックをもらいます。その中に、”独特なマネジメントスタイルで頑張っておられる”みたいなコメントがちらほらありました。直接話ししている時にも、”(マネジメントの)やり方にオリジナリティありますよねー”というフィードバックもたまに頂きます。 今、私がいるLINEのAI事業にいる人たちは、スペシャリストでかつ主体性の塊みたいな人ばかりなので、リーダーやマネージャーがいなくても、それぞれ