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ダメンズの聖書!Holy bible!的パワーを放つ!ような気がするだけっ! 漫画「迷走王 ボーダー」★5
社会の「あちら側」と「こちら側」の境界線、そのギリギリのラインで、真に生きる男たちの最強ドラマ!!!
1986年~1989年 原作狩撫麻礼 作画たなか亜希夫
コミックス/全14巻、復刻版/全6巻、文庫/全8巻
昔、文庫版を持ってたんだけど、度重なる引っ越しの中、気づけばなくなってたこの漫画。久しぶりに読みたくなったんだけど、意外に手に入りづらい状況になってた…。でも運よく入手できたので再読!
やっぱ好っきゃねん!、て言いたい感じ。結局ダメ男系作品が大好きなんだよな~。自分がそうだからか、こういう人間に親近感がすごいし、何より人間味が溢れていて(溢れすぎ)、非常に愛しい!
蜂須賀「だから、もう少しマシな夢とロマンを探す思いに駆られて、男は一生フラフラ迷走しなきゃならねえんだ」
ダメ男と言っても、世間のちっぽけな常識内でゆーと、そうなるってだけで、そんなん取っ払ってみたら、非常に生き生きとして、真に人間らしく、美しさすら感じる!(感じないか?笑)Beauty of beast!
まあ、でも極まった人だけよなーそう言えるのは。自分みたいな中途半端な輩は…悲しいかな、ハンパもん。そもそも中庸的人間だしな。ゆーてまだまだ人生あるし(たぶん)、これから先、より成長していこーじゃないか!
蜂須賀「”ボーダー”は毎日がパフォーマンスだ!!」
「いいか、”ボーダー”には何の制約もねえ!自由だ!!貧乏だ!!立派じゃねーか」
そんなこんなで、この作品を気に入ってしまったのは、その内容によるところが大きいんだけど、さらに、琴線に触れるというのか、細々としたいくつかのキーワードが、偶然性に導かれてきたのも影響してる。
それが、これ。「月光荘」(野生の王国、私設刑務所)、「千葉・房総」、「ササニシキ」、「ストレンジャーザンパラダイス」、「3-5、53」etc. こういう興味ある・好きなもの、がヒットしてきた。
蜂須賀「無為こそが過激………何もしねえでブラブラしてるのが、ホントは一番<力業>なのさ」
作中で、このボーダー達が10億円手に入れたりするんだけど、その疑似体験が楽しい!爽快!カタルシス! でも正直終わり方はびみょー。唐突というか、うーん、物足りない気はする。何かあったのかな?
あと、ちょっとしたOVA(45分)があった。原作の始まりのところ。ちょいちょい違うけど。まあ、これもオマケ程度のものかな。実写ドラマがあればよかったのに…。(リバースエッジみたいな)
なんだかこれを読んだ後は、いわゆる現実社会のリアルボーダーたちに会いたくなる。話を聞いてみたい。事実は小説より奇なり的な、一人一人に悲喜こもごものドラマがあるんだろう。(ザ・ノンフィクションの曲流れる)
この漫画は80年代ということで、今だと死語というのか、けっこう知らない言葉が多数出てくる。ちょいと気になるので調べてみる。 ↓
・ハウスマヌカン→服屋などの女性販売員。造語。
・ルンペン→浮浪者。Lumpen独〈ぼろくず〉。
・ボートピープル→亡命・出稼ぎなどで、小型船で国外に脱出する人々。
・牢名主→江戸時代、牢内のリーダー的存在。
・カタカナ稼業→?ブルーカラー的な?
・ワザトラ→わざとらしい、の略語。
・一本刀土俵入り→そういう物語。歌舞伎など。
・全学連→日本の学生組織の全国的連合体。
・ダイアン・アーバス→米の女流写真家。1923~1971。
・ラルティーグ→仏の写真家、画家。1894~1986。
・オリーブ少女→雑誌「オリーブ」の内容を取り入れた女性。
・木の芽時→早春。植物や虫などが動き出す季節。
・リサ・ライオン→米の女性ボディビルダー、初代世界チャンピオン。
「美は境界線上にあり……だ」
★\(^^)/☆
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