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産後9日目。頑張らないと決めた日
私には4歳になる娘がいます。
産後の入院中はよく初産とは思えない落ち着きだと助産師さんに言われましたが、それはきっと娘がどしっと構えてくれていたからだと思っています。
お乳を飲むのも上手で、小さく生まれた割に発育は良好。(しかし、離乳食が始まって現在まで小食になってちょっと困るというオチがついてきます。)
お互いすべてがはじめての日々。一緒に頑張りましょうという気持ちで育児をスタートさせました。
出産を終えていよいよ退院。わたしは里帰りではなく夫の待つ自宅に帰りました。そしてやーっと湯舟に浸かれると、娘を夫に託しゆっくり入浴を楽しんでから脱衣所で髪を乾かしていたときでした。
急に産褥パッドから溢れるくらいの出血がありました。これまでの人生で見たことが無い出血量にこれはやばいと感じました。
産婦人科へ連絡してその日はすぐに入院することになりました。こんな状況だし赤ちゃんは新生児室で預かってもらえるのかなと思っていましたが、シングルベッドに娘とふたりで寝かせられました。
産院についてエコーで見てもらうと、鶏卵ほどの血の塊がまだ居座っていました。原因は出産時に排出されるべきものが残留していたためだろうとのことでした。
この日の治療では子宮収縮剤を点滴しながらひと晩かけて血の塊を出すというのです。しくしくお腹が痛む中、点滴の管が絡まらないように工夫しながらふにゃふにゃの新生児に授乳をします。
あまりに壮絶な状況を可愛い赤ちゃんと共に過ごしているという事実に笑えてきました。
いったん血腫は出し切れていたので翌朝には退院しましたが、経過観察のため3~4日に1度の頻度で2週間程通院となりました。
その間、子宮収縮剤も処方され経過によっては開腹手術をするというのでとても怖かったです。(子宮収縮剤って包装がとても禍々しかったです。妊娠中は禁忌だからですね!)
経過観察1回目にはまた血の塊が出来てきているということで子宮口ぐりぐりってやつを経験。ショックのあまり半日吐き気がとまりませんでした。そんななか娘とふたり。
当時は自分たちのダブルベッドにベビーベッドを横づけしていました。吐き気と子宮の違和感で起き上がる気力があまりなかったのですが、赤ちゃんの生存本能にはそんなの関係無いので彼女は起きてきます。
でも、その時の娘は珍しく起きてもしばらく泣かずにこちらを見ていました。あぁ。無理な時は無理なのだ。もしかしたら彼女もそこのところを察知しているのかもしれない。しんどいときに変に頑張らず、お互い楽できる道を探そうではありませんか。
これ以上頑張ったら心身共に潰れるから頑張ってはいけないという気持ちも同時に芽生えました。
お互い真顔で見つめ合いながら、なんとなくそんな考えが頭をよぎりました。しばらくしたら彼女もお腹が空いたかオムツが湿ったかで泣き始めましたが、いい具合に力が抜けたいい体験でした。
しょうがない。こんなもんさ。と思って日々を過ごしていましたが、抱っこ大好き離乳食食べないマンの彼女との生活は意外とハードだったのかもしれません。
数年後の今は体力がもつ気がしません。30代の体力の下り坂を転げ落ちる感じは本当に恐ろしい。
しかしよく笑い・よく泣き・わがままをいっぱい言える彼女を見ていると、まあ信頼はして貰えてるのかなと嬉しい気持ちです。
これからも成長していく娘と、お互い良い関係を築いて行けたらいいなあ。