1日2題の英文和訳 【解説編】 Dec.9.2024
週末の間にすっかり雪が降り積もりました。気温が高い日も少なそうなので、幹線道路以外はこのまま根雪になるかもしれません。
さあ、今週も頑張りましょう。
【第1問】
「自分が理解したことを瞬時に思い出し、記憶された理解を使う練習をして初めて完全な理解に達するのである。」
【解説】
時を表す副詞節にonlyがついていますが、これは従属節から先に訳して「〜して初めて」とするのが基本です。同じ意味で接続詞untilを用いて書き換えができるので確認しておきましょう(英文を少し短くしてあります)。
① Only when you can instantly recall what you understand, do you achieve mastery.
② It is not until you can instantly recall what you understand that you achieve mastery.
③ Not until you can instantly recall what you understand do you achieve mastery.
②は従属節を強調構文を用いて強調した文、③は従属節を否定語のnotとともに文頭に出して強調した文です。
①と③は本来は文頭になかった否定語(onlyとnot)が文頭に出たために、主節側が疑問文の語順になる倒置が生じています。この点も要注意ですね。
【第2問】
「熱波はハリケーンや地震やその他の災害をあわせたよりも多くの死者を伴う最も危険な自然災害だと考えられている。」
【解説】
“Heat waves are believed to be 〜.”という書き出して始まる文ですが、これは典型的な『主語繰り上げ構文』です。「〜だと信じられている、考えられている」という意味で、訳すときにに困るような英文ではありませんが、文法的に大切なことがありますので、ぜひ『週末英文法』の過去記事を参照してください。
with以下はいわゆる『付帯状況のwith』です。“with + O + C”の形で「OがCの状態で」という意味の前置詞句を構成します。Cの位置には現在分詞、過去分詞、形容詞等が入ります。
with more people (being) killed(より多くの人々が殺されている状態で)
この前置詞句にmoreが使われているのでthan以下の比較対象が続きます。“A, B and C combined”で「AとBとCの合計」という意味ですね。
全体として北大らしいシンプルな英文和訳だと思います。