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1日2題の英文和訳 【特別編①解説】 Oct.15.2024

さあ、特別編です。たくさんの学びがあるといいですね。

【訳例】
「彼らは相手の感情を瞬時に把握し、その感情に基づいて行動し、商談をまとめたり裁判に勝ったりすることができる。その結果、相手側の人間は恐らく苦しんだり敗北感を味わったりすることだろう。逆に、他人の気持ちを理解することが上手ではない、またはたとえ上手だとしても他人の気持ちついて把握したこと基づいて行動する能力を欠いているような、本好きで内向的な人々を、私たちはみんな昔から知っている。」


【解説】
1文目は主語のtheyと助動詞canが全てに共通の並列構造になっています。themは直前のfeelingsを指しています。

They can
  ① grasp another person's feelings in an instant
  ② act on them
    and
  ③ clinch a deal or win a trial

2文目は“leave + O + C”という第5文型の文で、Cの位置に現在分詞が置かれています。また助動詞“may well + do 〜”はmayのもつ推量の意味を強めた慣用表現で、「恐らく〜だ」「〜するのももっともだ」という意味ですね。
以上を総合すると、

The results may well leave the person feeling 〜.
(その結果がその人物を〜を感じている状態のままにするだろう。)

このような直訳では意味を成さないので、「結果として〜になるだろう」といった訳にすると良いと思います。

3文目は目的語の“bookish, introverted people”を関係代名詞節が修飾しています。その関係詞節内がポイントで、2つの文がorで結ばれています。

前半の文は特に難しいことはありませんが、“puzzle out 〜”は本来は「問題や謎を解く」という意味の動詞です。今回は文脈上、「人の気持ち」の謎を解く、つまり「人の気持ちを理解する」ということだと考えました。

後半の文は従属節と主節があり、従属節には省略要素があります。『省略は復元して必要に応じて訳に入れる』というのは受験英語の鉄則ですから、復元しておきましょう。

〜 or if they are (good at puzzling out other people),
     lack the ability to act on what they have grasped …..

また、主節が動詞lackから始まっているのは、主語が関係代名詞whoだからです。
少し長めの関係詞節な上に、先行詞peopleには形容詞が2つついています。こういう場合には『日本語としても読みやすい訳』になるように心がけてください。

--- Words and Idioms ---
clinch(他動)「(先を曲げて)〜を固定する」「〜に決着をつける」
anguish(他動)「(人)を苦しめる」
 $${\uparrow}$$ 「苦痛、苦悩」という意味の名詞として使われることも多いです。
conversely(副)「逆に、反対に」
bookish(形)「本好きな」「(経験ではなく)机上の、書物に頼った」
introverted(形)「内向的な」
 $${\uparrow}$$ -edをつけずにintrovertとすることが多いです。
puzzle out 〜 「(問題など)を解く、(答えなど)を考え出す」

今日の英文はやや珍しい語彙も含んでいましたが、どちらかといえば『日本語力』が試される出題だったように思います。

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