1日2題の英文和訳 【解説編】 Dec.2.2024
予備校の2学期が終わってから数日のお休みがありました。さすがに心身共に限界で電池切れだったので、しばらく投稿をお休みしていました。
これから冬期講習が始まり、まだまだ忙しい日々は続きますが、時間を見つけて投稿を続けていこうと思っています。よろしくお願いします。
それでは始めていきましょう。
【第1問】
「身体的な美、すなわち人々の身体的外見に基づいた美が人によって異なるということに疑いの余地はほとんどない。」
【解説】
この英文の書き出しはもはや定型表現です。doubtに続く接続詞のthatは同格のthatです。
(ex1) There is no doubt that he will pass the exam.
(彼が試験に合格することに疑いの余地はない。/彼はきっと試験に合格する。)
今回はlittleがついていますので、「疑いの余地はほとんどない」となりますね。
同格のthat節内は主語がphysical beauty、動詞がis、補語がpersonalです。形容詞personalはもちろん「個人の、個人的な」という意味ですが、僕は一歩進めて「人によって異なる」と訳してみました。
主語のphysical beautyのあとのorは『換言のor』と呼ばれるものです。前で述べた語句を「つまり、即ち」と続けて言い換えたり、ときには修正したりするときに用いられます。
(ex2) He majors in anthropology, or the study of people.
(彼は人類学、つまり人間の研究を専攻している。)
ぜひ換言のorを覚えておきましょうね。
【第2問】
「この裁定の核心にあるのは、たとえ人々が様々な方法で生命を理解することを選択するとしても、死を認定することは、社会のすべての人々に対して同じ方法で行われなければならないという原則である。」
【解説】
まず、この英文には語順の変更が起きているのに気づいたでしょうか。第1文型の文で起こる典型的な倒置パターンです。
【S+V+M】S<the principle> V<is> M<at the heart of this ruling>
$${\downarrow}$$
【M+V+S】M<at the heart of this ruling> V<is> S<the principle>
今回は主語に長い同格節がついていますので、文の要素が断裂するのを避けるため(つまりVとMがSから離れてしまうのを避けるため)に倒置が生じています。
また、ここで用いられているbe動詞がいわゆる『存在のbe』であることも重要な点です。「〜がいる、〜がある」と訳しましょう。
さて、長い同格節の中には主節と従属節がありますが、それほど難しい部分はないと思います。ただし、名詞mannerの意味にはくれぐれも注意しましょう。下記にあるように4つの意味を必ず覚えてください。今回はmannerの繰り返しを避けるために従属節ではwayが用いられていることがらも、「方法」という意味で用いられています。