「GE帝国盛衰史」を読む35 ー反対意見表明を許さない組織ー
「第40章反対意見はなかったのか」(409字)
2014年に決めたアムストル買収だったが、ようやくEUの認可が降りたときにはアムストルの力は落ちてしまっていた。経営陣はタイミングが悪かったと責任を否定し、GEパワーとGE本体との責任の擦り合いも起きた。
しかしジャーナリストはGEは反対意見を赦さない組織だと批判し始めた。強い反対がなかったことは、思ったことが正直に言えないというGEに染み付いた危機だ。
アムストル買収は決着したが電力部品の鍵を握る企業はイタリア企業への売却が決まり収益の柱の一つを失った。
違法ではない取引、しかもトップが主導する取引に、それが不利益だからといって自らのキャリアを捨ててまで(アムストルの買収に)反対するものがいるだろうか?反対すれば降格なのだ。
反対を許さない組織。トップの判断が常に正しい野ならそれでも良いが、、。既に読了した「良い戦略悪い戦略」にあるように判断の基準を事実に置かないダメなのだろう。
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