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予防線を張ることの正義論

先日、上司と話していて意見が食い違った。
今後問題になりかねない案件に対しての姿勢についてだ。

私「リスクマネジメントとして、水面下ではこの案件に対して詳しく知っておく必要があるんじゃないでしょうか。」

上司「それも分かるけど、知ってしまっていると責任転嫁を喰らう可能性が高まるから、弊社の立場では完全にノータッチで知らない方がいいんじゃないかな」

上司は会社歴20年を超える大ベテランで、新人の私の意見も基本的には否定しないいい上司だと思う。
実際この食い違いもやんわりと抑えられただけで否定されたわけでもなく、自分としても納得している。

核保有における日本の立場

ふとテレビを見ていると、フジテレビ系列にて
『池上彰緊急スペシャル!なぜ世界から核兵器がなくならないのか?』という番組をやっていた。 https://news.mynavi.jp/article/20180107-568440/

核戦争の歴史や現在の北朝鮮情勢について分かりやすく解説していてさすが池上彰だなあと感心する一方、冒頭でも触れた上司との会話を思い出す。

私「リスクマネジメントとして、水面下ではこの案件に対して詳しく知っておく必要があるんじゃないでしょうか。」
上司「それも分かるけど、知ってしまっていると責任転嫁を喰らう可能性が高まるから、弊社の立場では完全にノータッチで知らない方がいいんじゃないかな」

日本は非核三原則を国是とし、世界唯一の被曝国家として核に対して否定的な立場であることが世界的に見ても求められているし国民感情としても「戦争は良くない」「核保有なんて以ての外」という意見が強い。
そして核を自国で所有しない代わりに米の核の傘に守ってもらうことで戦後70年間なんとか平穏にやってこれた。

しかし周知の通り、隣国北朝鮮の核脅威によって自国の防衛力が相当脆弱な日本はターニングポイントに立たされている。現安倍政権は核抑止としての核保有を本格的に検討せざるを得ない状況下にきている。どんなに日米同盟を強化しようが、未曾有の事態に対し対応できる手段を持とうとするのは当然の判断に感じる。

でもそれは"目には目を、歯には歯を"といった所謂冷戦時代と同じ考え方なのかもしれない。言うなれば私の冒頭の考え方に近いのかも知れない。
きっと上司が言っていたような立場はいまの一般世論に近い。巻き込まれた時に敵に付け入る隙を与えてしまう論。国際社会までを敵に回すような選択をする必要を感じない論。

私は支持政党もないしどちらかというと安倍政権には疑問符ばかり感じるけれど、そんなことをふと思った。
というよりもきっと感じなければいけないんだと思う、日本のみんなが。正解も不正解もないけれど、疑問を感じることや政治情勢に関心を持つことがタブーでなくならないといけないのだ、きっと。
それくらい今日本は大変な時期にいるはずなのだから。

#23歳のうやむや #政治 #エッセイ

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