常に考えるということ

私は昔から本の世界に入り浸ったり人間の内面を見つめることが好きだった。しかし大人になってしばらくは生きているだけで忙しくてただ日々を消化している状態になってしまっていた。そのことについてずっとモヤモヤしていたが、なかなか元の状態に戻ることは難しくなっていた。忙しさに頭が着いていかなかったのはもちろん、考えないことに慣れてしまっていたのだと思う。
そして短歌に出会った。そこからは一瞬の些細なことに気がつく感覚を取り戻せて、今は常に頭が動いている状態。この状態が私にはとても落ち着く。物事の一つ一つを立ち止まって自分の言葉で考えてみたり、自然の美しさを言語化する感覚を取り戻せたことは、短歌を始めた大いなる意味になるのではないだろうか。とふと思った日であった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?